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ロシアFAQ目次

ロシア太平洋艦隊の地対艦ミサイル「リドゥート」

(こちらより引用)


 【link】

「VOR」◆(2012/08/02)ロシア太平洋艦隊 真珠湾に到着

「VOR」◆(2012/09/21)露日がウラジオストク付近で海賊対策演習

「VOR」◆(2012/09/26)ウラジオストク近海 ロシア・日本の海軍 演習が開始
「VOR」◆(2012/09/26)露日共同軍事演習,終了

「VOR」◆(2013/03/31) ロシアの艦隊,戦争遂行能力のチェックを済ませ,セヴァストーポリに帰還

「六課」◆(2010/03/24)ロシア太平洋艦隊は日本海で演習を開始した

新「六課」◆(2012/04/11)ロシア太平洋艦隊海賊対処部隊はロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」に参加する

新「六課」◆(2012/04/14)ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」のロシア側参加艦艇
新「六課」◆(2012/04/15)ロシア太平洋艦隊艦艇はロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」に参加する為に出港する
新「六課」◆(2012/04/16)ロシア太平洋艦隊主力部隊は中国へ向かった
新「六課」◆(2012/04/16)太平洋艦隊艦艇は黄海へ向かった
新「六課」◆(2012/04/18)ロシア太平洋艦隊艦艇は「朝鮮海峡」を通過する
新「六課」◆(2012/04/18)ロシア海軍士官団はチンタオに到着した
新「六課」◆(2012/04/21)ロシア太平洋艦隊艦艇はチンタオに到着した

新「六課」◆(2012/04/30)ロシア太平洋艦隊艦艇部隊は二手に分かれて帰港する

新「六課」◆(2012/05/17)ロシア太平洋艦隊は環太平洋演習リムパック-2012に参加する

新「六課」◆(2012/06/09) ロシア太平洋艦隊は環太平洋演習リムパック-2012参加準備を終えた

新「六課」◆(2012/06/24) ロシア太平洋艦隊近況

新「六課」◆(2012/06/28) ロシア太平洋艦隊(東方軍管区)は大規模演習を行なう

新「六課」◆(2012/06/29) 今週のロシア太平洋艦隊

新「六課」◆(2012/06/30) ロシア太平洋艦隊艦船部隊は真珠湾に到着した

新「六課」◆(2012/07/03) ロシア太平洋艦隊艦艇,宗谷海峡を東進(2012年7月1日)

新「六課」◆(2012/07/05) ロシア太平洋艦隊はオホーツク海で艦船機動演習を実施した

新「六課」◆(2012/07/07) ロシア太平洋艦隊の大規模演習は成功裏に終わった

新「六課」◆(2012/07/08) ロシア太平洋艦隊水上艦はオホーツク海で防空戦闘訓練を行なった

新「六課」◆(2012/07/11) ロシア北方艦隊の艦船グループは北大西洋へ行く

新「六課」◆(2012/07/11) ロシア海軍艦船,宗谷海峡通過(2012年7月7日〜8日)

新「六課」◆(2012/08/15) ロシア太平洋艦隊艦船は「追憶の航海」を行なう

新「六課」◆(2012/08/27) ロシア海軍艦船は日本の舞鶴を訪問する

新「六課」◆(2012/08/28) ロシア海軍艦船は舞鶴へ入港した

新「六課」◆(2012/09/03) ロシア海軍リムパック参加部隊は帰港した

「六課」ACS◆(2013/04/22) ロシア太平洋艦隊の支援船はサラーラでの物資補充を終えた

「六課」ACS◆(2013/05/02) 2013年5月1日のウラジオストク金角湾

「六課」ACS◆(2013/05/26) ロシア太平洋艦隊は第6回「追憶の航海」を準備する

「六課」ACS◆(2013/06/12) 「追憶の航海」部隊はセヴェロ・クリリスクを訪れた

「六課」ACS◆(2013/06/13) 「追憶の航海」部隊はカムチャツカ半島へ向かった

「六課」ACS◆(2013/06/18) 「追憶の航海」部隊はヴィリュチンスクを去り,オホーツクへ向かった

「六課」ACS◆(2013/06/20) 「追憶の航海」部隊はオホーツクを訪れた

「六課」ACS◆(2013/06/23) 「追憶の航海」部隊はサハリンのホルムスクへ向かった

「六課」ACS◆(2013/06/25) ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される

「六課」ACS◆(2013/07/08) ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった

「六課」ACS◆(2013/07/09) ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった

「六課」ACS◆(2013/07/10) ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される

「六課」ACS◆(2013/07/14) ロシア太平洋艦隊は「抜き打ち演習」を行なう

「六課」ACS◆(2013/07/15) ロシア太平洋艦隊艦船グループはオホーツク海で潜水艦探知訓練を行なう

「六課」ACS◆(2013/07/16) ロシア太平洋艦隊水上艦はオホーツク海で砲撃訓練を行なった

「六課」ACS◆(2013/07/18) ロシア太平洋艦隊のフロッグマンは対水中工作訓練を行なった

「六課」ACS◆(2013/07/19) ロシア太平洋艦隊は2014年から新造艦を受け取る

「六課」ACS◆(2013/07/22) ロシア太平洋艦隊艦船は「抜き打ち演習」を終えて基地へ戻った

「六課」ACS◆(2013/08/11) ロシア太平洋艦隊の大規模演習が始まった

「六課」ACS◆(2013/08/15) ロシア太平洋艦隊の大規模演習は続く

「六課」ACS◆(2013/08/16) カムチャツカ駐留部隊は戦闘演習を行なう

「六課」ACS◆(2013/09/09) ロシア太平洋艦隊の艦船は遠海ゾーンで任務を遂行する

「六課」ACS◆(2013/09/15) ロシア太平洋艦隊はカムチャツカ沖で有翼ミサイル発射訓練を実施した

「六課」ACS◆(2013/11/18) ロシア太平洋艦隊艦船はエジプトとオマーンとミャンマーを訪れた

「六課」ACS◆(2013/12/12) ロシア軍艦は12月16-20日に日本の舞鶴を訪問する

「六課」ACS◆(2013/12/16) ロシア太平洋艦隊艦船支隊は日本の舞鶴を訪れた

「六課」ACS◆(2013/12/20) ロシア・ヤポーニヤ海軍合同演習は12月21日に延期された

「六課」ACS◆(2013/12/24) ロシア・ヤポーニヤ海軍合同演習は12月21日に実施された

「六課」ACS◆(2014/02/24) ロシア-中国海軍合同演習は2014年5-6月に東シナ海で実施される

「六課」ACS◆(2014/02/26) ロシア太平洋艦隊は2014年にインドネシア,中国,インドと合同演習を行なう

「六課」ACS◆(2014/03/28) ロシア太平洋艦隊は多国籍海軍演習KOMODOに参加する

「六課」ACS◆(2014/03/31) 多国籍海軍演習KOMODOが始まった

「六課」ACS◆(2014/04/02) 多国籍海軍演習KOMODO-2014は続く

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/01) ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」は5月末に東シナ海で実施される

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/07) ロシア太平洋艦隊の艦船はロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」の為の訓練を行なう

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/13) ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」には12隻の艦船が参加する

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/14) ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」のロシア海軍側参加部隊はウラジオストクを出航した

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/15) ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」は揚子江(長江)河口の東で実施される

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/16) ロシア-中国海軍合同演習参加部隊は対馬海峡を通過した

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/18) ロシア海軍総司令官代理はロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」へ参加する為に上海へ到着した

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/19) ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」に参加するロシア海軍太平洋艦隊艦船は上海に到着した

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/20) ロシア大統領ウラジーミル・プーチンと中国国家主席習近平はロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」の開始式典に出席した

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/21) ロシア太平洋艦隊の10隻以上の艦艇が洋上で行動している

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/21) ロシア太平洋艦隊の対潜航空隊は日本海とオホーツク海で定期訓練飛行を実施した

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/22) ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」の活動段階が始まった

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/24) ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」活動段階2日目(2014年5月23日)

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/25) ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」活動段階3日目(2014年5月24日)

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/26) ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」は終了した

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/05/28) 中国海軍との合同演習に参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船は「スラブ娘の別れ」で上海から送別された

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/6/1) 中国海軍との合同演習に参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船はウラジオストクへ戻った

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/9/15) ロシア海軍と日本海上自衛隊の合同演習は2014年10月に予定されている

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/9/16) ロシア太平洋艦隊主力部隊はオホーツク海で「抜き打ち演習」に参加した

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/10/23) ロシア海軍太平洋艦隊の水上艦は太平洋南部へ向かった

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/10/24) ヤポーニヤの駆逐艦はロシア海軍との合同演習の為にウラジオストクを訪れる

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/11/1) オホーツク海で対艦ミサイル発射訓練が行なわれた

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/12/9) 極東でロシア海軍太平洋艦隊の為のコルベット4隻が建造される

「ロシア海軍情報管理局」◆(2014/12/15) オーストラリア沖へ行ったロシア海軍太平洋艦隊の軍艦はウラジオストクへ帰ってきた


 【質問】
 ロシア太平洋艦隊の起源は?

 【回答】
 1731年5月21日,ロシア帝国元老院Сенатは,ロシア極東方面のオホーツク軍港の開設と,オホーツク軍小艦隊の創設を布告しました.
 これがロシア太平洋艦隊の起源です.

 オホーツク軍小艦隊は,極東方面の航路保護,カムチャツカ半島への物資輸送,極東方面の未開地の探索が主要任務でした.

 オホーツク軍港の造船所では,62隻の帆走軍艦〜ブリッグ,ブリガンティン,平底帆船,輸送船〜が建造されました.

 1849年までオホーツク軍港は,ロシアの極東方面における唯一の艦隊基地でした.

 以後,ペトロパヴロフスク・カムチャツキー,ニコラエフスク・ナ・アムーレに艦隊の基地が建設され,1872年,ウラジオストク軍港が開設,艦隊の主要基地は同港へ移りました.

「ロシア・ソ連海軍」,2009/5/22(金) 午後 6:01


 【質問】
 ロシア太平洋艦隊の現状は?

 【回答】
 ソヴィエト連邦海軍時代には,航空巡洋艦(VTOL空母)ミンスク,ノヴォロシースク,原子力巡洋艦フルンゼなど多数の水上艦艇を擁していた太平洋艦隊ですが,ソ連邦解体後,その戦力は急激に減少しました.

 そして,現在のロシア太平洋艦隊の主要水上戦闘艦は,これだけです.

【第36艦艇師団】
重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラザレフ(旧フルンゼ,予備役)
ロケット巡洋艦ワリャーグ
駆逐艦ブイストルイ,ベズボヤズネンヌイ,ブールヌイ(オーバーホール中),ボエヴォイ(予備役)

【第44対潜艦旅団】
大型対潜艦マルシャル・シャポシニコフ,アドミラル・トリブツ,アドミラル・ヴィノグラドフ,アドミラル・パンテレーエフ

 つまり,すぐに使える艦は,ミサイル巡洋艦1隻,ミサイル駆逐艦2隻,対潜駆逐艦4隻くらいのもので,海上自衛隊の1個護衛隊群(ヘリコプター護衛艦1隻,ミサイル護衛艦2隻,護衛艦5隻)と同程度になります.

 原子力巡洋艦フルンゼ改めアドミラル・ラザレフ(キーロフ級)は,今でも海軍籍には有るようですが,稼動状態にはありません.
 現在,同艦はボリショイ・カーメニ市のズヴェズダー工廠に係留されており,一応は修理待ちとされています.
 しかし,実際に修理に着手される可能性は低いでしょう.

 上記艦艇で比較的行動が活発なのは,第44対潜艦旅団所属の大型対潜艦(ウダロイ級)4隻であり,4隻とも日本を訪問したことが有ります.
 太平洋艦隊のウダロイ級は,この4隻の他,アドミラル・スピリドノフ,アドミラル・ザハロフの2隻が配備されましたが,アドミラル・ザハロフは1992年に火災爆発事故を起こし,修理を断念して除籍,アドミラル・スピリドノフも1998年に除籍されました.
 アドミラル・トリブツも,1990年代前半に火災事故を起こし,一時期は除籍されたものと思われておりましたが,1998年頃に修理を終えて現役復帰しました.

 第36艦艇師団の駆逐艦(ソヴレメンヌイ級)は,一時期は稼動艦がブールヌイのみに落ち込んだ事も有りますが,現在ではブイストルイ,ベズボヤズネンヌイがオーバーホールを終えて現役復帰し,代わりにブールヌイがオーバーホールに入るようです.ボエヴォイも修理中という事になっておりますが,未だに工事は完了していないようです.
 太平洋艦隊のソヴレメンヌイ級は,この4隻の他,オスモトリチェルヌイ,ストイキーが配属されましたが,両艦とも1990年代末までに除籍されました.

 ロケット巡洋艦ワリャーグ(スラヴァ級)は,現在,太平洋艦隊で最も有力な水上戦闘艦であり,日本を訪問した事も有ります.
 この艦も,一時期は稼動状態に無いと見られておりましたが,2002年に横須賀で行われた国際観艦式に姿を見せ,健在ぶりを示したものです.

 書類上,第36艦艇師団はストレローク,第44対潜艦旅団はウラジオストクが母港になっておりますが,実際には,第36艦艇師団所属の艦もウラジオストクに居る事が多いようです.

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜

 ちなみに,冷戦期に話題になった原子力巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(旧フルンゼ)は,ウラジオストクから南東数十キロに位置する軍事機密都市ストレロークにて係留保管中.

この写真の手前のフネ(SSV-33)の後ろに居るのが,ラーザレフ
(引用元:FAS

夏光華(シア・クァンファ) inf FAQ BBS

▼2008年1月1日現在の主要保有艦艇

戦略原潜4隻
K-223ポドルースク,K-211ペトロパヴロフスク・カムチャツキィ,K-433シヴァトイ・ゲオルギー・ポベドノーセッツ,K-506ゼレノグラード<デルタIII型

ミサイル原潜6隻
K-132イルクーツク,K-456ヴィリュチュンスク,K-186オムスク,K-150トムスク,K-442チェリャビンスク(予備役),K-173クラスノヤルスク(予備役)<オスカーII型

多用途原潜7隻
K-391ブラーツク,K-331マガダン,K-419クズバス,K-295サマーラ,K-263バルナウル(予備役),K-322カシャロート(予備役),K-284アクラ(予備役)<アクラ型

ディーゼル潜水艦9隻
B-445,B-187,B-260チタ,B-345,B-464ウスチ・カムチャツスク,B-494ウスチ・ボリシェレツク,B-190,B-394,B-439(オーバーホール中)<キロ型

原子力ミサイル巡洋艦アドミラル・ラザレフ(予備役)<キーロフ級

ミサイル巡洋艦ワリャーグ(オーバーホール中)<スラヴァ級

ミサイル駆逐艦4隻
ブイストルイ,ベズボヤズネンヌイ,ブールヌイ(オーバーホール中),ボエヴォイ(予備役)<ソブレメンヌイ級

駆逐艦4隻
マルシャル・シャポシニコフ,アドミラル・トリブツ,アドミラル・ヴィノグラドフ,アドミラル・パンテレーエフ<ウダロイ級

大型揚陸艦7隻
アレクサンドル・ニコラーエフ(予備役)<イワン・ロゴフ級
BDK-14ムフタル・アヴェゾフ,BDK-101オスリャブラ,ニコライ・コルサコフ,BDK-11ペレスウェート,BDK-98<ロプーチャ型
BDK-104ニコライ・ヴィルコフ<アリゲーター型

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/1/1(火) 午後 2:44

▼2009年1月現在

戦略原潜5隻
K-223ポドルースク,K-211ペトロパヴロフスク・カムチャツキィ,K-433シヴァトイ・ゲオルギー・ポベドノーセッツ,K-506ゼレノグラード,K-44リャザン<デルタIII型>

ミサイル原潜6隻
K-186オムスク,K-150トムスク,K-442チェリャビンスク,K-132イルクーツク(修理中),K-456ヴィリュチュンスク(修理中),K-173クラスノヤルスク(保管中)<オスカーII型>

多用途原潜6隻
K-295サマーラ,K-331マガダン,K-391ブラーツク(修理中),K-419クズバス(修理中),K-263バルナウル(修理中),K-322カシャロート(修理中)<アクラ型>

ディーゼル潜水艦8隻
B-445,B-260チタ,B-345,B-464ウスチ・カムチャツスク,B-494ウスチ・ボリシェレツク,B-190クラスノカメンスク,B-394,B-187(修理中)<キロ型>

原子力ミサイル巡洋艦アドミラル・ラザレフ(保管中)<キーロフ級>

ミサイル巡洋艦ワリャーグ<スラヴァ級>

ミサイル駆逐艦4隻
ブイストルイ,ベズボヤズネンヌイ(修理中),ブールヌイ(修理中),ボエヴォイ(修理中)<ソブレメンヌイ級>

駆逐艦4隻
マルシャル・シャポシニコフ,アドミラル・トリブツ,アドミラル・ヴィノグラドフ,アドミラル・パンテレーエフ<ウダロイ級>

大型揚陸艦7隻
アレクサンドル・ニコラーエフ(保管中)<イワン・ロゴフ級>
BDK-14ムフタル・アヴェゾフ,BDK-101オスリャブラ,ニコライ・コルサコフ,BDK-11ペレスウェート,BDK-98(修理中)<ロプーチャ型>
BDK-104ニコライ・ヴィルコフ(修理中):<アリゲーター型>

ミサイルコルベット15,対潜コルベット8,掃海艦艇9

 〔略〕

 戦略原潜が1隻,北方艦隊から太平洋艦隊に転属し,太平洋艦隊の戦略弾道ミサイル原潜が,久々に「増強」されました.
 その代わり・・・と言うわけでもないでしょうが,太平洋艦隊のディーゼル潜水艦1隻が除籍されました.

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2009/1/6(火) 午後 5:08

 【関連リンク】

「ロシア・ソ連海軍」:海軍記念日観艦式リハーサル中の太平洋艦隊(2008年7月24日)

「ロシア・ソ連海軍」:観艦式リハーサル中のロシア太平洋艦隊の大型水上戦闘艦(2008年7月24日)

「ロシア・ソ連海軍」:在ウラジオストク日本国総領事・蒲原正義,ロシア太平洋艦隊司令部を訪問

「ロシア・ソ連海軍」:太平洋艦隊カフェ,新装開店

「ロシア・ソ連海軍」:ロシア太平洋艦隊,夏期演習を開始

「ロシア・ソ連海軍」:ロシア太平洋艦隊夏期演習2日目

「ロシア・ソ連海軍」:ロシア太平洋艦隊夏期演習3日目

「ロシア・ソ連海軍」:ロシア太平洋艦隊夏期演習4日目

「ロシア・ソ連海軍」:ロシア太平洋艦隊,カムチャツカで演習

「ロシア・ソ連海軍」:ロシア太平洋艦隊将兵の食事風景

「ロシア・ソ連海軍」:ロシア太平洋艦隊の日本海演習

「六課」:ロシア太平洋艦隊の動向(2009年9月24日)


 【質問】
 2020年代のロシア太平洋艦隊は,どうなっているだろうか?

 【回答】
 ロシア太平洋艦隊軍事 現在,ロシア連邦海軍太平洋艦隊が保有する主な戦闘艦艇は以下の通りです.

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【カムチャツカ方面】

<潜水艦>
戦略原子力潜水艦プロジェクト667BDR(デルタIII級)×3隻(1979-1982年就役)
多用途原子力潜水艦プロジェクト949A(オスカーII級)×5隻(1988-1996年就役)
多用途原子力潜水艦プロジェクト971(アクラ級)×6隻(1987-1995年就役)
非核動力潜水艦プロジェクト877(キロ級)×2隻(1988年就役)

<水上戦闘艦>
小型対潜艦プロジェクト1124M(グリシャ級)×2隻(1990-1991年就役)
小型ロケット艦プロジェクト12341(ナヌチュカ級)×4隻(1985-1991年就役)

【沿海地方】

<潜水艦>
非核動力潜水艦プロジェクト877(キロ級)×6隻(1981-1994年就役)

<水上戦闘艦>
原子力巡洋艦プロジェクト11442(キーロフ型)×1隻(非稼働)(1984年就役)
ロケット巡洋艦プロジェクト1164(スラヴァ型)×1隻(1989年就役)
駆逐艦プロジェクト956(ソブレメンヌイ型)×4隻(3隻非稼働)(1986-1990年就役)
大型対潜艦プロジェクト1155(ウダロイ型)×4隻(1986-1991年就役)

小型対潜艦プロジェクト1124/1124M(グリシャ級)×6隻(1985-1991年就役)
ロケット艇プロジェクト1241T/12411/12411M(タランタル級)×11隻(1984-1994,2003年就役)

<揚陸艦>
大型揚陸艦プロジェクト1174(イワン・ロゴフ型)×1隻(非稼働)(1982年就役)
大型揚陸艦プロジェクト775/775M(ロプーチャ級)×3隻(1981-1991年就役)
大型揚陸艦プロジェクト1174(アリゲーター級)×1隻(1974年就役)

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 上記の内,ソヴィエト連邦解体後に就役した艦は,これだけです.
オスカーII級×3隻(1992-1996年就役)
アクラ級×2隻(1992-1995年就役)
キロ級×2隻(1992-1994年就役)
タランタル級×5隻(1992-1994,2003年就役)

 この内,2000年代に就役したのは,タランタル級1隻だけです.

 それ以外の大半の艦艇は,ソヴィエト連邦時代(1991年以前)に就役しております.
 ですから,あと10年以内で大半の艦艇は寿命に達します.

 このままでは太平洋艦隊どころか,ロシア連邦海軍が無くなるので,これらの艦艇を更新する為の,大規模な新規建造計画が立案されています.
[ロシア国防省は,戦略原潜ボレイ級8隻と多用途原潜ヤーセン級8隻を2020年までに調達する]
[2011-2020年のロシア兵器プログラムにおけるロシア海軍の艦艇調達数]

 しかし,この計画で建造される艦艇が,全て太平洋艦隊に配備されるわけではありません.

 一方,現用艦艇の一部は,近代化改装が計画されています.
 具体的には,オスカーII級原潜,アクラ級原潜,キロ級潜水艦,キーロフ型原子力巡洋艦です.
 しかし,これも現有艦全てが近代化される可能性は,ゼロに近いでしょう.

 キーロフ型は,4隻全てを近代化するという情報もありますが,上記の新規建造プログラムとの兼ね合いも有り,予算は無限に有るわけではないので,近代化が実施されたとしても,2隻程度に留まるのではないでしょうか.
 オスカーII級やアクラ級にしても,現在の太平洋艦隊在籍艦の内,実際に近代化が行われるのは,最大でも各級3隻程度でしょう.

 スラヴァ型,ソブレメンヌイ型,ウダロイ型の近代化計画は有りません.
 というか,近代化は無理でしょうし,これ以上寿命延長工事を行なっても,まともな戦力になりません.
 その他のタイプも同様です.
 これらの艦は,今後10年間で,徐々に現役を去っていく事になります.

 それと入れ替わりに,上記の「2011-2020年の国家兵器調達プログラム」による艦艇が就役していくでしょうが,1対1での更新は望むべくもないでしょう.

 これらの状況を鑑みて,10数年後の2020年代初頭のロシア太平洋艦隊は,おそらくこうなっているでしょう.
(むろん「2011-2020年の国家兵器調達プログラム」が,計画通りに実施されるという前提においてですが)

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【カムチャツカ方面】

<潜水艦>
戦略原子力潜水艦プロジェクト955(ボレイ級)×4隻
多用途原子力潜水艦プロジェクト885(ヤーセン級)×4隻
多用途原子力潜水艦オスカーII級(近代化)×3隻
多用途原子力潜水艦アクラ級(近代化)×3隻

<水上戦闘艦>
警備艦(コルベット)プロジェクト20380(ステレグーシチー型)×4隻

【沿海地方】

<潜水艦>
新型非核動力潜水艦×4隻
プロジェクト877(キロ級)非核動力潜水艦(近代化)×2隻

<水上戦闘艦>
多用途ヘリコプター艦ウラジオストク型(ミストラル型)×2隻
原子力巡洋艦キーロフ型(近代化)×1隻
大型警備艦(フリゲート)プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)×4隻

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 フランスから導入するミストラル型は,元々はヘリコプター揚陸艦ですが,ロシア海軍は同型を,純粋な揚陸艦としてではなく,「ヘリコプター搭載全通甲板ミサイル巡洋艦」として運用する構想のようです.
[ロシア海軍向け「ミストラル」型には巡航ミサイル,対空・対潜ミサイルなどが装備される]

 ロシア国内で建造される揚陸艦イワン・グレン型は,黒海艦隊とバルト艦隊に回されるので,太平洋艦隊(と北方艦隊)へは配備されないでしょう.

 従って,ミストラル型1隻,ゴルシコフ型フリゲート2隻程度で構成される艦艇打撃グループ2個が,2020年頃のロシア太平洋艦隊の水上艦部隊の中核(というか事実上全て)となるでしょう.

 「軍拡」どころか,現有戦力よりも減少する事になりますが,現有艦艇の寿命と今後の建造ペースを合わせて考慮すれば,これでも「最大に見積もった」数字です.
(現有艦艇の近代化が実施されなければ,もっと減少する事になるし・・・)

 ミストラル型は合計4隻,ゴルシコフ型は2020年までに8隻を調達する計画ですが,太平洋艦隊へ回されるのは半分程度でしょう.
 コルベットや非核動力潜水艦は,バルト艦隊と黒海艦隊へ優先的に配備されるでしょうし.

ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課
2012/3/4(日) 午後 1:57

青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ロシア太平洋艦隊の編制は?

 【回答】
http://www.kommersant.ru/doc.aspx?DocsID=856202
によれば,2008年2月末では……

【沿海州異種兵力小艦隊】セルゲイ・アヴァクヤンツェ少将

[第36水上艦師団]アレクサンドル・ノサトフ少将
(スラヴァ級1隻)
親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ:エドゥアルト・モスカレンコ親衛1等海佐
(キーロフ級1隻)
重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(保管中):アンドレイ・グラニン1等海佐
(ソブレメンヌイ級4隻)
駆逐艦ベズボヤズネンヌイ(修理中):ロマン・マーシク1等海佐
駆逐艦ボエヴォイ(修理中):ワジーム・グリシェンコ1等海佐
駆逐艦ブールヌイ(修理中):アレクセイ・イマノフ1等海佐
駆逐艦ブイストルイ:アンドレイ・サピリーキン1等海佐

[第44対潜艦旅団]アンドレイ・ネリージン1等海佐
(ウダロイ級4隻)
大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラドフ:ピョートル・ポドコパイロ1等海佐
大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフ:イワン・コヴァレフ海佐
大型対潜艦アドミラル・トリブツ:セルゲイ・ソボカリィ2等海佐
大型対潜艦マルシャル・シャポシニコフ:アナトーリー・ヴィスロフ1等海佐

[第100揚陸艦旅団]アレクサンドル・クズミネツ1等海佐
(ロプーチャ型3隻)
大型揚陸艦BDK-11ペレスウェート(修理中):アンドレイ・オグネフ2等海佐
大型揚陸艦BDK-98(修理中):イーゴリィ・アクロフ2等海佐
大型揚陸艦BDK-101オスリャブラ:セルゲイ・コモロフ3等海佐
(アリゲーター型1隻)
大型揚陸艦ニコライ・ヴィルコフ(修理中):アレクサンドル・キム3等海佐
(イワン・ロゴフ級1隻)
大型揚陸艦アレクサンドル・ニコラーエフ(保管中)

[第19潜水艦旅団]アレクサンドル・サイチン2等海佐
(キロ型4隻)
潜水艦B-187(修理中)
潜水艦B-190クラスノカメンスク:セルゲイ・ヴォルコフ2等海佐
潜水艦B-260チタ:アンドレイ・デルゴウソフ2等海佐
潜水艦B-345:アレクサンドル・バルソフスキー2等海佐

<第165水上艦旅団イーゴリィ・オシポフ2等海佐
[第25ロケット艇大隊]
(ロケット艇11隻)
R-11(修理中)
R-14(修理中)
R-18
R-19
R-20:イリヤ・ストラホフ3等海佐
R-24
R-29:アレクサンドル・シジュン3等海佐
R-79
R-261(修理中)
R-297(修理中)
R-298
[第11水域防備艦大隊]
(小型対潜艦4隻)
MPK-17(修理中):マクシム・クリーギン3等海佐
MPK-64メテーリィ(修理中):セルゲイ・パンコフ3等海佐
MPK-221:アンドレイ・レベーデフ3等海佐
MPK-222コレーツ(修理中)
(掃海艇4隻)
BT-114:ニコライ・コルニロフ大尉
BT-232
BT-245
BT-256

[第38水域防備艦大隊]キリール・タラネンコ2等海佐
(小型対潜艦2隻)
MPK-125ソヴィエツカヤ・ガヴァニ(修理中):アレクセイ・デニコフ大尉
MPK-191ホルムスク:アレクセイ・イエヴレフ3等海佐
(掃海艇2隻)
BT-100
BT-215


【北東軍兵力集団】アレクサンドル・ヴィトコ少将

第16潜水艦戦隊
[第10潜水艦師団]ウラジーミル・グリシェチュキー少将
(オスカーII型6隻)
原子力潜水艦K-132イルクーツク(修理中):ヴァチェスラフ・ツィトキン1等海佐
原子力潜水艦K-150トムスク:アンドレイ・エキメンコ1等海佐
原子力潜水艦K-173クラスノヤルスク(保管中):ユーリー・サヴィン1等海佐
原子力潜水艦K-186オムスク:ウラジーミル・ドミトリエフ1等海佐
原子力潜水艦K-442チェリャビンスク:ウラジーミル・クアシェフ1等海佐
原子力潜水艦K-456ヴィリュチュンスク(修理中):レオニート・モルドヴァノフ1等海佐
(アクラ型6隻)
原子力潜水艦K-263バルナウル(修理中):オレグ・ミハレフスキー1等海佐
原子力潜水艦K-295サマーラ:ロマン・シュリー1等海佐
原子力潜水艦K-322カシャロート(修理中)
原子力潜水艦K-331マガダン:オレグ・ガギカーエフ1等海佐
原子力潜水艦K-391ブラーツク(修理中):セルゲイ・トレグーバ2等海佐
原子力潜水艦K-419クズバス(修理中):ドミトーリー・バルコフスキー1等海佐

[第25潜水艦師団]セルゲイ・レキーシュ少将
(デルタIII型4隻)
原子力潜水艦K-211ペトロパヴロフスク・カムチャツキィ:ヴァレーリー・クラフチェンコ1等海佐
原子力潜水艦K-223ポドルースク:アンドレイ・ハイジュコフ1等海佐
原子力潜水艦K-433シヴァトイ・ゲオルギー・ポベドノーセッツ:ラミリィ・バドルトジノフ1等海佐
原子力潜水艦K-506ゼレノグラード:アレクセイ・クラフチェンコ1等海佐


[第182潜水艦旅団]ワジーム・ポヴォロフ1等海佐
(キロ型4隻)
潜水艦B-394
潜水艦B-445
潜水艦B-464ウスチ・カムチャツスク:アレクサンドル・ブトニク2等海佐
潜水艦B-494ウスチ・ボリシェレツク:マガラン・アジグユゼロフ1等海佐

<第114水域防備艦旅団イーゴリィ・サドフ1等海佐
[第117水域防備艦大隊]ワシーリー・オプリシュコ2等海佐
(小型対潜艦2隻)
MPK-82:キリール・ステゴリク3等海佐
MPK-107:セルゲイ・ボル3等海佐
(外海掃海艦2隻)
MT-264:ドミトリー・リデンコ3等海佐
MT-265:ヴァチェスラフ・グリシャエフ大尉
(掃海艇1隻)
BT-325(修理中):エフゲニー・ドロゴピャチー3等海佐
[第66小型ロケット艦大隊]エフゲニー・クラフチェンコ2等海佐
(小型ロケット艦4隻)
イネイ:ワレーリー・レペトゥヒン3等海佐
モローズ:アンドレイ・チホミロフ3等海佐
ラズリーフ:アレクサンドル・コロメーツ3等海佐
スメルチ(修理中):デニス・カフタニチコフ3等海佐


 上記リストの内,
重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(フルンゼ),
駆逐艦ボエヴォイ,
原子力潜水艦K-173クラスノヤルスク,K-263バルナウル
は,西側では,既に除籍された事になっていますが,艦長は任命されているようです.

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/6/6(金) 午後 9:24

来日した対潜大型哨戒艦アドミラル・パンテレーエフ
(太平洋艦隊所属)
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ぎんなんそう in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2010年10月16日 & 11月05日


 【質問】
 第36水上艦師団とは?

 【回答】
 ロシア太平洋艦隊の中の部隊の一つで,大型航洋水上戦闘艦全てが所属しています.
 ただし,全ての艦が稼働状態に有るわけではありません.

[第36水上艦師団]
重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」(非稼働)
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」
大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」
大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
駆逐艦「ブイストルイ」
駆逐艦「ブールヌイ」(修理中)
駆逐艦「ベスボヤズネンヌイ」(予備役)
駆逐艦「ボエヴォイ」(非稼働)

 セルゲイ・ソボコル提督が司令官代理を務めています.

新「六課」,2012.06.13
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ソ連太平洋艦隊はソ連海軍最強だったのか?

 【回答】
 今のロシア太平洋艦隊は,ロシア海軍「最強」とは言えませんが,かつて,太平洋艦隊がソ連(ロシア)海軍「最強」だった頃がありました.

 それは,1986年頃です.

 この時,ソ連太平洋艦隊は,「空母」2隻,「強襲揚陸艦」2隻を擁し,前年(1985年)末には,新造の原子力「巡洋戦艦」(フルンゼ)と最新鋭ミサイル駆逐艦(オスモトリーチェルヌイ)が配備されました.
 同時期の北方艦隊でさえ,「空母」は1隻のみであり,「強襲揚陸艦」は有りませんでした.

 この1986年当時,ソ連太平洋艦隊の巡洋艦クラス以上の艦艇は,以下のような陣容でした.
・キエフ級VSTOL空母×2隻(ミンスク,ノヴォロシスク)
・キーロフ級原子力巡洋艦×1隻(フルンゼ)
・カーラ型ミサイル巡洋艦×4隻(ニコラエフ,ペトロパヴロフスク,タシュケント,タリン)
・クレスタII型ミサイル巡洋艦×3隻(ワシーリー・チャパエフ,マルシャル・ヴォロシーロフ,アドミラル・オクチャブルスキー)
・クレスタI型ミサイル巡洋艦×2隻(セヴァストーポリ,ウラジオストク)
・キンダ型ミサイル巡洋艦×2隻(アドミラル・フォーキン,ワリャーグ)
・スヴェルドロフ級巡洋艦×4隻(アドミラル・セニャーウィン,アドミラル・ラザレフ,ドミトリー・ポジャールスキー,アレクサンドル・スヴォーロフ)

 この他に,強襲揚陸艦イワン・ロゴフ,アレクサンドル・ニコラエフの2隻が配属され,1980年代から就役を始めた新型艦のソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦,ウダロイ級駆逐艦も前年より配備され始めていました.

 この頃が,太平洋艦隊の「絶頂期」だったと言えるでしょう.

 日本でも,ソ連太平洋艦隊は重大な脅威と見られていました.

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Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/5/30(水) 午後 7:33


 【質問】
 カムチャッカ小艦隊の現況は?

 【回答】
 ロシア海軍太平洋艦隊の艦艇部隊は,大きく分けると,以下の3個部隊で構成されています.
・沿海州小艦隊
・カムチャツカ小艦隊
・第16潜水艦戦隊

 この内,カムチャツカ方面に配備されているカムチャツカ小艦隊の現在の主要戦力は,以下の通りです.

【カムチャツカ小艦隊】Камчатская Флотилия
司令部:ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港(1枚目の画像)

[第182独立潜水艦旅団] (2枚目の画像)
プロジェクト877(キロ型)ディーゼル潜水艦×4隻
・Б-445:1988年就役
・Б-394:1988年就役
・Б-464「ウスチィ・カムチャツスク」Усть-Камчатск:1990年就役
・Б-494「ウスチィ・ボリシェレツェク」Усть-Большерецк:1990年就役


[第114沿岸警備旅団]

<第117小型対潜艦大隊(3,4枚目の画像)
プロジェクト1124M(グリシャV型)小型対潜艦×2隻
・332 МПК-107:1990年就役
・375 МПК-82:1991年就役

<掃海艦大隊
プロジェクト266M(ナーチャ型)外海掃海艦×2隻
・718 MT-265:1989年就役
・738 MT-264:1989年就役


[第66独立小型ロケット艦大隊](5枚目の画像)
プロジェクト1234(ナヌチュカ型)小型ロケット艦×4隻
・409「モローズ」Мороз:1990年就役
・418「イネイ」Иней:1988年就役
・423「スメルチ」Смерч:1985年就役
・450「ラズリーフ」Разлив:1991年就役


 この他,第119偵察艦旅団,救助艦大隊,第84支援艦旅団といった部隊が所属しています.


 第114沿岸警備旅団には,以前,プロジェクト1135(クリヴァク型)警備艦が在籍しておりましたが,同型は,2005年まで全て除籍されました.

 対潜戦力としては,第182独立潜水艦旅団のディーゼル潜水艦4隻と第117小型対潜艦大隊の小型対潜艦2隻が有ります.

 そして対水上打撃力は,第66独立小型ロケット艦大隊の小型ロケット艦4隻だけです.
 マラヒート(SS-N-9 Siren)対艦ミサイルが合計24発では,「飽和攻撃」にもならないでしょう.

 と,このように弱体化したカムチャツカ小艦隊にとって,多少なりとも希望の有る話と言えば,現在,極東で建造中の新型コルベット「ソヴエルシェンヌイ」(ステレグーシチィ型,2006年6月30日起工,2010年就役予定)が,就役後はカムチャツカ小艦隊へ配備されることでしょうか.

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Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/4/26(土) 午後 8:24


 【質問】
 ロシア太平洋艦隊の地対艦ミサイル部隊は,どんなものなのか?

 【回答】
 ロシア海軍太平洋艦隊には沿岸防衛部隊があり,その中には地対艦ミサイル部隊が在ります.
 太平洋艦隊の地対艦ミサイル部隊は,クリル諸島に配備されています.

【第520独立沿岸ロケット砲旅団】
司令部:ペトロパヴロフクス・カムチャツキー

[第789独立沿岸ロケット砲大隊]
シムシル島О. Симушир
沿岸対艦ミサイル複合体「リドゥート」×4基

[第574独立沿岸ロケット砲大隊]
イトゥルプ島О. Итуруп
沿岸対艦ミサイル複合体「リドゥート」×4基

[第97独立沿岸砲大隊]
イトゥルプ島О. Итуруп
100mm固定砲KSM-65×4基


[サハリン]
第1036独立沿岸ロケット-砲大隊:地対艦ミサイル「リドゥート」発射機×8
第830独立沿岸ロケット-砲大隊:地対艦ミサイル「ルベージ」発射機×4
第412独立沿岸砲大隊:SM-4-1 130mm牽引砲×12

[シムシル島]
第789独立沿岸ロケット-砲大隊:地対艦ミサイル「リドゥート」発射機×4

[イトゥルプ島]
第574独立沿岸ロケット-砲大隊:地対艦ミサイル「リドゥート」発射機×4
第97独立沿岸中口径砲大隊:KCM-65 100mm砲×4▲

 沿岸対艦ミサイル複合体「リドゥート」は,対艦ミサイルP-35「プログレス」(SS-N-3シャドックShaddock)の地上発射型です.
 発射重量4500kg,最大飛翔速度マッハ1.5,最大飛翔距離270km,弾頭重量1000kgです.
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 「リドゥート」1セットでミ,サイルは1発しか搭載できないので,シムシル島とイトゥルプ島を合わせても8発です.
 「リドゥート」は,1960年代より配備が開始されました.
 現在では,完全に旧式化しております.

 100mm固定砲KSM-65は,1950年代に配備された,牽引式の高射砲です.

▼ 地対艦ミサイル「ルベージ」は,艦対艦ミサイル「テルミート」(SS-N-2スティックス)の地上発射タイプです.
 最大射程は80kmです.
 沿岸ミサイル複合体「ルベージ」は,1970年に開発がスタートし,1978年10月22日付で制式採用され,1980年代に生産されています.
 ロシア(ソ連)以外の使用国は,ウクライナ,ユーゴスラビア,ブルガリア,東ドイツ,キューバ,アルジェリア,リビア,シリア,イエメン,ルーマニアでした.

 旧式化した「リドゥート」は,超音速対艦ミサイル「オーニクス」の地上発射型,「バスチオン」に更新される計画です.
 両タイプとも現在では旧式化しているので,太平洋艦隊の地対艦ミサイル部隊では,新型の超音速地対艦ミサイル「バスチオン」の導入が計画されています.
 「バスチオン」は,超音速艦対艦ミサイル「オーニクス」(ヤーホント)の地上発射タイプであり,黒海艦隊の沿岸軍には既に配備されています.▲

 日本でも報じられています.
【ロシア,北方領土に対艦・対空ミサイル配備へ】
2011年3月1日23時48分

 地対艦ミサイル「バスチオン」は,2009年末から黒海艦隊沿岸防衛部隊に配備されています.
 『ロシア黒海艦隊公式サイト』より.
【K300「バスチオンP」】

 発射重量3000kg,最大飛翔速度マッハ2.6,最大飛翔距離300km,弾頭重量200〜250kgです.
 このページによると,「バスチオン」1セットで,ミサイル発射筒は2基となっております.
 仮に,シムシル島とイトゥルプ島の地対艦ミサイル「リドゥート」を,全て1対1で更新すれば,計16発のミサイルになります.

六課,2011/12/18(日) 午後 7:13
新「六課」,2012.7.6(2013.3.11更新分)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 フォキノ市とは?

 【回答】
 沿海地方にある旧秘密都市で,原潜基地.
 人口36,189人.
 私書箱名称,シュコトヴォ17.
 かつては歩兵連隊が駐屯していたが,1950年代以降に原潜が配備された.

 【参考ページ】
片桐俊浩『ロシアの旧秘密都市』(東洋書店,2010.6.20),p.15

【ぐんじさんぎょう】,2012/02/08 20:00
を加筆改修

 現在では,閉鎖行政地域フォーキノ市にあるストレロク湾は,ロシア太平洋艦隊の水上艦艇基地です.

 ストレロク基地(フォーキノ)には,太平洋艦隊所属の以下の部隊が駐留しています.

・沿海地方異種兵力連合小艦隊司令部

・第36ロケット艦師団
 重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(保管中)
 親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ
 大型対潜艦アドミラル・トリブツ,マルシャル・シャーポシニコフ,アドミラル・ヴィノグラードフ,アドミラル・パンテレーエフ
 駆逐艦ブイストルイ,ブールヌイ(修理中),ベスボヤズネンヌイ(予備役),ボエヴォイ(保管中)

・第100揚陸艦旅団
 大型揚陸艦アレクサンドル・ニコラエフ(保管中),ペレスウェート,オスリャブラ,BDK-98,ニコライ・ヴィルコフ

グーグル・アースから見たストレロク基地

新「六課」,2012/5/1
青文字:加筆改修部分


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