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「textlib @ ウィキ」◆(2010/08/21) 伍長,ゆうか氏と語る金剛以降の日本戦艦の歴史,あと八八艦隊計画について諸々

「Togetter」◆(2014-06-16) 船の科学館にある「陸奥の主砲身」を横須賀へ移設しようという運動がちょっと前から始まっています

●書籍

『軍艦メカ 日本の戦艦 新装版』( 「丸」編集部編,光人社,2012.4)

『軍艦メカニズム図鑑 日本の戦艦』(泉江三著,グランプリ出版,2001/04)

 細かく見ると間違いもある.
 その本.筆者の思いこみが激しくて?な構成・解説もあるし.
 例えば,あんなに微細な本なのに,日本戦艦史を記述した部分では,金剛代艦が一言も出てこないままだし.

 絶対値としては良い本であることは間違いないけど,最初に読む1冊としてはちょっとなぁ…,という感じ.
 世界の艦船別冊『日本戦艦史』とかを買って,戦艦の技術発展を一通り押さえたマニア向けの本だと思う.

------------軍事板,2001/07/30(月)

『図解・八八艦隊の主力艦』(奥本剛著,光人社,2011.9)

 読了.
 何か「奥本史観」を読まされた感じ.
 この人の特殊潜行艇本や陸軍空母本は,「この内容でこの値段は安い」と思うぐらい立派なんだけど,どうもこの八八艦隊本は,値段と内容が釣り合わない感じ.
 これだとまだ,学研の八八艦隊本の方が,値段と内容的にお得だと思う.
 写真・図版と本文の分量比,レイアウトがまばらな感じがする.
 平賀アーカイブ以前の情報で作図した感じで,それはないわ,ってとこも多いんだよね.

-----------------軍事板,2011/10/16(日)
青文字:加筆改修部分

『日本帝国海軍全艦船1868-1945 第1巻 図解Ship's Data 戦艦・巡洋戦艦』(石橋孝夫編著,並木書房,2007.12)

 よくまとまってる本で,兵装を中心とした改装を時系列的に追う場合は利用しやすい.
 細かく見ると微妙に間違ってるところもあるし,執筆時期的に平賀アーカイブを全面的に使用していないようで,金剛代艦以前の艦の記述,特に八八艦隊主力艦の記述に,微妙な古さがあるけど.
 艦載兵装については,図とデータで網羅されているけど,その一方で機関関係の記述はほとんどないので,それを期待すると裏切られる.

――――――軍事板,2011/05/10(火)

『八八艦隊計画 帝国海軍の礎 戦艦8隻,巡洋戦艦8隻 海洋国家の根幹を成す大構想 歴史群像シリーズ』(学研パブリッシング,2011.8)

 平賀アーカイブから掘り起こした青図面から,八八艦隊計画の全貌を分析する企画で,あるようで意外となかった本.
 「フッド」や「レキシントン(巡戦)」が,いかに日本海軍にとって脅威だったか,いかにぎりぎりの設計を強いられていたかが伺えて,興味深い.
 巡戦「天城」の完成形である一本煙突型など,初見の資料も多い.
 しょうがないとはいえ,長門型の写真で少し水増しされてる印象もあるけど,コストパフォーマンスに優れた一冊.

-----------------軍事板,2011/10/04(火)

『連合艦隊・戦艦12隻を探偵する』(半藤一利著,PHP研究所,2011.12)

 まぁ,著者(鼎談者か)を見てもらえれば,大体は察せることと思う.

・霧島はワシントンに一方的に負けたダメ戦艦
・源田実は戦闘機出身なので,爆撃機は要らないと思っていたのだろう
・大和は魚雷3本食らったらアウトのダメ防御

 個人的なお気に入りはこの辺り.
 ネタにと思って立ち読みするのもお勧めできない.
 本屋の書架の前で,生暖かい笑みを浮かべる人になっちゃうから.

------------軍事板,2012/02/06(月)

 【質問】
 例えば戦艦大和等がその主砲を撃った時,砲声はすさまじいものでしょうが,その砲声は,艦内ではどの程度聞こえるものでしょうか?
 主砲や艦橋の中にいる人が聴覚障害になったりしますか?(密閉された砲塔や艦橋にいる場合)
 また,艦底部の機関室辺りまでも砲声ははっきり聞こえるものでしょうか?

 【回答】
 音は,艦内にさえいれば大したことはなかったようです.

 大和,武蔵の元乗組員による回想では……

 主砲発車前にデッキにブザーが鳴ります.
 これによって露天の配置にいる乗組員は艦内に待避し,爆音と爆風を避けます.
 しかし,ブザーが鳴るというのは,主砲の発砲が指揮所による統制下にある場合のみで,武蔵が主砲指揮所をやられ,各砲がめいめい勝手に発砲したことがありました.当然,ブザーは鳴らなかった.
 そのときデッキにいた乗組員は,あるものは鼓膜が破れ,爆風でなぎ倒され,最悪吹き飛ばされて海中に落ちた者もいたそうです.
 音のすさまじさよりも,爆風による被害が大きかった.即座に主砲発砲を停止しました.

 これを逆に言えば,艦内にいればこれらの被害には遭わなかった,ということでしょう.
 ただし,艦橋などの開口部の多い配置の場合,何らかの対策をしなければならないでしょうが,これについては寡聞にして分かりません.
 戦艦長門の実例では,艦橋トップに露天状態で人がいた場合,どうなるか実験したことがあります(将校による志願).
 このときは着ていたカッパが爆風で引きちぎれましたが,鼓膜などは大丈夫でした.もう二度と同じ事はしなかったようですが.

 音より,問題は爆風だったようです.以下は『戦艦入門』(光人社刊,佐藤和正著)よりの引用.
「戦艦の巨大な主砲を発砲すると,砲口から伝わる爆風は想像以上のものである.
 もし物陰にかくれていないで直接この爆風を体に受けると内蔵はおしつぶされ,体は空中にふきとばされて即死するほどである.
(中略)
 爆風の威力はたとえば,人間の意識が一時もうろうとなるときは,一平方cmあたり1.16kgの圧力がかかった場合である.
 ところが,46cm砲一門を発射したときの圧力は5m離れたところで一平方cmあたり10kgの圧力がかかる.三連装で斉射すると20kgになる.
 これでは人間はおろか,カッターや飛行機など,艦上に搭載されたものは全て破壊されて,あとかもなく飛び散ってしまう.
 爆風の圧力に対して,人間が耐えられるのは,一平方cmにかかる圧力が0.5kg以下の場合である.
 この数値にたっする距離まで避難していれば無事だが,46cm砲の単装発射でさえ,砲口から50m離れていなければならない.三連装の一斉射撃では77.5mを要する.
 つまり「大和」型戦艦の艦上では,爆風が全艦を覆い,これから逃げる場所はないということになる」

戦艦「アイオワ」の主砲斉射 海面に大きく広がる爆風圧に注意


 【質問】
 日本の戦艦について質問です.
 長門級,扶桑級,伊瀬級,金剛級に共通してみられる副砲ですが,WW2において廃止等の検討がされていたのでしょうか?
 また,防御上問題とならなかったのでしょうか?

 【回答】
 伊勢,日向に関しては,航空戦艦への改装時に構造物追加の代償重量として,副砲が全部撤去されています.
 同様に,扶桑,山城についても,航空戦艦に改造が検討された際,副砲撤去が考えられていました.

 防禦に関しては特に問題にはされませんでした,
 金剛なんかだと寧ろ副砲の撤去は攻撃力の低下に繋がると言うことで,検討されませんでした.
(平時が続いて,戦艦の改装が行われれば,代償重量の点で副砲の撤去が進んだかも知れませんが)

眠い人 ◆gQikaJHtf2

 なお,ケースメイト式に限らず(もちろん砲塔式の方が防御上は有利)副砲の防御と言うのは結構難しい .
 各国戦艦の副砲配置と弾庫の位置なんかを見てみれば結構面白いぞ.

現存する,「陸奥」副砲付け根
(撮影:ベタ藤原)


 【質問】
 当時の戦艦の対地攻撃能力は,空母と比べてどの程度だったのか?

 【回答】
 アイオワ級の16in用HC榴弾の炸薬量は500ポンド徹甲爆弾の炸薬量と変わりません.GP(汎用)爆弾の方だと,もっと多いでしょう.
 全弾射耗したってエセックス級の艦載機の2派と同じです.
 陸に16in徹甲弾でしか,貫通できない防御陣地でも構築されてれば別ですが,その場合でも重爆の高高度爆撃で問題無いでしょう.

軍事板


 【質問】
 何でドイツの戦艦には魚雷発射管がついてるに,日本の戦艦には付いてないの?

 【回答】
 ついてたよ.日本海軍では役に立たないから廃止した.
 米戦艦と巨砲でドツキあうための艦に,危険な爆発物の固まりをヴァイタルパート外に大量搭載するのは超弩級的な阿呆だと思わん?

 酸素魚雷なら「届くことは届く」が,戦艦主砲の砲戦距離で使用したら,命中はほとんど期待出来んのは明らか.
 魚雷は高いんだ.家が数軒建つ.

 艦艇とは,艦隊の中で果たす役割があって,その能力が規定される.
 単艦で出撃するなんて考えないのが,まともな海軍の考え方.


 【質問】
 太平洋戦争中の金剛型4隻の見分け方を教えてください.

 【回答】
 こちら参照.

 なお,図は画像掲示板の一つから採取.
 原出典不明.


 【質問】
 金剛の昭和17年5月21日現在の砲齢について教えられたし.

 【回答】
第一砲塔右砲113+3/4発,左砲111+1/4発
第二砲塔右砲 56+10/32発,左砲113+10/32発
第三砲塔右砲112+1/4発,左砲110+3/4発
第四砲塔右砲112+1/2発,左砲113+1/2発

 第一砲塔右砲は昭和8年11月1日に,同左砲は昭和8年7月19日に,
 第二砲塔右砲は昭和10年11月26日に,同左砲は昭和9年10月5日に内筒を交換しています.

 後部のニ砲塔については,昭和8年以後には内筒交換を行っていません.

 出典は「海軍砲術史」だったと思う.

ゆうか ◆9a1boPv5wk in FAQ BBS
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 金剛級戦艦の近代改装時に他の同型艦は簡単に穴があくのに,イギリスで建造された金剛だけが頑丈で,なかなか穴があかなかったという話を聞きましたが,この頑丈さの違いは鋳造と溶接の違いでしょうか? あるいは金剛だけ特殊鋼を使用していたんでしょうか?

 【回答】
 この話題はたまに聞きますが,ソースつきの明確な答えは出ていないような….

 そもそも比叡は呉廠,霧島は佐廠で2次改装をしており,工具そのものが金剛・榛名を改装した横廠とまったく違いますし,当然金剛と榛名に使用したドリルは交換してあります.
 船体の素材だけでなく,機械・工具の品質差も疑う余地はありますね.

 ただ,鉄鋼の生産技術が,今と違って格段に低かったのは事実です.
 転炉,電気炉を用いた製造と平炉を用いた製造の違いとか,不純物の除去が上手くいかないとか….
 例えば,日本製鋼所室蘭製鉄所で生産した大型鋼塊(110t乃至80t)の内,使用に耐えうるモノは,28本中,わずか5本という状態でした.

 とりあえず,日本製鋼所設立にはヴィッカースとかアームストロングが大株主として進出していたのですが,彼の国から招聘した技師にも,成績不良なのがいる訳で,結果的に技術移転はしたものの,余り質が良くないと言う状況にありました.
 基本的には同じモノを製造しているはずなのですがね.

(鷂 ◆Kr61cmWkkQ & 眠い人 ◆gQikaJHtf2)

 俺が知ってるのは吉田俊夫(笑)の著作.
 金剛級4隻の大改装の時,国内で建造された比叡,榛名,霧島と違い,英国で建造された金剛は鋼材の質が強靭でドリルが通りにくかった,という話.
 それにしたって「ドリルを全く受け付けなかった!」的な話じゃないし,
 そもそも「軒並み折れた」なんて表現をしていたら,ドリルのキリ先なんざいずれ折れてしまう.所詮消耗品だしな(笑)



 【質問】
 つーか日本艦はハイテン.ドイツ艦はクロモリ.
 この差はかなりあるんじゃないか?
 ハイテンとクロモリでは防御力が段違いだし.

 【回答】
 ところが全然違わなかった,というよりドイツの装甲の質は特に優秀ではなかった.
 戦後の英米の調査結果では英米よりも劣っていたんだわ.

 装甲(鋼鈑の質)と言ったって圧力やら衝撃やら色々な要素がからんで,単純じゃないんだよ.
 中口径(8インチクラス)には最適でも大口径には最適ではない鋼材もあるし,
 相手側の砲弾の種類や弾着角でも変わってきたりする.

 英米の調査が絶対に正しいとも思わないが,大口径砲用の装甲だと英のが一番だったはず.
 米のある調査では自分のヤツが最高としてるのもあったように思うが,
 中には中口径用として日本の装甲が最高値を示した資料もあった.
 いずれにしても,WW2の主要国でそれほど大きな差はないというのが結論.

金剛級4隻


 【質問】
 日米戦争では,大和型戦艦よりも,金剛型戦艦が多用されていましたが,その原因は大和型が最高速度が27ノットしか出ないところにあると聞きましたが,最高速度が27ノットしか出ない46p砲搭載弩級戦艦よりも,主砲が40pしかないが,最高速度が30ノット以上出て機動部隊に随伴できる巡洋戦艦を作り配備するべきだったのでは?

 【回答】
 当時の仮想敵であるアメリカ海軍の戦艦は,全般的に低速(その替わりに重装甲)だったので,大和の速力27ktは別に戦艦としては問題ない.

 金剛型が多用されたのは,古い艦だから「主力」としてはあまり期待されていなかった分,使い潰しても惜しくないと思われていたから.

 日本海軍にとって太平洋戦争は,「本来の本番」たる艦隊決戦がとうとう起こらないままに終わってしまった(というか,負けが決定した)戦争に過ぎない.
 だから「本番の主役」たる大和型には,出番が回ってこなかったというだけの話で,別に速力が遅いので使われなかったわけではない.

▼ ちなみに「金剛代艦」と呼ばれる,40cm砲34ktの高速戦艦を建造する計画は一応あった.
 ちなみに「金剛代艦」と呼ばれる,40cm砲25kt程度の中速戦艦を建造する計画は一応あった.▲
 なんだかんだで建造はされなかったけど.

軍事板,2009/07/28(火)
青文字:加筆改修部分

▼ 史実の金剛代艦は,藤本案・平賀案共に,25ノット程度の「中速戦艦」です.
 回答者は多分,架空戦記「レッドサン・ブラッククロス」に登場した高千穂級高速戦艦と混同してると思われます.
 確かに作中で高千穂級は,「金剛代艦をモデルに建造された」とありますが,スペック等は史実の金剛代艦とは全然別物(34ノットで四連装砲塔,など)なので注意して下さい.

モーグリ 日付:2013/6/2(日) 19:57

 ご指摘ありがとうございます.

 ただ,直接のソースがwikipediaで恐縮ですが,
遠藤昭『戦艦 大和』(『第二次世界大戦ブックス』86・サンケイ出版1981年6月)
これの初出のようで,
これによれば藤本案は,
1) 平時に軍縮条約に抵触しない覆面軍艦(40cm砲三連装3基)として建造
2) 条約失効後には,艦尾を24m延長,46cm砲連装4基8門に換装して,速力30ノットの高速戦艦に改装
となっていますね.

消印所沢 日付:2013/6/4(火) 5:16

 それはウィキペディアの方が間違ってます.

 その「藤本案は覆面軍艦だった」説は,私の知る限り,奇説が多いことで知られる遠藤昭氏の著作でしか見られない説です.
 以前,この説をツッコんでたサイトがあったのですが,残念ながら現在はないようです.
 恐らくウィキペディアに,遠藤史観の執筆者がいたのでしょう.

 遠藤昭氏の藤本案覆面軍艦説については,こちらの項目でも
>持ってる資料は本物だから,侮れないところもある.
>けど造船屋じゃないからな.
>「金剛代艦藤本案は,艦尾を延長して主砲塔を1基増設できる」
>って説を読んだときは,腰がぬけたよ.
とあります.

 金剛代艦の速力は,一般に知られているスペックでは,
藤本案:25.9ノット
平賀案:26.3ノット

 参考文献は「世界の戦艦」(学研),「日本の戦艦パーフェクトガイド」(学研),福井静夫「日本の軍艦」(出版共同社)です.
(どれも同一のスペック)

モーグリ 日付:2013/6/4(火) 21:10

以上,FAQ BBSより

 なお,平賀案については,こちらが原ソースである模様.

▼ 他方,藤本案というのは通称で,正式名称は艦政本部案(艦本案)といいます.
 「平賀譲デジタルアーカイブ」で検索して,「金剛代艦」の項目で「艦本案」と入力すれば,一次史料にあたれますよ.

モーグリ in FAQ BBS,2013/6/9(日) 23:34

▼>架空戦記「レッドサン・ブラッククロス」に登場した高千穂級高速戦艦と混同してると思われます.

 昔,小学生の時に読んだ,『新戦艦高千穂』の高千穂が基になったみたいです.
 4連装40センチ砲を3基,4連装15センチ砲4基と高角砲や機銃を備え,4機のカタパルトと16機の水上機を備え,速力も33ノット,3万6千トンの砕氷航空高速戦艦(な,な,なんと)です.
http://blog.goo.ne.jp/mbt70a1/e/4163b3ed035fc475709aad567dd283f1
 どうも著者(平田晋作)が,金剛代艦(藤本案)の船体に,ダンゲルク級を元に4連装砲を載せた”架空のスーパー戦艦”を作り上げたみたい.

>条約失効後には,艦尾を24m延長,46cm砲連装4基8門に換装して,速力30ノットの高速戦艦に改装

 今日,『平賀譲 名戦艦デザイナーの足跡をたどる』という本を,なぜか新宿の紀伊国屋書店南館で購入.
 読んでいて,金剛代艦の艦本案(藤本案)の3番(後部)主砲塔は一段高く,その後ろの後部副砲が2基で背負い式なことに気が付いて驚く.
 なお,これは『平賀譲デジタルアーカイブ』で確認済み.
 遠藤昭氏がこのことで勘違いをしたのでは?
 しかし,軍艦,特に戦艦でももっとも重量がある部品である主砲塔を増やすのは,設計や計算のやり直しなど複雑な手間があり,難しいのでは.

90式改 in FAQ BBS,2013/6/9(日) 23:34


 【質問】
 金剛級は老齢艦だったけど,ちゃんと使えたの?

 【回答】
 霧島は,開戦時にはもうボロボロで,艦底なんか海水がにじみだしていてサビだらけ,サビの層がごっそり剥離する状態だったらしい.
 坂井三郎氏の本で読んだんだけど.水兵として乗っていた時の体験だそうです.

軍事板


 【質問】
 戦艦金剛型は改装されてても,原型が英巡洋戦艦だから,防御は日米の14in砲戦艦より劣るのですか?

 【回答】
 はい,防御力はかなり劣っている,
 これは巡戦である以上,基本設計の関係でどうしようもない.
 WW1のジェットランド沖海戦を調べてもらえれば分かると思うが,英国式巡洋戦艦が3隻も簡単に爆沈してる.
 もともとフィッシャー提督の,「当たらなければどうということない」という信念で建造された英国の巡洋戦艦は,防御力が低く乱戦では打たれ弱い.

 したがって金剛型設計時期上,水平装甲が薄いという欠点がある.
 これはジュットランドの戦訓が得られる前の設計だからしょうがない.

 ただ金剛型は順次改装して,太平洋戦争突入前の状態なら,砲塔と戦闘艦橋は連合艦隊の他の14インチ砲戦艦並にはなってる.
 水平装甲主要部だけは,倍以上の厚さに貼り増しした.
 第1次改装で防御強化した代償に,速度が27.5から25に落ちたが
(第2次改装で機関強化して30になった).

 たとえば金剛型の場合,装甲は
(新造時)舷側203mm,砲塔254mm,甲板70mm
(最終時)舷側203mm,砲塔280mm,甲板102mm

 これが扶桑型だと
(新造時)舷側305mm,砲塔280mm,甲板64mm
(最終時)舷側305mm,砲塔280mm,甲板115mm

 さらにネバダ級は
(新造時)舷側343mm,砲塔457mm,甲板76mm
(最終時)舷側343mm,砲塔457mm,甲板127mm
米戦艦の場合,ダメコンが優れているので,実際の防御力はさらに差がありそう.

軍事板,2007/07/10(火)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 扶桑,山城は失敗作だそうですが,その理由はなんなのでしょうか?

 【回答】
 戦艦入門(光人者NF文庫)という本によると,

・主砲一斉発射の際,爆風によって艦の構造物に大きなダメージが出る.
・第三砲塔と第四砲塔の間に缶室があり,缶が分断され出力発揮に支障が出る.
(実はよくわかっていないが,要するに第四砲塔を挟んでボイラーが2カ所にあるって事で良いのだろうか?)
・装甲弱い.
・速力(当時としてさえも)遅い.

だそうです.

 三つ目には「さらに決定的だったのは」と頭につき,
四つ目には「その上重大な欠陥として」と頭についています.

 2つめについては,凄く簡単に記すと下記のようになる.
=:主砲
■:機関
‖:煙突
□:その他

     □
  ==□=‖=□==
□□□□□■■□□□□□

 で,被弾したら危険だから装甲を施さなきゃいけないんだけど,それが全長の6割にもなるから重過ぎる.
 仕方ないから装甲厚を削るしかないと.
 しかも,船体設計も基が金剛級を参考にしたものだから,全幅が狭く,巡洋戦艦じゃないから全長は金剛級より短く,機関スペースは全然取れず,速力は遅い.
 狭い船体に主砲塔がギチギチに詰め込んでいるから,発射時に被害が出る…
……と,設計の段階で全然駄目ポな船だったと言う事.
 就航当時から主な任務が練習戦艦だったり,柱島艦隊旗艦と囁かれたりと,思いっきり駄作扱い.


 【質問】
 なぜ戦艦扶桑の艦橋は,あれほどまでに成長してしまったのでしょうか?

 【回答】
 スペースの問題.
 第三主砲身が艦橋の後部に収納される構造になっているため,改装の際も横に容積を増やすことができず, 上へ上へと建て増しするしかなかった.

 同型艦の山城と比較すると面白い.
 山城は3番砲塔の砲身が後ろに向かって収納されるため,艦橋基部に使えるスペースが多く取れた.
 そのため山城のような不安定に見える艦橋とはならなかった.

 ちなみに扶桑は,同時期の米戦艦の2〜3倍くらいの大型測距儀を搭載していた.

 ↓扶桑艦橋の変遷が写真で分かる.
http://www.biwa.ne.jp/~yamato/fusogata.htm

http://nabeck.web.fc2.com/huso.htm
 模型だが,扶桑と山城の構造の違いがよく分かる.

軍事板



205 :名無し三等兵:2007/07/17(火) 22:20:33 ID:???

 上に建て増す代わりに,艦底に第三艦橋を取り付けたら良かったのに.

軍事板

最終進化形態

ピンチのときは,艦橋が変形・合体して巨大ロボットに

(画像掲示板より引用)


 【質問】
 伊勢型戦艦は扶桑級が駄目過ぎたため,急遽設計変更をして建造されたものだそうですが,どの辺りを直したのでしょうか?

 【回答】
 扶桑型戦艦の最大の欠点は,3番・4番砲塔が後部缶室を挟んで間隔を置いて配置されていたために,一斉射撃時に爆風が船体全部を覆ってしまうことでした.
 特に艦橋構造物に対する影響を抑えるため,伊勢型では缶室と砲塔の位置を見直して,3番・4番砲塔は艦橋から離して缶室群の後方に背負い型に配置することで,爆風の影響の軽減を図っています.

 また,副砲の発射速度の維持を図るために,扶桑型の15.2cm砲から14cm砲へと変更を行っています.

名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE in 軍事板

 補足を加えると,上記の副砲の変更の為に居住区画を潰している.
 設計変更で乗員数が増えた上に,そんな変更をした為,居住性は旧軍の戦艦の中でも特に悪かったそうだ.
 その辺りは実に日本軍らしいと言うべきか(笑)

軍事板
青文字:加筆改修部分

▼ 扶桑の舷側最厚部305o(伊勢299o)の裏の下甲板装甲は水平のままですが,伊勢ではこれを舷側最厚部を貫通した砲弾がさらに当たるように,-55度傾斜させて舷側装甲の下端につなげています.
 この部分は新造時には32oの厚さで,垂直装甲30oから50o分程度の防御効果を持ちます.
 舷側最厚部はほぼ前後艦橋の間にしか存在せず,1番2番5番6番砲塔の舷側は203o(伊勢199o)で,扶桑もこの部分には25o(?)の傾斜甲板装甲を持っています.伊勢ではこの部分も32oです.
 伊勢の舷側最厚部は2番から5番砲塔間に拡大されているという説も聞いたことがありますが,定かではありません.

 また水平甲板装甲も艦中央部で,
扶桑:船首楼甲板17.5o×2+中甲板19o+下甲板16o×2
伊勢:船首楼甲板17.5o×2+中甲板55o+下甲板16o×2
 と,伊勢が強化されています.
 他,砲塔前盾も扶桑280o,伊勢305oです.

 以上の装甲厚は近代化改装で複雑怪奇に強化され,私ごときには把握できないものとなりますが,弾薬庫部分に関しては垂直・水平ともに伊勢がかなり強固であったようです.

 ……もし間違っていたらごめんなさい.

因幡 in FAQ BBS
青文字:加筆改修部分

家の倉庫から,こんな写真が出てきたんだが,〔略〕
戦艦日向
後部マストの形状と,羅針艦橋前面が少し傾斜しているのが,伊勢と違う部分

軍事板,2011/06/20(月)

(画像掲示板より引用)


 【質問】
 航空戦艦て,史実では水上機以外も運用できたの?
 着艦できないよね??

 【回答】
 結局,予定していた艦載機の生産配備が遅れたため,それらを搭載せずに出撃しているので,実際にどうだったかについては何とも言えない.

 最初に予定していた「彗星」二二型艦上爆撃機の場合,火薬式カタパルトで飛ばすだけ飛ばして,収容しないという前提.
 機動艦隊の正規空母も,1日戦闘したら1〜2割は未帰還になったり,帰ってきても損傷激しく,そのまま海に投棄するようなのが1割あったりして,出港したとき格納庫満杯にしてても,空きが出るものなので,伊勢から飛ばした彗星は,同じ艦隊の正規空母に着艦させて収容すればいいという考えだった.
 もしどこにも空きがなければ,最寄りの地上の基地へ.
 もしどこもだめなら,海上に不時着し,搭乗員のみ回収する予定だった.


 後に,「瑞雲」も積むことに計画が変更.
 実際に,第634航空隊が伊勢・日向に搭載され,訓練も積んでいた.
(ところが,航空戦艦実戦投入前に,フィリピン方面に転出させられてしまう)
 こちらは
水上機であるので,海面に着水させ,両艦の4tクレーンを使って回収することになっていた.

ブラウザ・ゲーム板,2013/06/15(土)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 戦艦「長門」型って何?
 3行で教えて!

 【回答】
 いわゆる「八八艦隊計画」の第一艦として計画・建造された,建造当時(1920年)世界最大・最強の戦艦.
 世界で初めて41cm砲を搭載し,防御力も米戦艦「コロラド」級と,ほぼ同等だった.
 しかし太平洋戦争では,「長門」「陸奥」共に活発だったとは言い難く,「陸奥」にいたっては弾薬庫が爆発して自沈してしまっている.

 日露戦争前後までは,三笠を初めとしてよく起きていた弾薬庫の爆発だが,その後けっこう長い間その手の事故が発生しなかったために,いつしか教訓が忘却されてしまっていたのだろうな,というのは,畑村洋二郎の失敗学関連の本を読んだ後の,勝手な想像.

 【参考ページ】
http://m3i.nobody.jp/military/nagatomenu.html
http://military.sakura.ne.jp/navy/b_nagato.htm
http://gikoheiki.web.fc2.com/umi/001.html

戦艦「長門」の主砲斉射
faq070320ng.jpg
faq070320ng2.jpg
faq070320ng3.jpg
(画像掲示板より引用)

【ぐんじさんぎょう】,2013/07/28 20:00
を加筆改修


 【質問】
 幻の捕鯨戦艦出撃について教えてください.

 【回答】
<オーストラリア>野党が日本の捕鯨監視で軍隊派遣を主張
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=340695&media_id=2

 今月24日の豪州総選挙では野党が勝ちそうです.
 そこで豪州海軍に対抗する為,日本は戦艦長門の復帰を検討すべきだと思います.

■戦標船南氷洋を行く 日の丸捕鯨船団の戦い 第一章

[quote]

 ちょうどその時,横浜の浅野ドックで修理中の捕鯨船の隣に,スリップウェイのついた軍艦がいる,という情報が持ち込まれた.
 それは都合がいい,何とかしてそいつを借りられないだろうか,ということになり,早速第二復員省(元海軍省)の軍務第三課に話を持ち込んだ.
「鯨を取るから軍艦を貸して貰いたい」
との申し出は,戦争中は元よりおそらく大日本帝国海軍始まって以来のことであり,請われた方は突拍子もない話に驚いたことであろう.

 しかし,
「よし,何でも貸してやる」
と示されたリストを見て,申し出た方も仰天した.なんと第一行目に
『バトルシップ・ナガト,三万三〇〇〇トン,八万馬力,ダメージ〔損傷あり〕』
と記されていた.
 年明けて昭和21年(1946)1月のことである.

[/quote]

 この時,結局は一等輸送艦が使われました.
 このように我が国の捕鯨軍艦の歴史は由緒あるものです.
 なれば捕鯨船に5インチ砲を積む事くらい造作も有りません.
 長門なら16インチです.

 なぁに,捕鯨砲と言い張れば何とかなるでしょう.

JSF in mixi,2007年11月21日01:43

捕鯨戦艦「長門」
某漁業会社のロゴが確認できる
(確認できません)

一等自営……じゃなくて一等輸送艦
(画像掲示板より引用)


 【質問】
 なぜ戦艦や試験艦に陸奥などという運の悪い名前をつけるのでしょうか?

・完成を主張した所為で,米英海軍の戦艦の数が増えた.
・弾薬庫の爆発事故で駄目になった.
・放射能漏れを起こした.

 【回答】
 戦艦「陸奥」は「長門」と対比させるため(それぞれ本州の両端に有る国名),
 原子力船「むつ」は母港のあるむつ市の名前を取ったに過ぎない.

 大日本帝国時代なら,「陸奥」に不幸な前歴はない
(あの後も大日本帝国海軍が続いてたら,不吉な名前として避けられるようになったかも).

 戦後の「むつ」は民間船だからね.

 ただ,今後は軍艦であれ民間船であれ,「むつ(陸奥)」の名は忌み名になるかも.
 東北新幹線八戸青森線が出来たとき,新しい新幹線名を公募したら,「むつ」が上位に入ったけど,「縁起悪い」ってことで候補から外したってエピソードもあるし.

軍事板


 【質問】
 「艦これ」やってて思ったんですけど,大和級以外の戦艦にも,46cm砲を乗せれば強いですよね.
 金剛とかだと細くて難しいかもしれませんが,長門や伊勢や扶桑ならいけるんじゃないすか?
 何でつけないの?

 【回答】
 大きさ的に無理.
 と言うか大和自体,46cm砲艦の割りに,かなり軽量に出来たって言われてるくらい.
 モンタナ級と比較してみりゃ分る.

 ちなみに実際には作られなかったけど,大和型以前にも,46サンチ砲を積む戦艦を作る予定はあった.

 これが
47500トン
全長278m,全幅32m
150000馬力
30ノット
46センチ連装砲4基
の予定だった.
 速力を落として機関周りの重量を減らしたとしても,長門型よりも一回り以上大きく重い戦艦になる.

 一方,金剛型・扶桑型・伊勢型の36センチ連装砲の砲塔重量は650トンだそうで.
 なので,実際に完成した日本の戦艦では,大和型以外では46サンチ砲の搭載は,たとえ単装でも無理だろうし,そもそも単装砲の場合,戦艦1隻に砲が4門とかになってしまうので,実用性はない.

 仮に可能だったとしても,旧式戦艦の改装にそこまでの手間かけるなら,素直に新戦艦作ったほうが経済的.
 大和竣工の時点で,長門型や伊勢型,扶桑型の艦齢が何年か調べてみ.

軍事板,2013/09/06(金)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 戦艦ヒラヌマって何?

 【回答】
 大東亜戦争開戦直後の1941年12月,アメリカ軍がルソン島北10マイルにて戦艦「榛名」と共に撃沈したと報じた,帝国海軍の29000トン級戦艦.
 しかし,帝国海軍に「ヒラヌマ」という名の戦艦が在籍したことは一度もなく,榛名もこの時期には実際にダメージを受けていない.
 坂井三郎は,B-17が簡単に落とされたとなれば,米軍の士気も低下して,作戦に重大なヒビが入ってくるだろうとのことで,米軍は"B-17が「ヒラヌマ」に体当たりして撃沈した"という創作をしたのだろうと推測している.

-----坂井三郎著『大空のサムライ』より引用--------

 しかし,それにしてもB-17が簡単に落とされたとなれば,米軍の士気も低下して,作戦に重大なヒビが入ってくることも,当然に予想される.
 こうなっては手遅れなので,戦争末期の頃の日本の大本営発表も顔負けするようなデタラメな発表を(米軍は)行った.
『コリン大尉以下10名の搭乗せるB-17は,圧倒的な日本空軍の攻撃を排除しつつ,ビガンの敵上陸地点を襲った.
 戦艦ハルナ,戦艦ヒラヌマほか約40隻の日本艦隊は,上陸作戦中であったが,B-17は500ポンド爆弾3発を投下,そのうち1発はハルナに命中,ともに大火災を生じせしめたが,敵艦載機数十の包囲攻撃を受け,故障を生じたコリン大尉は,B-17をそのまま降下させて,ハルナに体当たりを敢行しこれを撃沈せしめた.
 コリン大尉の勇戦こそは全軍の範とすべきである.』
 日本人がこの発表を読めば,だれもが吹き出すだろう.
 ヒラヌマなんて戦艦は日本海軍はおろか世界の海軍にさえその名をとどめぬし,「榛名」はその日マレー水域にあったのである.
----------------------引用ここまで

 このコイン・ケリーはオーナー・メダルを授与.
 ケリーの息子が陸軍士官学校か海軍兵学校を志望するときには,無条件の優先入学許すという大統領発表を行った.
 この子供は,成長して士官学校に入ったそうである.

 【参考ページ】
http://plaza.rakuten.co.jp/taiheiyouwar
http://www.sinzirarenai.com/america/1.html
http://www.warbirds.jp/ansq/6/F2000444.html

【ぐんじさんぎょう】,2010/07/06 21:00
を加筆改修

 ただしこの「ヒラヌマ」ネタ,どこでも「有名な話」としては挙がりますが,グーグルにbattleship hiranumaで検索したら日本語以外,海外は1件もありませんでした.
 少なくとも外国で有名な話ではないのかもしれません.

 『大空のサムライ』以外では,マーチン・ケイディン著「B17 空の要塞」(フジ出版)にも,ケリー大尉の話は載っています.
「ケリー大尉が29000トン級の戦艦を攻撃して3発の命中弾を与え,”2発が”艦側至近距離に落下し,爆撃機が帰役の途についたとき,戦艦は激しく炎上していた」
という記述と(爆弾を3発しか搭載してなかったのに何故命中3発,至近弾2発やねん?という著者の突っ込みはある),戦艦榛名撃沈の誤報の記述はのっているんですが,別に海軍のカタリナが,29000トン級戦艦を爆撃し,炎上停止させたなんていう話も.

 ちなみに「命中3発,至近弾2発」へのツッコミについてですが,これはB-17の出撃は2機で,1機が8発,もう1機が3発搭載したとの事.
 実際は軽巡名取への至近弾だったのですが,かなりの戦傷者が出ています.
 これにより旗艦を変更する事になってしまったのですから,至近弾ですが有効な一撃だったといえます.

軍事板,2010/05/19(水)
青文字:加筆改修部分

 ヒラヌマとケリーについては,秦郁彦「第二次大戦航空史話(中)」(中公文庫)の「坂井三郎と戦った男たち〜ケリー,ジョンソン(注・ケネディ暗殺後の大統領),サザランドの場合〜」にも掲載されてるのでよろしく.

軍事板,2002/01/30
青文字:加筆改修部分

▼ 英語での,戦艦「ヒラヌマ」に関する記述を発見しました.
 フロリダ州セントピーターズバーグで1941年12月11日に発行された,「セントピーターズバーグ・タイムズ」がオンライン閲覧可能となっており,その中に
「戦争省は,陸軍爆撃機がルソン北東で2万9000t級戦艦『ヒラヌマ』に,3発を命中させ火災を生じさせた.
 また,2発が至近弾であった,と発表した」
という記事があります.
(爆弾数が一致していることから,マーチン・ケイディンの「B17 空の要塞」のネタ元かも?)

 しかしながら,同じ記事は(オンライン化されている多数の新聞の中でも),同日のニューヨークタイムスにしか掲載されていないようです(そちらは閲覧有料).
 ケリー大尉が榛名を「撃沈」した記事は多数見つかるのですが,「ヒラヌマ」は極端に情報が少なく,誤報としてすぐに取り消されたか,あるいは昔の新聞にありがちな,「とばし記事」だったのかも知れません.
 また,戦艦「ヒラヌマ」は,この時点ではケリー大尉とは関係ない記事ですが,どこかで2つの記事を結びつける誤解があったのかもしれません.

きろきろ in FAQ BBS,2010/7/10(土) 20:17
青文字:加筆改修部分

▼ コリン・ケリー大尉については,いろいろと誤解が蔓延しているようです.
 その原因は「B-17が簡単に落とされたとなれば,米軍の士気も低下して,作戦に重大なヒビが入ってくることも,当然に予想される」というようなことではなくて,単にWWIIが始まって最初の戦死者の一人が,ヒーローにまつりあげられた,というようなことのようです.
 ニューヨークタイムズの12月18日の記事では,コリン・ケリー大尉以外に12月10日に戦死したパイロット達が紹介されていて,そのうちSamuel H. Merett(Marett)大尉は
「日本の艦船を2隻炎上させ,最後に輸送船に体当たり・爆破した」
と紹介されています.
 たぶん,これもケリー大尉の手柄と信じられたのでしょう.

 「榛名撃沈」(実際には『足柄』を爆撃した)以外にも

>このコイン・ケリーはオーナー・メダルを授与.

も,よくある誤解のようで,実際に授与されたのは名誉勲章ではなく,殊勲十字章(Distinguished Service Cross)だそうです.
ソース↓
http://northshorejournal.org/american-hero-colin-kelly

 さて,ニューヨークタイムズの有料の記事ですが,米陸軍発表を報道しているもので,それによると米陸軍の爆撃機が,北部ルソンの10マイル北東にいた日本の29,000トンの主力艦『ヒラヌマ(Hiranuma)』を爆撃・炎上させた,となっています.
 この記事には注釈が付いていて,
「1940年版ジェーン年鑑にはそんなフネは載っていない.
 いくらか名前が似ていて排水量が同じなのは『榛名(Haruna)』」
と丁寧に解説されています.

 というわけで,ケリー大尉のB-17を撃墜した坂井三郎さんは,いろんな報道をごっちゃにしているみたいです.
 英文ソースでColin KellyとHiramunaが一緒に出てくる記事はないです.
 というか,『ヒラヌマ』のことを報じている記事がほとんどないです.
 ケリー大尉の「榛名撃沈」と比べると,ずっとマイナーな誤報のようです.

バグってハニー in FAQ BBS,2010/7/17(土) 15:18
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 フィリピンが戦前早々と独立した仮想世界の,フィリピン海軍のローカル色の強い軍艦として,「DB(駆逐戦艦)」てものを考えてる.
 海防戦艦を発展させたもので,お財布に合わせて主砲は欲張らずに36cm砲4門.
 その代わり,島嶼警備の際に島影から小艦艇の不意打ち雷撃にあわないよう,10cmクラスの対空対艦両用砲を比較的多数,両舷に装備してる.
 これがフィリピン海軍側の原案.

 最初は外洋での使用は考えてなかったんだが,アメリカが自軍の補完勢力として整備させるべく援助に乗り出し,その代わり主砲をもう2門増やして,海防戦艦でなくれっきとした戦艦にしてほしいと言い出した.
 軍艦の艦種は名乗ったもん勝ちのところがあるそうなので,条約ではどのように分類されるか知らんが,それでもDBと言い張ることにする.

 予算の乏しいフィリピン海軍としては,悪い話ではないように思えたが,それは日本海軍相手の代理戦争をさせられかねない懸念を含んだもので…
というところまでは考えている.

 ガチな殴り合い戦記にするか,
度重なる設計方針変更に振り回される造船物語にするか,
異星で失脚した皇帝の甥が,密かに地球にやってきて,超戦艦に作り替えてしまうか,
その辺はまったく決まってない.

 このDB,技術的または政治的に何か問題は生じるだろうか?

 【回答】
 海防戦艦の副武装に10cm級という選択はおかしくはないけど,本当に水雷艇対策に効果的な装備か?といえば疑問符がつく.
 フィリピンは島嶼部で待ち構える側のはずなので,敵水雷艇の待ち伏せに対策用といった消極的な装備よりは,むしろ敵水雷艇や駆逐艦が入り込まないよう,積極的に駆逐する装備のほうが求められるのでは?

 海防戦艦に,水雷艇や駆逐艦から逃れる足は無いから,確実に追い払わないと死あるのみだが,WW2開戦前でも,各国の平均的な魚雷は概ね13km程の最大射程を持ってる.
 10cm級艦砲は,例外的な長砲身高所速砲でもない限り,射程はせいぜい18kmだから,余裕は5km程しかない.
 この距離では小口径砲は,45度近い高仰角射撃になるから,弾着時間が長くなり,手数が多かろうとも命中が期待しづらい.
 その上,魚雷艇程度ならともかく,水雷艇や駆逐艦は10cm砲弾1発程度では撃退できない.

 10cm砲の代わりに,射程23kmが期待できるような14〜15cm砲に換えれば,23〜13kmの間の10kmで対応できる.
 フィリピン海でも海峡以外でなら,23kmの射程は十分活かせるし,その海峡は自国領なのだから,沿岸砲等でもカバーさせればいい.
 これなら発射速度が半分でも同じ弾数を発射できるし,弾道も安定性も高いので命中精度も良く,実際にはさらに有利になる.
 もちろん,水雷艇や駆逐艦クラスにも十分な打撃力になるから,撃退までに必要な弾数も少ない.
 万一,巡洋艦以上を相手にすることとなった場合,10cm砲は全く戦闘に介入できないので,主砲門数が限られる本艦は副砲に期待されるところも大きい.

 せっかく戦艦というでかいプラットフォームになるんだから,相手と同じ土俵に降りてメリット殺しちゃ勿体無いよ.
 世の大型艦は,大きい大砲積むためにあると言っても過言でない.

 なお,戦前のフィリピン植民地は,アジアでは有数の「富裕地域」で,アメリカの田舎州は逆立ちしてもかなわないぐらいの経済力があった.
 GDPは当時の日本(満州など海外植民地除く)と同じか,より大きかったという説も,何かで読んだ記憶がある.
 まずそこら辺を調査してみれば,もっと面白い話になる予感はする.
 資料としてはとりあえず,マルコスの伝記の青年期の部分が参考になると思うな.
 参考文献を当たれば,経済的な部分の数字の裏も取れると思う.

 でも,そんな「国家」をマルコスとイメルダの2人で食い潰し,世界の最貧国にしちゃったんだから,その面白さには,いかなる創作もかないそうにはないけどね.

軍事板,2013/03/06(水)
青文字:加筆改修部分

まあ,世間的には「DB」といえば,思い浮かべられるものはまずこれだが
faq041028c.jpg
faq080203.jpg
faq080704n.jpg
faq080706k.jpg


 【質問】
TORA氏の主張は過去・現在・未来の何れに置いても存在しない事象である- 株式日記と経済展望
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調べてみましたら確かにアイオワ級の戦艦は蒸気タービン機関でした.戦艦大和が27ノットしか出ないのは事実であり,アイオワ級の戦艦が33ノットも出るので,てっきりジーゼルエンジンだと勘違いしていました.戦艦大和は池田信夫氏が例えに出していたので船舶エンジンに例えてみたのですが,アメリカの新鋭戦艦が33ノットも出るのに戦艦大和が27ノットでは,実際に戦艦同士の海戦が行われた場合不利になったら逃げられてしまう.
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 上記の勘違いの原因は?

 【回答】
 TORA氏は「ディーゼルは蒸気タービンより高速・高出力」と誤解しています.
 先ずそれが間違いです.
 ディーゼルと蒸気タービンを比べたら,蒸気タービンの方が高速を出し易いです.
 これは今現在の技術でもそう言えます.
 戦争当時なら尚更な話です.
 ドイツのポケット戦艦は大和よりも低速です.
 また,未成に終わったO級巡洋戦艦は33ノットを出す予定でしたが,ディーゼルだけでは達成できず,蒸気タービンとの併用となっています.
 それでも足りず,装甲をかなり薄くして重量を軽くしてようやくの話です.
 これがアメリカのアイオワ級高速戦艦ならば,十分な装甲を与えたまま33ノットの高速性能を発揮できます.
 大出力蒸気タービン機関があればこそでした.

 なお,戦艦同士の砲撃戦で逃げて意味があるのは,通商破壊戦くらいです.
 艦隊決戦では相手が逃げたら,それでこちら側の勝利です.
 戦争は戦略目的を達成した側の勝ちであり,撃沈が絶対の勝利条件ではありません.

「週刊オブイェクト」,2009年11月28日
青文字:加筆改修部分

 アバウトに計算してみたけれど,大和が同じドンガラのままで最高速度を 27kt から 33kt に引き上げようとすると, 27 万馬力の主機が要りそう.
 それってディーゼル・エンジンを何基束ねればいいんだろう?

 第一,空母に随伴できる速力だけでは,米戦艦と同じ実績を残すのは不可能じゃないのかなあ?

井上@Kojii.net in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2009年11月26日 23:38


 【質問】
 アイオワ級戦艦の艦橋下にある小さな窓
http://www.geocities.jp/panma0525/DSCN0013.jpg
(模型の写真ですみません)
は,何の設備のある部分なのでしょうか?
 丸い方ではなく艦橋のすぐ下の四角い部分です>窓.

 【回答】
 航海艦橋すぐ下の四角い窓は,司令艦橋と呼ばれる部分.

 実際は単なる通路の張り出し(ブルワーク)でしかなかったんだけど,アイオワ級は戦艦,それも旗艦に使われるような戦艦なので,「偉い人」が最大で
*艦長
*戦艦戦隊司令官
*艦隊司令長官
*(方面)艦隊司令長官
と,4人も乗ることが想定されたので,そうなると平時の通常航海時には,航海艦橋に設置される艦長用と司令官用の椅子だけでは座る場所が足りない上,幕僚を配置するスペースが足りないので,後付で設置された.
 この「司令艦橋」には椅子(指揮官用のだけ)と通信設備,海図用のテーブルなんかが設置されている.

 ちなみに左右に同じものが鏡対象にあります.
 勿論,戦闘時には戦闘情報室(CIC)なり装甲司令塔(戦闘艦橋)なりに入る.

 どちらにどの地位の人が座るかは,ちゃんと序列があるんだけど,面白い(?)エピソードとして,かのハルゼー提督は「その日の気分」で左右どちらにいるか決める上,その日でも午前と午後で場所変えたりするので,幕僚と御付の兵はくっついて移動するのが大変だったとか.

 人によっては「周りがよく見えないからこの場所は嫌いだ」と不評で,ここに居たがらない提督もいたそうだ.

 あと,模型じゃない写真を.
http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/B/Blueforce/20060921/20060921103358.jpg

 それと,艦橋下のほうの「丸い窓」は士官室.

軍事板
青文字:加筆改修部分



 【質問】
 司令艦橋は日本の軍艦にもあったんですか?

 【回答】
 日本の戦艦は
*露天艦橋(兼:対空見張り所)
*航海艦橋(第1艦橋)
*夜戦艦橋(第2艦橋)
*司令塔(戦闘艦橋)
とあって,艦長はじめ艦の要員は航海艦橋に,司令部要員は夜戦艦橋(昼でも)にいるのが通常だったようだ.
 戦闘時は司令塔に入るのは同じ.

 あと,戦争映画なんかだと,艦長から司令長官までみんな同じ場所にいるのが普通だが,あれはあくまで画面演出上の都合であって,航海時はともかく,戦闘時にみんな同じ場所にいることは原則的にない.
 そんなことしてると,そこに弾が飛び込んだら,艦と艦隊の首脳部が一発で全滅するから.

 そういう意味で佐藤”遅筆王”大輔御大の「征途」の展開は大嘘.
 まぁ,分かってやってるんだろうけど.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 アイオワ級は砲戦時の命中率が悪いと聞いたのですが,何が原因なのでしょうか?
 レーダーとかがあるから結構良さそうな気がするのですが.

 【回答】
 船体の幅の不足とツイン・スケグとに起因する.

 アイオワ級はツイン・スケグという独特の艦尾水中構造を持ち,スクリューや舵の防御において他海軍より優れていた.
 ただしツイン・スケグにより高速運転時,謎の振動問題が発生した.戦争末期にこの問題はある程度解決されたが,「ある程度」にすぎない.
 その証拠に,戦後この構造は全く採用されていない.

 水上砲戦の場合,船体の異常振動はたとえスタビライザー装備のアイオワ級でも致命的で,これでは弾は当たらない.
 この異常振動が発生するのが大体30ノット以上で,それ以下で航行すれば問題ないが,大和級とかを相手にする場合はノコノコやられに行くようなもの.
 まぁ,実際にそんな状況になる前にさっさと逃げるだろうけど.

 次に船体の幅が33mと16in砲のプラットホームとして不足気味.
 それなのに砲の口径を50口径に延長したものだから船体の砲戦時における動揺は益々酷くなった.


◆◆◆◆八八艦隊


 【質問】
 八八艦隊が実現していたら,どうなっていたか?

 【回答】
 国家財政が破綻していただろう.

 八八艦隊の維持費は国家予算の4割程度と考えられていました.

 山田朗「軍備拡張の近代史」(吉川弘文館,1997/6/1)によれば,
「国家予算(一般会計)に占める海軍予算の割合は,1918年度以降20%を突破し,21年度には31.6%に達した.
 国家予算(一般会計)に占める軍事費の割合も,海軍予算増加によって押し上げられ,
1918年度 36.2%
1919年度 45.8%
1920年度 47.8%
1921年度 49.0%
に達し,国家財政のほぼ半分を占めるに至った.

 なお,シベリア出兵関係費用は,一般会計とは別の臨時軍事費特別会計から支出されている」(p.81-82,抜粋要約)

 これは,月収30万円の人が無理してフェラーリを買うようなもので,喜び勇んで買ったはいいけど,月々12万円のローンの支払いがあり,動かそうものならガス代やメンテ代が掛かるので,折角買った車は車庫の置物状態.
 当然,その他の衣食住費は大幅に削らないと生活していけず,築20年の木造1Kに住み,食事は安売りで買ってきたカップラーメンかもやし炒め,時々お金が足りなくなったら消費者金融へ.

 こういう知人がいますが,八八艦隊完成の暁には日本もこんな状態になったのでしょうね(苦笑).

牛馬 ◆DIABLObufE in 模型板

 兒童百科大辭典(1937年版)第十巻国防編に長門と陸奥の建造費が掲載されていました.

 長門は57,832,250円,陸奥は50,545,456円だそうです.
 50銭銀貨の直径を2.3cmとして,戦艦長門の建造費を鉄道線路に並べてみると,鹿児島から鹿児島本線,山陽本線,東海道本線で東京を過ぎ,東北本線で本州を突き抜け,更に津軽海峡を通って,札幌近くにまで達する,とか.

 建造費も高いのですが,戦艦の年間維持費は,年間300〜400万円に達するそうです.
 八八艦隊なんぞ作ってたら,維持費だけで破産ですね.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 in mixi 支隊


 【質問】
 八八艦隊計画は財政上,明らかに無理があるのに,なぜ通ったのでしょうか?

 【回答】
 計画が始まった当初,日本は大戦景気の末期にあった.
 大戦が始まる前と比べて国家予算が倍に増え,この調子で増えれば確かに計画は可能だった.
 しかし好景気は終わり,反動恐慌によってその目論見は脆くも崩れ去った.
 この辺りは,バブル期の福祉予算の大判振る舞いで,現在財政赤字に苦しんでいるのと同じ.

 また,計画が始まる前の日本海軍は,新旧の艦艇が混在していて戦力的にも非常にバランスが悪く,英米の建艦競争もあってある種危機的な状況にあった.
 これを一新する為に建てられた計画なので,建艦競争を抜きにしても続ける必要があった.

 ただ,加藤海相も
「燃料,施設の面で艦隊の維持は困難」
と漏らしているので,海軍としては建造中のものが出来れば良いと考えていた節がある.


 【質問】
 八八艦隊計画で旧式戦艦はどういう扱いになる予定だったのでしょうか?

 【回答】
 ワシントン条約が無くても
薩摩,摂津等準ド級戦艦は海防艦籍,
三笠,敷島等の前ド級戦艦は概ね実史通りに廃棄,練習艦へ変更
の方向でした.
 ただ,扶桑級や金剛級等のド級以降の戦艦群は維持の方向でした.

 ですので,八八艦隊計画は実質八八・四四艦隊計画です.


 【質問】
 戦艦「長門」について,簡単に教えてください.

 【回答】
 今日,時代遅れの役立たずの代表のように言われるのが戦艦「大和」であるが,戦艦「長門」も戦歴ではどっこいどっこい,戦前の知名度を考えると,「期待外れ指数」では「長門」のほうが上ではないかとさえ思わされる.
 「長門」は1920.11.25,いわゆる「八八艦隊」の第一艦として竣工した.
 世界で初めて40cm砲を搭載した艦として,世界各国から注目され,その注目の度合いは,ワシントン海軍軍縮条約が締結されるきっかけとなったほど.
 その軍縮条約の結果,40cm砲を搭載した戦艦は,世界中でたった7隻だけとなり,それらを総称して「ビック7」とも呼ばれることになった.
 「大和」型が存在を秘匿されていたせいで,戦前・戦中は海軍を代表する存在であり,軍縮条約の期限切れ後には大改装を受けて,いざ太平洋戦争へと臨んだ.
 …だが,戦闘を行う機会はなかなか無く,真珠湾攻撃,ミッドウェイ海戦,マリアナ沖海戦,では,主砲はただの一発も撃つことも無く帰還.
 ようやく砲戦の機会が訪れたのは,1994.10.25のサマール沖海戦.
 しかし,米護衛空母相手に,ただの一発も命中させることができず,かえって翌日,米機動部隊艦載機の空爆を受けて損傷.
 その後,燃料・物資の不足により外洋に出ることはなく,終戦.
 戦後,ビキニ環礁の原爆の標的とされた.

 ここで話は戦前に遡る.
 1923.9.1正午前,大きな揺れが関東地方を襲った.
 関東大震災の発生である.
 そのとき,演習のため渤海湾に集結していた,「長門」を旗艦とする聯合艦隊は,救援のため演習を中断.
 救援物資や食料を搭載して,直ちに東京湾に急行した.
 それが「長門」最大の活躍だったと言えるかもしれない.

 【参考ページ】
http://freett.com/plc_rock/gunkan/nagato.htm
http://www.geocities.jp/akazibusyo/nagato.html
http://japan4war.blog.fc2.com/blog-entry-2756.html

 【関連動画】
http://www.youtube.com/watch?v=Fr6vazfPLA4
http://www.youtube.com/watch?v=cjmFrJepUcI

【ぐんじさんぎょう】,2013/09/23 20:00
を加筆改修


 【質問】
 戦艦「長門」の性能は?

 【回答】
●新造時
基準排水量 32,720t
常備排水量 33,800t
全長 215.80m
垂線間長 201.17m
水線長 213.36m
最大幅 28.96m
吃水(平均) 9.08m
主機械 技本式オールギアード・タービン×4
主 罐
 ロ号艦本式重油専焼缶×15
 ロ号艦本式重油・石炭混焼缶×6
 4軸
機関出力 80,000hp
速力 26.50 knot
燃料搭載量
 重油 3,400t
 石炭 1,600t
航続距離 5,500浬(約10,186km)/ 16knot
乗員 1,333名
兵装
 三年式45口径41cm連装砲4基
 三年式50口径14cm単装砲20門
 三年式40口径7.6cm単装高角砲4門
 53cm魚雷発射管8門(水上4門,水中4門)
装甲 ヴィッカース鋼
 水線部甲鈑厚 305mm
 防禦甲板厚 146mmm(70+75mm)
 主砲塔前盾 305mm
 主砲搭天蓋 150mm
 副砲廓 152mm

●第一次改装後
基準排水量 32,730t
全長 215.80m
全幅 29m
吃水 9.1m
機関出力 80,000hp
速力 26.50 knot
兵装
 三年式45口径41cm連装砲4基
 三年式50口径14cm単装砲20門
 三年式40口径7.6cm単装高角砲4門
 53cm魚雷発射管8門(水上4門,水中4門)
 40o連装機銃2基
 水偵3機
乗員 1,368名

●第二次改装後
基準排水量 39,120トン
全長 224.94m
全幅 34.59m
吃水 9.5m
機関 艦本式タービン4基4軸 82,000馬力
速力 25.0ノット
航続距離 16ノット / 8,650海里
乗員 1,368名
兵装
 45口径41cm連装砲4基
 50口径14cm単装砲18門
 40口径12.7cm連装高角砲4基
 25mm連装機銃10基
装甲
 水線305mm
 甲板70+127 mm
 主砲前盾457mm
 主砲天蓋250mm
 副砲廓152mm
搭載機 3機
カタパルト 1基

●捕鯨戦艦時(推定)
兵装 75mm捕鯨砲×1〜2
偵察機,カタパルト,無し
他の要目は,第二次改装後と大差なし

 【参考ページ】
http://www.geocities.jp/akazibusyo/nagato.html
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/3853/jnbh/jnbhD9l.nagato.htm
http://www.biwa.ne.jp/~yamato/nagatogata.htm
http://lopezroom.han-be.com/nagato.htm

【ぐんじさんぎょう】, 2013/10/03 20:00
を加筆改修


 【質問】
 巡洋戦艦天城の基準排水量ですが,最近は36,500tという説が有力と聞きます.
 しかしながら,あれだけの重武装,重装甲,超高速でフッドより5,000tも軽いというのが理解できないのですが,どういうバランスで成り立っているのでしょうか?

 【回答】
 そもそも天城起工の時点で,基準排水量という概念は「ない」.
 つまり,天城の36500トンという「基準排水量」は,出所がはなはだ怪しい.

軍事板,2010/06/02(水)
青文字:加筆改修部分

 天城の計画値は,基準排水量の数字なんてないはずだけどなあ?
 誰か自分で計算したのかなあ?

フッド
 船体 1万4950トン
 装甲 1万3550トン
 機関   5300トン
 兵装   5250トン
 艤装    800トン
 燃料   1200トン
 その他   150トン
 合計 4万1200トン(常備)

天城
 船体 1万4050トン
 装甲 1万4150トン
 機関   4350トン
 兵装   6550トン
 艤装   1050トン
 燃料   1000トン
 その他   50トン
 合計 4万1200トン(常備)

 さて,その「3万6500トン」の出典はなんですか?

ゆうか ◆u8WC078ef5ch in 軍事板,2010/06/02(水)
青文字:加筆改修部分

> 燃料   1000トン

 基準排水量=「満載−燃料・水」
 常備排水量=「弾薬75%+燃料25%+水50%」

 どう考えても常備41200が,基準で36500なんて数字になりそうにないね.

 ところが英語版Wikipediaだと標準(常備?)41217トン,満載47000トンになってる.
 そのせいか,日本語版Wikipediaでは,八八艦隊の各型では常備排水量しか記載がないのに,天城型だけ,基準,満載の記載があるね.

軍事板,2010/06/02(水)
青文字:加筆改修部分


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