c

「兵器別館」トップ・ページへ

「軍事板常見問題&良レス回収機構」准トップ・ページへ   サイト・マップへ

◆◆情報&通信
<◆兵器総記 目次
兵器FAQ目次


(画像掲示板より引用)


 【Link】

「Defense News」◆(2012/06/23)DoD Must Improve Information Fusion, Sharing: Report

「Defense News」◆(2012/10/11)USAF Awards 4 Contracts To Improve GPS Performance

「FSM」:iPodが戦争を変える

「Military Technology」◆(2013/06/04) Kinetic Mesh Networking

「Military Technology」◆(2013/06/04) SafeNet and Oceus partner to offer secure mobile communications to US DoD

「Strategy Page」◆(2013/03/29) LEADERSHIP: Coping With Net Overload
 無線交信の過負荷問題

「Strategy Page」◆(2013/05/09) ELECTRONIC WEAPONS: Super Binoculars
 超双眼鏡

「Strategy Page」◆(2013/05/28) INFORMATION WARFARE: iPhone And Android Approved For Pentagon Use
 ペンタゴン,iPhoneとAndroid端末の使用を承認

「YouTube」:Paulson DNVG-1 Digital Night Vision Goggle

「Wired.com」◆(2012/06/28)It Only Took the Army 16 Years and 2 Wars to Deploy This Network
ようやく米軍の「ネット戦士」が完成?戦争の「第三の波」

「火薬と鋼」■[ガジェット] 戦場のiPod

「週刊オブイェクト」:(2010/01/18)暗視装置,LIDARなどいろいろ

「地政学を英国で学んだ」◆(2012-06-22)通信手段と社会の変化:サイボーグ化する人間

「東京の郊外より・・・」◆(2012/09/08)米空軍の電子戦文化を担う

「マイコミジャーナル>経営」◆(2011/01/07)【レポート】iPhone か Android 端末か,軍用デバイスとして注目されるスマートフォン

『アンテナの科学』(後藤尚久著,講談社BB,1987.3)

 電磁波とアンテナの基本的な性質を,図を多用して丁寧に解説した本.
 電波の発振にテーマを絞り,数式を使わず一般向けに分かりやすく構成している.
 線状アンテナやパラボラアンテナ,アレイアンテナを,基礎からじっくり知りたい人にお勧め.
 80年代の本なので,フェイズドアレイアンテナは夢の最新技術扱いだが,そのためにかえって丁寧に解説されてるので,支障はないだろう.

――――――軍事板,2011/02/26(土)
青文字:加筆改修部分

『インヴィジブル・ウェポン(仮題) 電気通信の世界史』(D.R.ヘッドリク著,日本経済評論社,2013.5)

『電子戦の技術 基礎編』(デビッド・アダミー著,東京電機大学出版局,2013/4/10)


 【質問】
 軍用の双眼鏡は民間用の双眼鏡と,何か構造上の違いはあるのでしょうか?
 極端なこと言うと,100円ショップのオペラグラスでも役に立ちますか?

 【回答】
 構造上は違わない.
 集光率と倍率が,民生用と違うくらい.

軍事板,2009/06/28(日)
青文字:加筆改修部分

 付け加えれば,やたら頑丈に造られている.
 内部に不活性ガス(ニトロゲン)を封入し,0.5気圧完全防水仕様になっているので,水深5mの水圧にも耐え,内部でのカビの発生を防ぎ,高度5000mの低気圧下においても曇ることなく高性能を維持できるという.
 また,耐衝撃性・耐久性(ラバーボディを使用することにより)・軽量化にも配慮されている.
 さらには,視野の中にメモリが内蔵されている機種もあるという.

 以上から考えるに,100円ショップにあるような代物は,戦場では使い物にはならないのではないかと.

 【参考ページ】

http://www.tasco-japan.co.jp/military_binocular01.html
http://www.rennes-japan.com/bino/page054.html
http://binoculars.at.infoseek.co.jp/reticle2.htm
http://www.grove-eshop.com/product/257
http://store.shopping.yahoo.co.jp/homeshop/3703-tas-0016.html

(画像掲示板より引用)


 【質問】
 第2次大戦中の本を読んでると,「無線」や「電報」というのが出てきますが,無線通信と電報って違うんですか?
 テレビで,トンツートンみたいな何かを叩いて通信している映像をみたことありますが,あれは電報ですか?
 無線通信とは違うんですか?
 無線も電話のように会話できますよね?

 【回答】
無線:電磁波の空中伝送による通信
有線:電線で電気信号を伝送する通信
電信:文字をモールス符号(所謂トンツー)等により符号化する通信
電話:音声による通信

 この組み合わせで無線電信(無電),無線電話,有線電信(狭義の電信),有線電話,各々の通信を行う.
 電報とは文書(文字)を符号化し有線ないし無線電信により伝送し,復号,印字した文書を配達するサービス.
 文書の送り手,受け手が符号の知識および通信設備を持たなくても,文書自体の輸送(郵便等)より高速な電気通信の利便性を享受可能.

軍事板
青文字:加筆改修部分

▼ 「無線」と「電報」は,レイヤーが違う概念だ.

 まず,信号を伝えるのに電線を使うか電波を使うかによって,「有線」と「無線」に分かれる.
 でもって,信号を伝えるためのプロトコルに「電信」と「電話」がある.
 「電信」はモールス信号でトンツートトンとやるやつで,「電話」は「もしもしどーぞ」と喋るヤツ.
 キミの言ってる「電報」ってのは,民間で使われてる「有線電信」のことだね.

「有線電話」…これはNTTの固定電話だな.第二次大戦中にも使われたけど限定的.
「有線電信」…これがいわゆる「電報」に近い.
         文章からトンツートトンのモールス信号に一旦直し,
         それを読み手がまた文章に直して意思疎通する.
         電話と違って長距離でも減衰しにくいのでよく使われた.

「無線電話」…トランシーバーとかケータイ電話みたいなもの.
         大戦中は短距離の通話に限られた.
         機械の性能低かったし.

「無線電信」…これが第二次大戦中での一般的な「無線通信」

 無線であっても近距離だったら,電話みたいに言葉のまま喋れるけど,あるていどの距離になっちゃうと,モールスじゃないと聞き取れないのよさ.

軍事板,2009/07/08(水)
青文字:加筆改修部分

 なぜ最後はピノコ言葉?


 【質問】
 現在の先進国の一般的な(特殊部隊などではない)歩兵は,無線機を全員に配布しているのですか?
 それとも,分隊や小隊に通信兵が一人配置されてるような感じなのでしょうか?
 現在のアメリカ陸軍や海兵隊の小隊無線機ってなにを使ってるのですか?

軍事板
青文字:加筆改修部分

 【回答】
 個人の無線機携行の有無は,従事する任務の性質によっても変化します.
 戸別訪問パトロールなら必要になりますが,塹壕に篭もったり東部戦線で穴掘って死守命令に耐えるようなものには無用の長物です.

 米軍における個人装備の無線機には,日本のアマチュア・業務無線機大手のアイコム製ハンディ機が採用されていますが,イラクなど現場からのレビューでは,到達距離に不満がある(アンテナが短く放射効率が悪いのかもしれない)と言う声が多く,モトローラなどの同クラス機種を使う部隊もあるそうです.
 部隊間通信に何を使っているかは分かりません.

クローム・ツァハル in 「軍事板常見問題 mixi支隊」,
2009年06月20日 07:18


 【質問】
 無線封鎖しているときの連絡方法って,何があるんですか?
 陸,海,空それぞれにご教授いただけたら幸いです.

 【回答】
 空の場合は,現在なら手持信号器による発光信号が主流ですが….
 無線機や手持信号器が使えない場合は飛行機を機動させると言う手法もあります.

 速度の低い時代(第二次大戦頃)なら,上記に加え,旗旒信号,もしくは信号弾を発砲する事もありました.

 地上となら,通信筒による紙片の遣り取り(飛行機からは落とす,飛行機へは竿を使って張り上げた通信筒を鈎で引っかけると言うものがありますし,信号弾や発煙剤による通信もあります.

 更に,布板通信という方法もあります.
 布板に種々の形や色彩を施して発信部隊名を記し,その布の傍らに長方形の布を配置する形で通信するものです.

 この他,電球を光源としたサーチライトを利用した発光通信,訓練した鳩を機上から放って通信を送る,落下傘で地上にメッセージを投下,紙を小さく切って多数をバラバラ撒く撒紙と言う方法もあります.

 陸の場合は,有線電信,有線電話が主です.
 他に,地中無線(地上に平行に100〜2,100mの線を張って両端を地中で連絡するもので第1次大戦で用いられた)があります.
 視覚通信としては,旗通信として手旗通信と単旗通信によるモールス符号の現示,鎧戸式の布板通信,光通信としては,航空機と同じですが,手持ちではなくもっと大きなものとなります.
 これを発展させたものが,赤外線通信とか紫外線通信と呼ばれるものです.
 後は,信号弾,布板信号器,擲弾筒や砲に所用の地点に発射する投擲通信,近くだとボディランゲージ,後は伝書鳩,伝書犬,クーリエによる通信もあります.

 海の場合は大抵が信号用探照灯によるモールス符号通信,赤外線通信もありますかね.
 近距離であれば,メガホンによる肉声通信,手旗通信,信号旗による通信,伝書鳩とかも過去にはありました.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 in 軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 よく戦争映画で無線機で通信してるシーンがあるけど,あれってみんな持ってるの?
 あと,タクシーについてるみたいなやつとか,背負うタイプとかヘッドセットとか,いろいろあるみたいだけど,どうやって使い分けてるのかな?

 【回答】
 最近だとアメリカなんかは兵士全員に持たせようとしてるが,基本的には部隊に一つ.
 最小単位の「分隊」に一つか,その上の「小隊」(大体分隊2つで構成)に一つ,というのが標準.
 近代軍隊なら最低限でも,小隊に一個は(大きさの差はあれ)通信機を持っている.

 ヘッドセットはあれは装受話器であって,本体は別にあるもの.
 上の例で言うと,分隊単位で持つなら短距離用なので大型のトランシーバーくらい,
 小隊用なら近距離用で小型のデスクトップ・パソコンくらいのサイズ.

 部隊の規模に応じ,通信距離の違うものを使い分ける.
 最近のアメリカ軍などは,小隊レベルでも衛星通信装置を持っていたりもする.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 何かの洋画で無線機?がジージーと音を立てて,それから兵隊が受話器を取って「はい,こちら○○…」と言う みたいなシーンが記憶にあるのですが,あれは普通?

 【回答】
 そりゃ,誰かが何かを発信すれば,そういう音がする.
 無線機ってのは基本的にしじゅうガーガー鳴ったり,直接関係ないメッセージを垂れ流したりしてるもんだ.
 ガーガー鳴り始めたら送信開始だから,そこだけちょっと注意して聞いて,自分に関係あるかどうかだけ確認する.
 関係ないと分かれば無視か,ざっと内容だけ聞いておく.
 専用チャンネル開いてる無線機じゃなければ,そういう対処が普通.

 最近は携帯メールに切り替わったが,ちょっと前までの消防の待機無線も,ちょうどそんな感じだった.

軍事板,2010/08/02(月)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 電子戦って何?

 【回答】
 その形態には主に電子攻撃(EA, Electronic Attack) ,電子防護(EP, Electronic Protection) ,電子支援(ES, Electronic Support) の三つに分類される.

●電子攻撃
 電子攻撃Electronic Attack (EA) とは,敵が利用する電磁スペクトラムを能動的もしくは受動的に妨害, 減殺するための妨害活動を指す.
 以前は電子対策ECM(Electronic countermeasures) と呼ばれていた.
 多くの近代的な電子攻撃の技術は高度な機密情報として扱われている.

 また電子攻撃は能動的電子攻撃と受動的電子攻撃に区分される.
 能動的電子攻撃とは電子ジャミング, 電磁欺瞞(Electromagnetic deception),アクティブキャンセラレーション,EMP,対レーダーミサイルの使用などが含まれる.
 受動的電子攻撃とはチャフ,曳航デコイ,バルーン,コーナーキューブ,翼付きデコイ,ステルスなどの使用が含まれる.

●電子防護
 電子防護Electronic Protection (EP) とは敵の電子攻撃活動から,友軍兵士,部隊,装備,作戦目的を保護する全ての活動.
 電子防護は自軍のEAの影響を友軍が受けてしまうのを避けるためにも利用される.
 以前は電子防護手段EPM (Electronic protective measures) ,または対電子対策ECCM (Electronic counter countermeasures) と呼ばれた.
 電子防護は能動的・受動的電子防護に分類される.
 能動的電子防護とは電子機器の技術的変更(スペクトラム拡散)などが含まれる.
 受動的電子防護とはオペレーターの教育,作戦や戦術の変更などが指される.

●電子支援
 Electronic Support (ES) とは戦場において受動的に電磁スペクトラムを利用し,友軍以外の対象を発見,識別し,潜在的脅威ないし標的の位置を特定するための活動.
 敵の動きを事前に察知するために,敵の利用している電磁エネルギーを捜索,傍受,分析する活動を指す.
 以前は電子支援手段ESM(electronic support measures)と呼ばれていた.
 電子支援は友軍を戦場の特定の位置や,目標に移動させる際の砲撃や空襲による支援のために使われたり, 電子攻撃・電子防護のために使われたりする.電子攻撃作戦は活発な通信を行うために発見されやすい.
 しかし,電子支援は敵に知られずに行うこともできる.
 その対抗手段として世界の多くの国々が,電子装備および戦術に関する情報収集を継続的に行っている."

 念のために言っておくと,電子戦というのは電子戦機や,戦闘機単体の能力で行なうものではない.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 C4ISRって何ですか?

 【回答】
指揮:Command
統制:Control
通信:Communication
コンピュータ:Computer
情報:Information
捜索:Surveillance
偵察:Reconnaissance
の略.
 諜報・監視・偵察と訳されていますね.
 情報を集め,動向を監視し,必要に応じて偵知するもの.

眠い人 ◆ikaJHtf2 :軍事板,2002/07/31
青文字:加筆改修部分


 【質問】
中国,宇宙軍事開発加速 米台に圧力 香港の軍事専門家・平可夫に聞く
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/46458/
>例えば,電磁パルス弾をミサイルに搭載すれば,台湾一帯の電磁層を破壊できる.

 この電磁パルス弾(EMP弾)というものは核兵器ではなく,別のものなのでしょうか?
 核爆発以外にそんな事が可能なのかも疑問です.

 【回答】
 原理的には可能なんですが,実用の域に達しているものは無かった,と記憶しています.
 アメリカでも実用化されていないものを,近い将来に中国が実用化できるとも思えません.

 それ以前に,そこの記事,なんかぶっ飛んでる記述が多いので,信用しないほうが良いと思う.

極東の名無し三等兵 in 「軍事板常見問題 mixi支隊」


 【質問】
 電磁パルス兵器には,どんな効果があるのでしょうか?

 【回答】
 電磁パルス兵器といってもさまざまですが,現在開発され,試験が行われているのは,電子回路に高圧パルスを発生させて電子回路を破壊するものです.
 核兵器もそうですし,爆発を用いたEMP発生装置(以前リンクを紹介しました.今では主流はずれてる),キャパシターを用いた発生装置,AESAを電磁パルス兵器として利用するなどいろいろあります.

EMPよりもう少し帯域広め,持続時間長めのHigh Power Microwave(HPW) weaponと呼ばれるものが実用化に一番近いようです.

 対象としてもっとも効果的なのはレーダー.なにしろ電波を待っているわけなので.
 SAMサイト,レーダー誘導ミサイルなどが標的として考えられています.
 さらに高出力にして車両の電装破壊による不動化,コンピューターや通信関係の破壊,航法装置を破壊することによる航空機,船舶への攻撃.
 波長と出力によっては人間にも十分有効とされます.一種のてんかん状態を作り出し,意識喪失による無力化を狙います.
 十分大きな出力であれば中枢神経破壊による死亡もあり得るらしい.
 対人,しかも致死目的の使用についてはよく知らんので他のソースを探してください.


 【質問】
 電磁パルスを電子機器への攻撃に利用した際の描写で質問です.
 なんで電磁パルスで電子機器が使えなくなるのか,どういった被害が出るのか,果たしてパルス攻撃でバチッと青い放電は起こるのか(笑),……
 これだけは描写しておけってことを教えてください.

 【回答】
 原理等はここを読んで.
http://ja.wikipedia.org/wiki/EMP

>被害は?

・電磁パルスによって電子回路に過大な電流が流れるので壊れます
・携帯やコンピューターを始めとするあらゆる電子機器が使えなくなった事態を想定してください

>描写的には?

 純粋な電磁パルス攻撃だと,外面上の変化はないなあ.

 以前NHKが,人為的に発生させたEMPで電子機器を破壊する実験をやっていたが,少なくとも外面の見た目はいきなりスイッチが切れたように見えるだけで,火花が散ったりはしていなかった.

 基盤剥き出しの状態だったらショートするのが見えるのかもしれないが,映像作品でよくあるように,PCやコンソールがボン!とか爆発したりはしないものらしい.
 チップがバチンと音を立ててはじけ飛ぶとか,機械が煙を出すとか,そんな漫画的表現はそうそう起きないから,
 「いきなりブラックアウトしてうんともすんとも言わなくなる」くらい.

 んで,電磁パルス対策で防護絶縁処理をしてるシステムであれば,普通に動く.
 最も過敏なアンテナ廻りの回路も,真空管の使用や硬化処理で耐性が高くされてる.

 そんなシステムでも,「電磁パルス攻撃で変電所が停止し,商用電源が途絶,無停電電源装置によって短時間電源が供給され,その間に自家発電装置が起動」と言う経路になるかな.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 以下のものは電磁パルスで壊せますか?

1.蛍光灯
2.懐中電灯
3.一般家庭の電気配線
4.メモリーなど記憶装置
5.ピンクローター(電動モーター)

 電磁パルスのレベルにもよるとは思いますが,識者の見解をお願いします.

 【回答】
 瞬間的に大電流が流れてOKな回路だったら,壊れない.

 また,電気配線に使う被服電線は,物によっては非常に高い対電流基準で作られてたりするので,”電線そのもの”が破壊されることはそんなにはないかもしれない.

 昔は「レーダーの一次系は真空管回路じゃないと,核による電磁パルスには耐えられない」と 言われていたが,逆に言えば真空管のような素子なら耐久力がある,ってわけで. 最近は耐久力のある半導体回路が作れるようになったとかなんとか.

 電磁パルス攻撃については,「オアフ大停電」が参考になるだろう.
 この事件は,実地に行われた「1.4Mt核爆弾の高空爆発による電磁パルス攻撃」だから,いわゆる非核電磁パルス兵器に比べるとぐっとワイルドだけど.

 このときは300個の街灯と100個の盗難警報機を破壊したとされる.
 電子機器など微細な回路構造を持った機器がとくに弱いし,長い電線でつながれてると,電線がアンテナの役割をしてエネルギーを余分に拾っちゃう.

1.蛍光灯はインバータ式だとここに電子回路が入ってるから危険だも.

2.懐中電灯は,フィラメントに損傷を与えるほどの強力なパルスを与えられない限り大丈夫.
 単純な構造の懐中電灯なら,電子部品はないから壊せないんじゃない?

3.家庭内の電気配線よりも,変電所の方がやられる.電気配線が燃えるほどのパルスは食わないから‥

4.USBフラッシュメモリとかだと,外部に露出している電子機器なので危ないかも.

5.ピンクローターってあんた(笑) まあ,そんなたいした構造を持ってないから大丈夫じゃないかな.
 単に電池と電線とモーターだけのやつなら大丈夫では.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 電磁パルスって人体に対する影響はないのかな?

 【回答】
 マイクロ波の場合,波長が長い.
 水面のさざなみのごとく空間に広がってしまう.

 つまり発射地点で,よほど巨大な――例えば核爆発のような巨大な電磁波の放出――で無ければ,相手に届いたときには電磁波のエネルギーは拡散して弱まっている.
 レーザーのように標的を狙い撃つわけにいかない.

 まあ普通は,核爆弾落ちたらその時点で,放射線や爆風でやられるだろうけど.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 今回の台湾地震で中国から海外へのインターネットアクセスに大打撃を与えたとのことですが,通信インフラへの攻撃は戦争の基本.
 海底ケーブルの類への攻撃やその防御はどうなっているんですか?

ハンカチ伍長・雪風 in 「軍事板常見問題 mixi支隊」

 【回答】
 あくまで個人的な見解ですが,物理的には攻撃は可能ですが,費用対効果が乏しく,また困難と考えます.
 むしろ,それ以上に脆弱な部分は数多くあるかと愚考します.
(どこが脆弱かは,防護上の観点からお答えできません)

 まず,海底ケーブルがどこに敷設されているのか.と言う点からはじめないとどうしようもありません.
 詳細な敷設地図があれば話は別ですが,それがなければどのように探知するのでしょうか?
 また,仮に地点を特定できたとして,どのように切断するのでしょうか?
 深海にあれば爆雷でも落とすか,マニュピレーターの付いた作業用潜水艇などで切断する必要があるかと思いますが,その様なことをやっていれば容易に発見,反撃されるでしょう.

 以上より,海底ケーブル(通信インフラのみにあらず)の類への攻撃は現実的ではなく,情報管理さえしっかり行っておけば,防護策としては十分かと考えます.
 むしろ,危機管理上の観点からは,違うルートでの複数敷設,もしくは物理的に全く異なる手段(衛星通信など)の確保による冗長性を持たせるのが急務かと考えます.

 以上,ご参考まで.

へぼ担当 in 「軍事板常見問題 mixi支隊」

 海底ケーブルを陸揚げしている場所を狙う手も考えられますが,これは海底と比べると復旧しやすそうなので,実質的効果は限られるでしょうね.

井上@Kojii.net in 「軍事板常見問題 mixi支隊」

 で,今回確かに大被害は出ましたが,ほぼ24h以内には迂回ルートからの通信は(かなりの遅延は起こしているものの)可能になっています,つか先輩が徹夜してましたw.

 攻撃としてするならば,同時多発的な想定じゃないと実は余り有効じゃ無いかもしれないですね.

EF63-24 in 「軍事板常見問題 mixi支隊」


 【質問】
 「HAARP」とは?

 【回答】
 「高周波活性オーロラ調査プログラム」の略称.

 「Wired vision」:謎の米軍施設『HAARP』,公文書が認めるその能力は
によれば,詳細は明らかではないが,上層大気や磁気圏,電離層に電波の干渉を引き起こすなどのオーロラの能力を,何かの形で軍事利用できないかな〜?というものらしい.
 同記事によれば,研究がうまく行けば,
・電離層に混乱を与え,超短波ラジオ,テレビ,レーダー信号を無効化し,長距離無線を妨害できるかもしれない
・衛星を太陽フレアや核爆発による粒子から保護できるかもしれないし,逆に,衛星にささやかな悪影響をあたることができるかもしれない
・高周波レーダー送出装置として使えるかもしれない
・赤外線衛星の視界を選択的に遮断できるようになるかもしれない
とか.

 詳しくは同記事を参照されたし.


 【質問】
 軍事通信衛星を利用しての通信を阻害する手段って,受信側を直接攻撃する以外に方法はないのでしょうか?
 ジャミングはしづらいとは初めて知りました.
 でも,確かに言われてみれば,上空からそこにめがけてくる衛星通信の方が,一般の通信よりも難しそうです.
 通信衛星って天候によって阻害はされないのでしょうか?
 考えたのですが,雲や雷雲なんかだと途切れたりしそうと考えてしまうのですが.

 【回答】
 それはスカパーとかの一般的な通信衛星の場合だよな.
 確かに受信側のある地域に雷雲などが発生していれば,そういう事は起こりえるが,「軍事用の通信衛星」って言う場合,当然バックアップシステムがあるわけで,目標としている地域での受信が困難でも,他の地域で受信できた場合,それを地上波や有線で目的の地域に情報を送り続けることが出来たり,空中待機中の航空機を経由して送信したりも出来る.

 高出力の通信アンテナを備えた映像衛星モドキを使う場合もあるし,多少のデータ欠けを補正する機能も積んでいるから,そう簡単にはジャミング出来ないよ.
 民生用でこんなことしてたら,コスト的に割りにあわないから中々出来ないがね.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
「敵砲兵に利用されるから山地にいたるまでの詳細な地形図を公表しているのは稀だ.
 日本は例外でおかしい.
 国家安全保障上の問題から同縮尺で統一した山の詳細は禁止なの.
 疑うなら米国防省と外国の地図屋でも行って来い」
と聞いたのですが,そんなもんなんでしょうか?

 【回答】
 地形図マニア垂涎のスイスやオーストリアの地形図でも見てみれば,与太話と一発で分かりますよ.
 陸地測量と地図発行は,確かに国防のために陸軍が推進してきた事業ではありますが,国防のためだけでなく,治山治水や圃場整備など国家プロジェクトのためにも地形図を使うので,地形図を極秘にすること自体が不可能です.

 だいたい日本の陸軍省発行地形図でも,山の等高線や植生・崖の様子は細かく描いてあります.
 陸海軍基地構内を白塗りにして,道路や建物を隠蔽している程度です.
 今の国土地理院の地形図は,結局は陸軍省の測量結果を修正しながら更新しているだけです.
 等高線が引けないほどの急勾配で,等高線を間引きしてるケースはいくらでもありますけどね.

鷂 ◆Kr61cmWkkQ

 現実には,地図のあるなしは,砲兵射撃では大して問題にならんそうだ.
 観測班がリアルタイムで観測できない状況でいきなり撃ち始める,なんてことは滅多にないし,あったとしたらその時は「地形の詳細が解らん」なんて事には構っていられない.

 巡航ミサイルを運用する際には,目標までのルートの詳細な地形図が必要だが,これだって
「目標国で売っている地図を買ってきて,それを参考にする」
なんてレベルのものではお話にならない.
 必ず自前で詳細な地形データを収集する必要がある.

 敵国内で不正規戦活動をするには詳細な地図があれば便利だろう.
 でもそれだって,ちゃんとした活動をするなら事前に下見をしておくものだ.
 情報が民間の,それも敵国の地図頼りなんて作戦計画を立てるような部隊は,マトモな特殊部隊ではない.

 総じて考えると,「だから何か?」という程度の問題でしかない.

 ただ,昔,イタリアでは普通に販売されている登山用の山岳地図と軍用地図は全然別物だった,といった話ならある.

▼ 例えば以下のような話も,地図に関しては存在する.

――――――
旧ソ連情報機関が作成の英国地図,精緻で不動産業界利用へ
2007.03.02,CNN/REUTERS

 ロンドン――東西冷戦時代に旧ソ連の情報機関が作成した英国地図が精緻(せいち)で素晴らしいことから,デジタル地図メーカーが不動産業界用に購入したことが分かった.
 同社の「ランドマーク・インフォメーション・グループ」は,地図について橋の高さ,道路幅,建物情報などが詳細に描かれている最上の作品と称賛している.
 同社幹部は英BBC放送に対し,建物が不燃性なのかどうかの情報も盛り込まれており,旧ソ連の戦車が英国に侵攻した場合を考慮していたとみられるとも説明した.
 工場,その生産物,倉庫,刑務所,岸壁も挿入されている.
 主要都市だけでなく,地方部も含まれているという.

 旧ソ連の地図の専門家は,最初は空中撮影で情報を募り,その後,地上をこまめに歩いて肉付け情報を加えていったとみている.
 この英国の地図は,旧ソ連が国際規模で進めていたプロジェクトの一環としている.
 1991年の旧ソ連の消滅後,かつてはベールに隠れていたクレムリン保管のこの種の秘密資料が明らかになり出している.

 英国の地図は米企業が保有していたもので,ランドマーク社による買い入れ価格は不明.
――――――


 【質問】
 映画なんかでよく,支援爆撃とか砲撃を要請するシーンがありますが,あれってあんなちっこい地図で,どうやって目標を定めてるんですか?
 GPSみたいなのが発達している現代ならともかく,昔はどうしてたの?と,不思議でたまりません.

 【回答】
 国や時期(大戦初期か後期か,とか)によってやや異なりますが,大体,以下のような手順です.

1. あらかじめ,大まかな目標を決定する.
2. 砲兵の場合は試し撃ちを撃つ.航空機の場合は,細かい目標を伝えるために発煙弾等を撃つ.
3. 砲兵の場合,観測拠点等から「試し撃ちから○○の方向(東西南北)に何メートル(射撃側にとっては何ミル)」と伝える.
 航空機の場合,「発煙弾等から○○の方向に何メートル」などと伝える.
4. 射撃(効力射),或いは爆撃.

 これには当然,誤射や誤爆がつきものです.
 また,艦砲射撃の場合はこれと異なり,あらかじめ詳細な区分(座標)が決められます.

ばばぼん♪ :軍事板,2001/04/04(水)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 兵士全員が時計を携帯するようになったのは,いつごろからなんですか?

 【回答】
 WW1までは懐中時計が一般的で,高価な精密機械だったので,所持は将校などに限られていました.
 作戦遂行上の必須アイテムとなり,動きやすさから腕時計の重要性が高まり,戦争によって腕時計は普及しました.

 WW2当時も高級品であることは変わりなく,米軍なども戦利品として,ドイツ兵から略奪しています.
 ドイツ製のほうが精度が高かったのです.
 WW2のソ連軍は,兵士などは所持していません.
 戦後のソ連時代でも,時計は高級品で,KGBの兵隊でも持っていなかったのです.
 日本軍でも同じでしょう.

一等自営業 ◆O8gZHKO. :軍事板,2002/09/16
青文字:加筆改修部分

▼ 自営業先生の解答でも悪くないんですが,連合国にも枢軸国にもムーブメントを供給していたのは中立国スイスだってことを忘れちゃいけませんね.
 いや,それぞれに自国の時計メーカーが存在し,ドイツも,アメリカも時計大国と呼ぶにふさわしかったわけですが,軍需の生産に追い付かず,結局,中身についてはスイス製がシェアを伸ばすことになったわけです.

 ただし,やっぱり腕時計は,値段的にも,絶対数においても,戦後長らく大衆のものじゃなかったわけです.

 腕時計が大衆のものになるのは,セイコーがクォーツ腕時計を発売してからです.
 クォーツによる時計の制御技術自体は,大型時計では実現していたわけですが,それを超小型化したのがセイコーで,クォーツ腕時計の市販が1969年12月のことです.
 当初はめちゃくちゃ高価だったのですが,セイコーはこの技術を大々的に公開してしまうのですね.
 当然,模倣者がでるわけですが,お陰で,大々的にコストダウンが進みます.
 そして,1970〜80年代に,石油ショックなどの余波なども重なり,一時的にスイスの高級機械式時計が,市場から一掃されかかるほどに,腕時計が大衆化するわけです.

 軍の官給品として有名どころでは,アメリカのハミルトン社やタイメックス社が,ナム戦のころまで機械式時計を作ってたりしますが,結局,ここでもクォーツ時計が入り込み,ケースもプラスチック化し,一挙に一般兵士が使う時計は,使い捨て化します.
(ハミルトンは潰れて,スイス資本に買われました)

 で,今は,国でまるっと,官給品としてのミリ時計を採用しているところはなくなっちゃいましたね.
 高価で希少だから官給にする意味があったのですが,その意味がなくなった.
 時折,小部隊単位で,時計メーカーとのコラボとか,名称貸しとかで,いろんな時計が作られてはいますが.
 詳しくは,こちらへ

 まあ,今はやっぱり,タフな仕事の人たちは誰も彼もがG-SHOCKで,上記のコラボとかの関係で,少数のメーカーがミリタリーイメージを打ち出してるってくらいですよね.

ソフトヒッター99 in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2012年04月03日 15:14


 【質問】
 あるオーデイオ雑誌では,今でも軍隊で真空管が使われていて,その技術者が辞めた後,オ−ディオメーカーを始める人がいるそうですが,現在でもどこら辺に,真空管がどの様に使われてるのか教えてください.

 【回答】
▼ 具体的にこれとは言い難いですが,大出力を必要とする機器で,真空管以外に代用がきかないもの,例えば放送設備とか,マイクロ波回線の送信機とかが考えられます.
 空中線電力が500W以上の設備では,真空管を使った物が多いみたいです.
(民生用でも同様ですが…)

 最近では,半導体も大出力の素子が出まわってますので,少なくともVHF帯で500Wくらいのアンプなら,素子を何個か組み合わせて作れますけど(アマチュアでもそういう作例があります)

クローム・ピースメーカー(白瀬伸一 in twitter,2012/11/29
https://mobile.twitter.com/ChromeTzahal/status/274192509058572288
https://mobile.twitter.com/ChromeTzahal/status/274188995070664704

クローム・ピースメーカー(白瀬伸一 in twitter,2012/11/29

真空管の利点:
 素子1個あたりの増幅率が高い
 耐入力が高い
 サージに強い

半導体の利点:
 消費電力とサイズが小さい
 雑音が小さい

真空管の弱点:
 ヒーターが電気を食う
 でかい
 寿命が比較的短い

半導体の弱点:
 定格を一瞬でも超えてはならない
 サージに弱い

クローム・ピースメーカー(白瀬伸一 in twitter,2012/11/29
https://mobile.twitter.com/ChromeTzahal/status/274190534107619328
https://mobile.twitter.com/ChromeTzahal/status/274191122333593602

意外と知られていない真空管の特徴:
 ガラス入りじゃないのもある
 その気になれば自作できる http://t.co/vK0ioC4N

クローム・ピースメーカー(白瀬伸一 in twitter,2012/11/29
https://mobile.twitter.com/ChromeTzahal/status/274193095900409856
https://mobile.twitter.com/ChromeTzahal/status/274194182162227200

(〃゜ω゜)意外と知られていない真空管の特徴:
 ガスが入ってるのもある
 ローテクに見えて量子力学とかの塊

じー・ぼくしーず in twitter,2012/11/29
https://mobile.twitter.com/G_boxes/status/274194503240392704
https://mobile.twitter.com/G_boxes/status/274197616424808448

>ガス入り

 定電圧放電管ですね.

クローム・ピースメーカー(白瀬伸一 in twitter,2012/11/29
https://mobile.twitter.com/ChromeTzahal/status/274196053157367808
青文字:加筆改修部分

 表示管とか計数管も.

じー・ぼくしーず in twitter,2012/11/29
https://mobile.twitter.com/G_boxes/status/274196327515181056

 オーディオアンプは,現在では殆どトランジスタとなっていますが,かつては真空管が使用されていました.
 真空管時代に録音された昔の曲を,当時の音色で聞きたかったり,ギターなどで当時の雰囲気の曲を演奏したりしたい向きには,真空管アンプは是非とも揃えたいアイテムとなっています.
 ミリタリー企画の真空管は高品質であったため,当時から軍用真空管を使用したアンプはありました.
 また現在では,民生品で新品の真空管は殆ど無い事からも,軍用真空管は高い人気を得ています.
 かくいう私も,ツイード時代のフェンダー製ギターアンプがホスィ.
http://www5.ocn.ne.jp/~shuffle/tube.html

軍事板,2002/07/25
青文字:加筆改修部分


◆◆◆GPS


 【質問】
 「カーナビのGPSが狂いだしたら戦争が近い」という理屈を教えてください.

 【回答】
 GPSはもともと米軍が開発したシステムの一部を,民間にも開放してます.
 で,戦時には,味方だけがGPSの恩恵にあずかれるよう,軍用GPS受信機でしか受信できない信号の方は精度をそのままにして,民間にも開放している信号の方は,敵が利用できないよう,精度を落とすという操作も,一応は可能.
 ただし実際に米軍がそれを実行に移すかどうかはよくわかりません.

 政治的理由により民間向けGPSの精度をコントロールするS/A(Selective Availability)機能はクリントン政権時代の2000年5月以降(一応公式には)恒久的に廃止された.
 それ以降は全世界一律の精度コントロールでは無く,各衛星が特定地域を通過する際に,その地域をピンポイントで制限する機能に変更された(らしい).

 湾岸戦争時には一時的にS/Aが解除された.
 これは米軍が軍用GPS機器のみの利用では追いつかず,民生機器も併用する都合のためだったと言われている.
 そのため,開戦直前は精度が上がったりした.


 【質問】
 GPS誘導爆弾のGPSを狂わせるようなことはできないのですか?
 例えば米軍の空爆に対し,イラク軍はGPSを妨害するようなことはしなかったのですか?

 【回答】
 イラクのGPSジャマーはGPS誘導爆弾で破壊されるという,不名誉な末路をたどったことで有名です.

 民間用のGPSを妨害しても軍事用GPSには比較的影響が少ないので,敵が使用する民間用を妨害しながら,自軍(とゆーか米軍)のGPS機能をある程度使用することは可能です.
 新規のGPSではさらにこの点が改善されています.

 とはいえ,タフな軍事用GPSでも微弱な電波に頼っており,背景雑音程度の電波でも,コードに被せれば妨害可能というのが,GPSジャミングが通常のジャミングと違う点です.小出力ということは,小型安価で発見されにくいということです.
 このため,米軍ではそのようなGPSジャマーを探知する機材,運用を開発中です.

(system ◆systemVXQ2)


 【質問】
 「DGPSはGPSの上位互換だから軍用に使える」ってホント?

 【回答】
 確かに上位互換という表現は違和感があるね.
 測位誤差は,GPS単体でC/Aコードだと20m前後,
 それにDGPSによる補正情報を使用すると,基準局からの距離にもよるけど,日本近海なら甘く見ても5mを越えたら誤差が大きいくらいと精度は上だけど,
 基準局からの補正情報はGPSによる測位が行えなければ得られないものだし,GPSによる測位が出来なければ即位の向上自体が成り立たない.
 GPSというシステムが機能しなければDGPSは意味が無いもので,GPSシステムが利用できなければDGPSシステム自体が運用できない.
 上位互換ならば,先発のシステムを利用できるのみではなく,先発のものがなくても機能するものではないか.
 GPSとDGPSは独立したものではないから,これにはあたらないと思う.
 なんか言葉遊びな気もしてきたけど.


 【質問】
 本当の開戦になれば,低軌道の偵察衛星なんかは破壊されそうですね.
 GPSとか衛星頼みの戦略てどうなのかなと考えてました.

 【回答】
 それは当然ながら一番米軍が考えていて,衛星に対する直接攻撃だけでなく,EMPや妨害電波(GPSの受信電波は微弱)に至るまで,GPSだけでなく,通信に対する妨害も影響が大きいと考えている.

 で,衛星の抗堪化(重量による限界がある)とともに,代替手段の実用化に力を入れている.
 UAVによる擬似GPS衛星,擬似通信衛星がそれであり,さらに成層圏長期間停留気球や,短時間の準備で打ち上げることができる衛星などを開発している.

 ネットワークを主軸とした戦略を立てた以上,ネットワークを打たれ強くするのは当然と言うことだろう.
 GPSシステム自体も,妨害に強い体制を整えてきている.

軍事板
青文字:加筆改修部分


◆◆◆暗視装置


 【質問】
 暗視装置にはどんな種類があるのですか?

 【回答】
 暗視装置,と言われるものは大きく分けると3つある.

 まず第一世代の「投光式赤外線暗視装置」.アクティヴ式(赤外線)暗視装置,とも呼ぶ.
 これは赤外線だけを発光できるようにしたサーチライトで照らして,その光を赤外線が増幅できる装置の内蔵されたスコープで捉える.
 装置が大掛かりになって使用電気量も多い(大きなバッテリーが必要になる)し,そもそも増幅スコープがあれば投光機で照らしている方は位置がバレバレになる.
 なので廃れた.まだ使われてたりするけど・・・.

 で,第二世代の「受光式赤外線暗視装置」.パッシヴ式赤外線暗視装置とも.
 これは上の投光式の増幅スコープの能力をもっと上げたもので,物体の発する赤外線を捕らえることができる.
 人間や動いてる車両なんかは熱を発しているので,周囲の光景からは浮いて見える.
 解像度を細かくすれば普通の映像のように見える(色はモノクロだが)ので,昼間,目で見てるように夜でも物が見える.
 ただし,雨とか霧が降ると空気中の水滴が熱を乱反射するので使えなくなるし,エンジン切って長く経ってる機械や熱を外部に放射しないように加工した服を着てたりする人間は捉えられない事がある.

 第3世代の暗視装置は「光増幅式暗視装置」といい,別名スターライトスコープとも呼ぶ.
 これは光電管を利用してほんの僅かな光(それこそ星の光でも.スターライト,という名はそこから)でもあればそれを増幅して映像を映す.
 欠点としては,光を増幅するので本当に全く光の差してない環境(屋外なら滅多にないけど,洞窟の奥深くとか)だと何も映らない事.
 それと,構造上強い光に弱く,不意に照明や照明弾,カメラのフラッシュなんかが視界に入ってしまうと機械が壊れる.
 壊れなくてもヒューズが飛んで使用不能に.

 最近のニュース報道なんかでも使われている「高感度カメラ」というものもあり,これは「光増幅式」の仲間だ.
 メカニズムはほぼ一緒.

 蛇足ですが,パッシブの暗視装置(赤外に限らない)は次のような世代分けになります.

 第1世代:ベトナム戦争時から使用.可視光対象.真空管式増幅のため,重く,電力消費大.解像度低く視野狭い.
 第2世代:ベトナム戦争終わり頃から登場.マイクロチャンネルプレートによる増幅で軽量化.可視光対象.
 このあたりまではいわゆる「スターライトスコープ」.

 第3世代:赤外暗視装置.受光素子材料をGaAsに変更.赤から赤外域の光を感知.さらに可視光を完全にシャットするフィルターを併用して,緑や青の光が点いていても暗視妨げなくしたものもある(航空機などで計器の照明光がじゃまにならない).解像度,視野も広い.

 現在では,これに可視光の増幅も行い,赤外画像と合成して2波長で見る装置も配備されている.
(Enhanced Night-Vision Goggle: ENVG).

軍事板,2006/11/10(金)

▼ 【反論】
 上記の暗視装置の世代分けが,明らかにデタラメ.

第0世代:
 こちらから近赤外線を照射して,反射光を増強してやるもの(アクティヴ方式).
 これは感度が低かったので,目標の像を捉えるには,そうする必要があったため.

第1世代:
 ダイノード型光電子増倍管による可視光増幅方式.
 光増幅率は1,000倍程度(月の光程度の明るさが必要)
 有効視認距離は100m前後.

第2世代:
 マイクロチャンネルプレート (MCP) 型光電子増倍管による可視光増幅方式.
 光増幅率は20,000倍程度.
 有効視認距離は星明かりで1,500m,月明かりで2,700m.

第3世代;
 MCP型光電子増倍管による可視光増幅方式.
 S-25型光電子増倍管にかえて,ヒ化ガリウム (GaAs) 素子を採用するとともに,イオンバリア・フィルムにより被覆することで,より感度を向上させ,ノイズを削減し.
 光増幅率は30,000〜50,000倍.
 通常の可視光増幅方式に加え,パッシブ遠赤外線方式を併用する機種も出現.


「Togetter」◆(2012-02-10) EXCEL氏による「暗視装置の世代分けに付いて」
によれば,以下の通り:

第0世代:
 1930年代に撮像管が発明された折,この光電陰極が当然,近赤外線にも感応することは分かっていたので,赤外線ライトと組み合わせてできたもの.

第1世代
 50年代くらいに出現.
 光電陰極を中心に改良して,仕事関数の小さいアルカリ金属を使って,それまでよりもずっとよく見えるようになったが,この増幅管をより一層よく見えるように,縦に3個並べ3回増幅させるようにした「3ステージ式」.
 増幅率は高くなるが,視界周辺の歪みが酷いので,ライフルスコープなどで主に使用された.
 PVS-2など.

第2世代
 60年代中期.
 変換した電子を増幅するマイクロチャンネルプレートが考え出され,増幅能力が飛躍的に向上.
(もちろん,工夫は他にもあるが)

第3世代
 80年代.
 もっかい光電陰極を見直して,今迄のようなアルカリ系金属ではなく,半導体結晶を使って,元映像由来の光⇒電子変化効率を更にアップさせた.
(無論,他の部分も改良されている)

 なお,中〜遠赤外線を映像化するFLIRの類は,全く別の技術体系であり,そのため「〜〜世代」の繋がりで言うことはあんま無い.
 微光増幅式で扱うのは”近”赤外線で,同じ赤外線であっても,FLIRとは波長域がだいぶ違う.

Objekt_jp by massage,2012.1.14
青文字:加筆改修部分

 【参考ページ】
ナイトビジョン - Wikipedia
Night vision - Wikipedia
Nachtsichtgerät - Wikipedia


 【質問】
 暗視ゴーグルの第一世代とか第二世代とかってありますが,そんな性能が違うものなのですか?
 値段もえらく高いんですが…

 【回答】
定番サイトのグロセキュに良くまとまった記事があります.
http://www.globalsecurity.org/military/systems/ground/nvg.htm

 450まで裾野はあるかもしれませんが,GenIIIで基本的な感度ピークは600-900nm.
 可視光の端が660nmですから,第三世代は実質的に赤外光(含,近赤外)を見ていると考えて良いでしょう.

http://www.nightvision.ru/eng/nightvision/
の下の方に,感度を距離に換算した表があります.直感的に把握しやすいと思う.

軍事板

 暗視ゴーグルとは外れるかも……

・銃にマウントするスコープタイプでは,最初のはアクティブIRでした.
 IRイルミネーター(投光器)とIRスコープ(両方やたら大口径)を積み重ねた形でした.
 旧ドイツ軍が末期に一応実用化していました.
 一等自営業閣下の作品で使用されていたのが.
(この作品の前にもGun誌で確認しましたが,詳細は忘れました)

 米軍がベトナム初期ごろに少数配備,使用したのも,基本的には上とおなじタイプ.ドイツの技術はは(ry

・74式戦車の,向かい側から主砲の右側の四角いハコも,赤外線投光器です.

キルロイ ◆dtIofpVHHg in 軍事板


 【質問】
 第一世代のナイトビジョンって暗くて全然見えないと聞きましたが,そんな性能で軍用品として問題なかったのでしょうか?

 【回答】
 暗いというより,解像度に限界がありました.

 ベトナムなどで使用された第1世代のイメージインテンシファイアーは,視野が狭く,視力0.2〜0.3相当程度の解像度しか得られなかった(拡大して解像しようとすると暗くなる)のです.
 とはいえ,裸眼では理想的な条件下でも暗所では0.1が限界ですから,十分観察,偵察,照準の役には立ちました.

 第2世代では,真空管式の増幅器の替わりにマイクロチャネルプレートが採用され,軽く,明るく,小型で故障しにくくなりました.
 同時に40゜ほどの視野と0.4程度の視力相当の解像度が得られました.

 第3世代から砒化ガリウムが使用され,感度域が赤外側にシフトしました.
 40゜の視野を保ちながら視力0.8相当の解像度にいたり,青系統の光に反応しないため,肉眼用照明に干渉されずに使用することも可能となりました.
 航空機などでは,肉眼用計器の光を青にすれば良いというわけです.


目次へ

「兵器別館」トップ・ページへ

「軍事板常見問題&良レス回収機構」准トップ・ページへ   サイト・マップへ

inserted by FC2 system