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「Strategy Page」◆(2013/04/10) SURFACE FORCES : American Torpedo Warning and Countermeasures System

「Togetter」◆(2013-05-25) 魚雷は過去の遺物なりや


 【質問】
 魚雷って何?

 【回答】
 弾頭にエンジンと高速スクリューを組み合わせ,水中を航行し,艦船などに衝突または感応して爆発し,その爆発をもって破壊することを目的とした兵器.
 魚形水雷(水雷:水中で爆発して艦艇を攻撃する兵器) の略称であり,1866年のホワイトヘッド魚雷を元祖とする.
 潜水艦,水雷艇,駆逐艦,巡洋艦,雷撃機などに搭載されて運用されてきた歴史があり,今日でも潜水艦における主要な兵器の一つとして,対艦,対潜水艦用に第一線で使用されている.

 【参考ページ】
http://www2.ttcn.ne.jp/kobuta/emusi/gyorai/g01.htm
http://www1.cts.ne.jp/~fleet7/Museum/Muse390.html
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E9%AD%9A%E9%9B%B7/
http://www.youtube.com/watch?v=ISD1hJz53L8&NR=1
http://www.youtube.com/watch?v=9Nlwe_ucp24

【ぐんじさんぎょう】,2010/05/21 21:00
を加筆改修

 先ず爆雷/水雷というのがあって(小型船の船首に棒をつけて装着〜敵艦へ突っ込んでぶつける),そのあとホワイトヘッドへ進化した.
 水中で爆発させるってことは,(特に船底では)水圧のかかってる部分へ衝撃を与えるから効率的.

へち in mixi,2010年05月25日 21:09

 水雷の後に…
(水中で爆発して艦艇を攻撃する兵器)
を付けてあげると,「あれ空母ですか?」レベルの人には,もっと分かり易いかも(笑)
(※追記させていただきました)

ソフトヒッター99 in mixi,2010年05月21日 23:34

> 衝突した艦船などを爆発によって破壊する

 これだと,魚雷が物理的に命中(目標に接触)しないとダメだと誤解されるのでは?
(※修正させていただきました)

HASU in mixi,2010年05月23日 00:43

>艦艇感応魚雷

 官邸官能魚雷・・・(ベタ

kira2 in mixi,2010年05月21日 23:28

 鳩夫婦になにを求めているのかね(笑)

Cpt.hige in mixi,2010年05月22日 00:55


 【質問】
 水雷と魚雷って,どう違うんですか?

 【回答】
 爆雷や機雷等含めて水雷.
 魚雷は「魚形水雷」の略.

 水雷はトーピード(Torpedo)の訳語として使われていますが,この中には元々,今日ではマイン(mine)とよばれる機雷も含まれていました.
 つまり,海中で仕掛ける爆発物一般を指していたのです.
 かつて米南北戦争の頃に使用された,竿の先に爆薬を取り付けて敵艦に突き当てる兵器をスパー・トーピード(外装水雷)と呼んでおり,実際に撃破した例もあります.
 この他にタウド・トーピード(曳航水雷)と呼ばれる爆発物を舟で引っ張って行ってぶつける兵器もありました.

 この後,1866年に英国人技師ロバート・ホワイトヘッドによって発明された自走式の水雷が各国に広まっていき,今日ではトーピードはこの「魚形水雷」のことをおもに指します.

(名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)

初期の魚雷発射
(画像掲示板より引用)


 【質問】
 魚雷は「魚形水雷」の約なんですよね?
 ということは「魚形でない水雷」もしくはただの「水雷」があるということですか?
 それは今でも使われているのでしょうか?

 【回答】
 水雷(torpedo)と言うのは「水中で爆発して敵艦を破壊する兵器」の事で,予め仕掛けておくか,河に流すか,長い棒の先につけて敵艦に押し付けるかという運用がされてた.
 この水雷を自走式にした物が魚雷.

 で,機雷(mine)と言うのは鎖を付けて水中に沈めて置き,艦船がそれに当たると爆発する物.

 機雷や爆雷以外にも,タウド・トーピードやスパー・トーピードといった兵器があった.
 スパー・トーピードは長い棒の先に爆薬の塊をつけた物を艦首に取り付けて敵艦に体当たりするというもの.
 タウド・トーピードはロープの先に爆薬をくくりつけたものを水中で引っ張って行き,うまいことやって敵艦にぶつける.
 当然だが,敵にものすごく接近しなきゃいけないリスキーな兵器なので,今は使われていない.

 質問の「魚形でない水雷」もしくはただの「水雷」があるのか?だが.つまり「水雷」とは「水中で爆発する兵器全般」を指す言葉.なので,「ある」と言える.
(水雷が使われ始めた南北戦争の頃は,陸岸から敵艦に向けて発射する「水雷」もあった)


 【質問】
 魚雷の仕組みを知りたいのですが教えてください.
 どこかで船底で起爆すると聞きました.
 それは何故かというのも,目標に向かって突き進み艦の横っ腹に直撃するものだと思ってたから.
 映画「パールハーバー」でも艦の横っ腹に直撃するシーンありましたよね.

 あと,あんな細い魚雷でデカイ船が真っ二つに割れるのは,船底で起爆させるということと関係してるのですか?
 youtubeで見ました.
 お願いします!

 【回答】
 基本的に魚雷で用いられている信管には,触発信管と磁気信管の二種類があります.

 前者は,艦腹にぶち当たって起爆するもの,後者は艦底を潜り抜ける際,その船が発する磁気に感応して起爆するものです.
 艦腹に当る場合は,艦艇側もある程度被害が想定されていますから,ぶち当たっても被害が局限できるような仕組みが為されています
(部屋を細かく仕切るとかbulgeを造るとか).
 しかし艦底には,その様な防御がありません.
 また,艦底には和船でない限り,竜骨があります.
 これを折られると,支える力が無くなり,艦が真っ二つに折れてしまうこともあります.

 変わった所では,日本の第二次大戦時の航空魚雷の場合は,艦底で起爆させる為に,魚雷に紐の付いた模型飛行機を水中で走らせて,その飛行機が艦腹に当った時,信管を起爆させる様にしたものもあります(この場合,魚雷は艦底に達している).

眠い人 ◆gQikaJHtf2 in 軍事板
青文字:加筆改修部分

 眠い人さんの回答に恐れながら補足.

 竜骨が無い艦艇でも,船底にはその艦の重量が懸かっている(船底中央線付近に応力が集中する)ので,その艦艇の重量を支えている部分に外部から力を加えられて破壊されると,艦艇は形を維持できなくなります.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 水上に浮かんで航行する船ってありますよね? スキーのような物があって,速度が増すと浮き上がるやつです.名前知りませんが,,,
 あれなら魚雷には当たらないんでしょうか? あとホバークラフトなども.

 【回答】
 表面効果艇(SES, SEV)とか,水中翼船とか,ホバークラフトとかありますが,どれも直撃は事実上できません.
 しかし魚雷は直撃ではなく,船体下で爆発することで最大のダメージを与える武器なので,磁気などを利用して船体直下を関知して起爆することができます.
 通常の船舶よりはかなり少ないダメージで済むでしょうが,そうなるとやはり被害は受けます.
 特にその手の艦艇は小さいですから,相対的にはひどいダメージになりそうです.

 ただし,ホバークラフトはソナーによる探知,追尾が困難なので,その手の手段による魚雷攻撃には強いでしょう.表面効果艇もある程度そういう部分があります.
 また,どれも高速ゆえ,起爆タイミングがずれ易く,被害が出にくいとも考えられます.
 魚雷の速度が速くてもせいぜい40〜45ノット.
 水中翼船やホバークラフトも同じくらいの速度が出ます.
 つまり,かっとんでいた場合,魚雷さんが追いつくのはとても大変です.

 基本的には,それらのかっとんで行く舟艇を攻撃する際に,魚雷は他の手段がない場合の選択になると思われます.

軍事板,2004/12/09
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 もしこれから先,軍用艦が水上でかっとぶのが主流になったら,どんなに魚雷を撃っても,魚雷は追い付かないからムダですか? ロケット魚雷で大丈夫?

 【回答】
 最新のやつだとMK48(アメリカ),スピアフィッシュ(イギリス), 89式魚雷(日本)あたりは雷速60kt前後※,射程30q以上,炸薬300s前後,最大深度900m前後はあります.

 ロシアのシュクバルという魚雷が,一説には200ノット出るそうです.
 しかし,シュクバルは無誘導でその構造上,水流の急激な変化に弱いのです.
 ちょっとした爆圧で姿勢が崩れるだけで自身の高速によって自壊します.

 抵抗と燃料の関係で,航続距離と速力は魚雷では相容れないところがあります.
 あまりに速力を重視すると,航続距離が短めになる.
 なにより,シュクバルで明らかになっているのが,早すぎると魚雷のセンサーが効かなくなるため(キャビテーション,ノイズ),自律誘導できなくなるのが問題です.
 そもそもすでに魚雷なんて潜水艦から撃つか,潜水艦を撃つか,どちらにしてものんびりモードにしか使用されていません.

 それに,水中翼船にせよホバークラフトにせよ,大型化に限界がありますので,主流になることはまず無いかと.

 ※異説あり.下項目参照.


 【質問】
 海上自衛隊が使ってる97式魚雷の最高速度・巡航速度は時速何ノットなんでしょうか?
 アメリカのMk.50の最高・巡航速度も教えていただければ幸いです.

 【回答】
 70ノット近い,というデータもあるようですが,これは例外的で, 深度や航続距離にもよりますが,条件に恵まれても50ノットプラスぐらいが一般的なところでしょう.

www.shima.demon.co.uk/modnuke.htm#Torpedoes
www.geocities.com/Pentagon/1592/ustorp5.htm
www.naval-technology.com/contractors/missiles/eurotorp/
hypertextbook.com/facts/1999/WendyNg.shtml

 最近のを見ても,米,露,欧とも60ノットぐらいが限界のようです.

www.strategypage.com/fyeo/howtomakewar/htairw/articles/2004831.asp

 さらに言うと,雷速は一定とは限らず,むしろ最近の魚雷では終末段階でダッシュで最高速度を出すなどの方法で,射程と内蔵ソナーの作動,そして目標の捕捉を並立させるものが多いようです.

軍事板,2005/01/24
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 対艦用の航空魚雷はいつ頃まで使われていましたか?
 最後まで使っていたのは何処機体でしょう? 

 【回答】
 航空用長魚雷の最後の使用機はA-1スパッド.
 最後の使用例は朝鮮戦争中のダム攻撃.
 長魚雷使用能力があった最後の機というなら,たぶんA-6Aの初期型.同時代のバッカニアにはたぶんない.
 ソ連のTu-28だったかにもあるが,初飛行はA-6より前だし実際にテストした記録も見当たらない.もちろん,おれが知らんだけの可能性もあるが.
 で,米の航空用長魚雷の正式退役は70年代初期だが,まぁ60年代初めには使われなくなったとみるべきだろう.
 ソ連は分からない.

 一方,短魚雷は今も現役だよ.

 長魚雷と短魚雷の違いについては,
http://www.warbirds.jp/ansq/41/D2001544.html
を参照されたし.


 【質問】
 第二次世界大戦の頃の巡洋艦,駆逐艦,水雷艇等に装備されている短魚雷は,水上艦艇しか攻撃できず,水中を航行している潜水艦に対しては無力だったのですが,現代の巡洋艦,駆逐艦,水雷艇等に装備されている短魚雷は,潜水艦などの水中目標も攻撃できるようになっていますよね.
 これはいつ頃からそうなったのでしょうか?
 また,何故そのようなことができるようになったのでしょうか?

 【回答】
 WW2において水中にいる潜水艦を敵の潜水艦が撃沈した唯一の例が,潜望鏡を目標に魚雷を放った戦果である事から分かるとおり,WW2の一般的な魚雷は,あらかじめ定めた針路を直進するだけ.
 そのため,目標の位置(および針路と速度)がある程度正確に判明していないと命中しない.
 あてずっぽうで撃つには魚雷は高価すぎるし,そう大量にも撃てない.
 そして,WW2のソナーや聴音器では,潜水艦の正確な位置は分からなかった.

 WW2の後半から登場したホーミング魚雷が,その難問の解決策となった.
 正確な位置が分からなくても,敵に接近した魚雷が自ら敵の位置を探り,そこへ向かっていけば命中率は上がる.
 まあ,WW2レベルのホーミング魚雷では潜水艦相手は難しそうだが.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 魚雷の誘導は今でもスクリュー音なのですか?

 【回答】
 基本的にはそうなる.
(正確には,スクリューを含めた船体から生じるノイズを探知しているらしいが)
 単なるパッシブの他にも,自ら音を発して反射音から目標の情報を得るアクティブ方式や,母艦のより強力なセンサから得られた情報を元に魚雷を誘導できる有線誘導なども登場している.

 例外的に,ロシアでは艦の航跡を捉えて追尾するウェーキ・ホーミング魚雷なるものが存在するらしい.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 Mk46魚雷は,目標の直下で爆発してキールを折るという話もあれば,HEAT弾頭になっている.との話も聞きます.
 2種類の弾頭があるのですか?

軍事板,2009/07/05(日)
青文字:加筆改修部分

 【回答】
 HEAT 弾頭になってるのは Mk.50 バラキューダの方だったような…

井上@Kojii.net in 「軍事板常見問題 mixi支隊」
2009年07月08日 21:04

青文字:加筆改修部分

 そのようですね.

●Mk46魚雷性能要目

推進器:reciprocating external combustion; 2速,
    オットー燃料II
長さ:2.6m
重量:234.8kg(517.6ポンド)
直径:324mm(12.75インチ)
射程距離:公式には7.3km(8,000ヤード)
     報告では10〜11km(11,400 - 12000ヤード,45 ktで)
最小/最大ASROC発射範囲:1500 ?12000ヤード
最大雷速:45kt(捜索航走30kt)
水深365m(1,200ft)のスピード:28kt以上(32mi/h,52km/h)
ホーミング・モード:アクティブ(探信音発射)/パッシブ(音響受信専用)
探索モード:螺旋または蛇行パターン
信管:磁気信管(目標に直撃せずとも作動可能)
弾頭:PBXN-103高性能爆薬44.5kg(98ポンド)

http://www6.atwiki.jp/namacha/pages/143.html
http://www.fas.org/man/dod-101/sys/ship/weaps/mk-46.htm
http://navysite.de/weapons/mk-46.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/Mk46_(%E9%AD%9A%E9%9B%B7)

●Mk.50魚雷性能要目

全長:2.9m
重量:363kg
直径:324mm
最大射程:20km(推定)
速度:55から60kt(推定)
推進器:化学エネルギー推進システム
誘導システム:アクティブ/パッシブ音響ホーミング
弾頭:高性能爆薬(HEAT)45kg

http://en.wikipedia.org/wiki/Mark_50_torpedo
http://www.fas.org/man/dod-101/sys/ship/weaps/mk-50.htm
http://www.ordnance.org/mk_50_torpedo.htm

faq39w20.gif
http://www.fas.org/man/dod-101/sys/ship/weaps/mk-50.htmより引用

消印所沢,2009/7/12


 【質問】
 Mk.54短魚雷について教えてください.

 【回答】
全長2,71m
直径324mm
重量275,8kg
速力36kt/45kt
最大航走距離11km
目標探知距離2,5km
攻撃可能深度5〜600m

 Mk54はMk46の推進系と弾頭,Mk50のセンサー,長魚雷Mk48ADAPの速度制御系の他,商用プロセッサやソフトウェアを利用したMk54は,LHT(Light weight Hybrid Torpedo)とも呼ばれている.

 Mk54は「デジタル短魚雷」であり,これ以前のMk46やMk50とは性能的に一線を画している.
 Mk46の後継として開発されたMk50は,予定生産数に達する前にMk54に変更された.


 【質問】
 まだ「冷戦」というものをやっている時に,軍事小説で「シャプター」だったか「キャップター」だったかという名前の,耐圧カプセルにホーミング魚雷を詰めて,機雷のごとく待ち伏せ型に艦艇を攻撃する・・・という兵器が出てきた事があるのですが,これは実在したのでしょうか?

 また,実在したとしたら,もし敵国がこれを敷設した場合,どのようにしてこれを「掃海」したのでしょうか? 

 【回答】
 Mk.60なら実在しますし,今でも使っています.
 掃海方法は,その機雷が感応する音を出す装置を曳航して誤爆させるか,対機雷ソナーで把握した位置に遠隔操縦の機雷処分具を誘導し,搭載した爆雷などで処分することが考えられます.

眠い人 ◆gQikaJHtf2


 【質問】
 戦闘艦に対して撃たれた対艦ミサイルは,CIWSや速射砲によって迎撃可能ですが,魚雷を迎撃する方法はあるのでしょうか?

 【回答】
 対魚雷として使用できる短魚雷や,ロケット爆雷で弾幕を張る方法がある.
 「西側」は前者が好み,ロシアは後者が好み.
 前者は「仕様としては可能」レベルであり,十分実用とは言い難いレベル.
 さらに有効なシステムを開発中.
http://www.navy.mil/navydata/cno/n87/usw/issue_32/antitorpedo_2.html

軍事板
青文字:加筆改修部分

▼ 現代の艦載魚雷は,迎撃に使えるという触れ込みのものがある.
 たぶん実戦例は無いがね.

http://www.navyleague.org/sea_power/jun06-69.php
に米海軍がペンシルバニア州立大学と共同で研究開発している,対魚雷魚雷(ATT)についての記事がある.

軍事板
青文字:加筆改修部分

 ロシアも同様のシステムにも手を出している.
http://www.warfare.ru/?lang=&catid=330&linkid=2398

 後者は力押しなだけに,一定の実用性を持っていると考えられる.
http://warfare.ru/?catid=267&linkid=1726
http://warfare.ru/?linkid=2335&catid=267

 魚雷の到達位置は推算できるから,そこに数発〜十数発のロケット爆雷を投射し,爆発によって破壊,作動不良,コース逸脱を狙うもの.

 ただ米ではズムウォルト級への搭載が後回しになっていたりと,優先度が低いのか開発が難航しているのか・・・・?

 他には現状,デコイの類しかない.

軍事板
青文字:加筆改修部分

▼ 古くは停泊中には防雷網という網を,舷側外に張って魚雷を防いだ.
 しかし,これは魚雷の威力増大で有効でなくなり,航行中に垂れ下がってスクリューに絡むおそれもあり,廃れた.

 大砲や機関銃で魚雷を撃破する試みは古くから行われ,まれに成功することもあったようだ.
 なかなかうまくいかないようだが.
 爆雷を投射する方法もあるが,これもあまり実用的ではないようで.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 こちらの艦に向かって発射された魚雷を,機銃や高角砲を使用して破壊を試みるのは,一般的な事なのでしょうか?

 【回答】
それはまったく一般的ではない事柄でつ.

 高角砲は追従性からも俯角からもまず無理.
 高射機銃についてる兵員が,自分の艦に向かってくる魚雷を目視したら,破壊を試みるのは人情として当然.
 ただし効果は期待できない.


 【質問】
 先日「ブリタニック」という映画を地元の深夜放送で見ました.
http://www.tsutaya.co.jp/item/movie/view_v.zhtml?pdid=10011279

 病院船ブリタニックにドイツの潜水艦が魚雷攻撃を仕掛けるシーンで,命中しそうな魚雷を船員が機銃掃射で破壊するのですが・・・

・第1次大戦時に,三脚でなしに手で抱えて打てる機関銃は存在してるのですか?
・運よく機銃の弾が魚雷に命中したとして,爆発させることはできるのでしょうか?

 【回答】
1.
 存在した.
 ルイス機関銃あたりかね.
http://military.sakura.ne.jp/army/rifle/uk_lewis.htm

2.
 この程度の機関銃では不可能と思われ.
 水中に入った瞬間運動エネルギーは著しく減衰するから,「よっぽど運がよくて魚雷にコツンと当たる」程度だと思われる.

 よほど運が良い可能性があるとすれば,たまたま波に煽られて,海面から顔を出した接触式の信管に,機銃弾が命中して起爆とか.
 海面に顔を出しちゃう時点で既に魚雷命中を期待できないような気もしますが,米潜水艦だと第2次世界大戦の後期になると,荒天下でも魚雷攻撃をやっている.

 しかし実はそれ,史実がもと.
 1918年5月12日,民間から徴用された輸送船オリンピック号が,ドイツ海軍UボートU-103の魚雷攻撃を,搭載された12ポンド砲と4.7インチ機関銃,乗員のルイス機関銃他の銃撃で阻止し,かわした後,体当たりで反撃.
 4万5千総トンに横腹に激突されたUボートは哀れ真っ二つに引きちぎられて沈没したとさ.
 第1次世界大戦中において,商船が軍艦を「撃沈」した稀有な事例でもある.

 だからおそらく,銃撃は「やってみただけ」で,かわしたのが魚雷攻撃の被害を免れた主因ではないかと.

 ちなみに余談.
 このオリンピック号,病院船ブリタニック号と同型で,有名なタイタニック号の姉妹船の一隻だったりする.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 現代でも自艦に向かって来る魚雷に対して,自艦からも魚雷を発射して迎撃するのは難しい事の様です.
 魚雷を魚雷で迎撃するのが難しいのは,どういった点によるのでしょうか?

 弾道ミサイルをミサイルで迎撃するのは標的が高速なので難しいのは分かります.
 しかし,巡航ミサイルの迎撃はそれほど難しくないと聞きます.
 そして魚雷はそんなに速くありませんし.

 【回答】
 弾道ミサイル迎撃同様,事実上直撃でないと無効であること.
 高速で進む魚雷はキャビテーションのため,ソナーの効きがすごく悪くなること.
 自身の発する推進ノイズも邪魔になること.
 といってゆっくり進むと,高速で突進してくる目標の魚雷に追随できないこと.
 弾道ミサイルを迎撃するレーダーと違って,ソナーは有効距離も反応時間も方位/距離分解能も限られ,水温の違いや海底からのクラッター,他の雑音にも邪魔されること.

 以上などの理由から,魚雷で魚雷を迎撃というのはなかなか困難.ロシアみたいに魚雷が来る方向にロケット爆雷を斉射して爆圧で変針,破損を狙うとかの方が実用的という話がある.
 とはいえ,対魚雷性能を一応スペックに挙げている魚雷もある.
 スーパー・キャビテーション効果を利用した機関砲で,言わば水中CIWSをという話もあったが,ひとまずは機雷処理がせいぜいという事になっている様子.

青文字:加筆改修部分


 【質問】
 某映画で潜水艦が,魚雷の安全装置が解除される前に体当たりして破壊してましたが,実際にそんな事して,誘爆したり艦に突き刺さったりしないのですか?
 潜水艦の先端部って結構やわいのですよね?

 【回答】
 「レッド・オクトーバー」か? 

 サンフランシスコの事故写真見ても,艦首のソナー部分でも強度はそうとうある(7000tの船体が時速60km近くで海底山に激突した).
 艦首以外なら吸音タイルがはがれる程度か.

 また,現代の軍用炸薬は信管で起爆しないかぎり,普通の衝撃では絶対発火しない.
 アーミング(信管を活性化)機構には2重3重に安全手段が組み込まれている.
 迫撃砲弾のような厄介ものを除けば,誤ってアーミングされることもまずない.


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