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 【link】

Guide d'identification Messerschmitt Bf 109

『続・東部戦線のメッサーシュミットBf109エース』(ジョン・ウィール著,大日本絵画,2008.8)

『東部戦線のメッサーシュミットBf109エース』(ジョン・ウィール著,大日本絵画,2002.11)

『本土防空戦のBf109エース』(ジョン・ウィール著,大日本絵画,2007.1)


 【質問】
 メッサーシュミット Messerschmitt Bf110 戦闘機について教えてください.

 【回答】
 第二次世界大戦前にBFW社(のちのメッサーシュミット社)で開発された,双発複座の駆逐機 Zersto:rer(重戦闘機).
 1934年秋,長距離援護機として開発要求が出され,試作機競作の結果,他社のHs124、Fw57を抑え,Bf110が選定された.
 駆逐機には,爆撃機に匹敵する航続距離とあわせ,高い空戦能力が求められていたが、重たい双発戦闘機にそれらを両立させることは不可能であった。
 しかし当時は,後方銃座を装備することで単発戦闘機とも互角に渡り合えると,一般常識的に信じられていた.
 1936年5月に完成した試作機をテストした空軍でも,当機の能力を疑問視する声もあったが、空軍司令官ヘルマン・ゲーリング元帥は,この声を無視して生産開始を命令.
 1939年初めには部隊配備が始まった。
 結果,バトル・オブ・ブリテンでは,期待されていた対戦闘機戦で大きな被害を受け,Bf109に援護されるほどであり,以後は対地攻撃機として用いられた.
 1943年に入ると,夜間戦闘機に転用され,重武装によりその主力となって,ようやく活躍の場を得ている.

 【参考ページ】
望月隆一編『航空機名鑑1939-1945』(コーエー,2004),p.98
http://www43.atwiki.jp/aceshigh/pages/21.html
http://military.sakura.ne.jp/world/w_bf110.htm
http://www.warbirds.jp/data/do/htm/Me110.htm
http://karen.saiin.net/~buraha/bf110.html

三面図
(こちらより引用)

カラーリング
(こちら
より引用)

 【関連動画】
http://www.youtube.com/watch?v=TOfAbfVKZJ4
http://www.youtube.com/watch?v=BwMxqOwgetU
http://www.youtube.com/watch?v=PfeQWSl5fe4

【ぐんじさんぎょう】,2013/06/03 20:00
を加筆改修


 【質問】
 Me-163って何?

 【回答】
 メッサーシュミット Me-163「コメート Komet」は,第2次大戦末期にドイツが開発した,ロケット・エンジンで飛ぶ戦闘機です.
 これまでの戦闘機の歴史の中では,実戦に使われたロケット戦闘機として唯一のものです.
 最大時速960 kmで飛ぶことができましたが,飛んでいられる時間がたった8分と短く,燃料の取り扱いも難しいことなどから,実戦では殆ど役に立たなかったと評価されています.

【ぐんじさんぎょう】,2008/5/10 21:00

Me-163
http://www21.tok2.com/home/tokorozawa/faq/faq01m02me163B.jpg
http://www21.tok2.com/home/tokorozawa/faq/faq01m02me163B02.jpg
(画像掲示板より引用)

Me-163のロケット・エンジン
(画像掲示板より引用)

ソ連でテストされているMe-163
(画像掲示板より引用)


 【質問】
 ロケット戦闘機・コメートは今までにない革新的な未知の機体ですが,今までにない未知の機体の操縦方法は,開発者がパイロットに手取り足取り腰取りで教えたんでしょうか?

 【回答】
 一連の試作機のテストパイロットは,ハインリッヒ・ディトマーって人.
 Me-163に限って言えば,最初は無動力で,曳航されてテスト飛行してる.
 無動力でも沈降率の低い機体だったそう.

 で,実験部隊でベテランのテストパイロット達が色々テストして,ある程度の基礎を作っていった.
 最初は無動力のグライダーとして慣熟させて,それから動力飛行に移るプログラム.

 日本でも秋水を作る際に,まずグライダーの秋草を作ってるね.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 世界唯一のロケット戦闘機として有名なMe-163コメートですが,離陸の際にありえないほど直角に発進してました.
 この場合,中の人にかかるGも当然凄まじいものになりますよね?

 【回答】
 Me-163 コメートの推力は1700kgf,重量は4310kg.
 推力だけでは離陸時は最大でも1Gも出ない.
 燃料を消費して軽くなれば加速度も上がるが.

 揚力による上昇時の加速度はちょっと判らないけど,推力が自重の半分以下なら,そこまで大きなものにはならないかと.

 あと,コメートは「実用化された」世界唯一のロケット戦闘機であって,実用化されていないロケット戦闘機なら他にもある.

軍事板
青文字:加筆改修部分

(画像掲示板より引用)


 【質問】
 Me-263って何?

 【回答】
 Me-163Bコメートの改良型として計画された,ロケット戦闘機です(Me-163Bの改良型Me-163Cのさらなる改良型,とするサイトもある)
 Me-163Dとして開発が始まりましたが,リピッシュ技師とメッサーシュミット博士との不仲が原因で開発続行困難となったことから,ユンカース社でJu-248として開発が続けられ,1944年8月に最初の試作機が完成しました.
 量産型の生産は再びメッサーシュミット社に移され,Me-263と改名されましたが,量産型が完成する前に敗戦となりましたとさ.

【ぐんじさんぎょう】,2008/9/27 20:30
に加筆

 ※ 野原茂によれば,経緯はおおよそ次の通り.
 極端に短い航続時間と共に,Me-163Bの大きな問題点とされたのが,着陸後の自力移動が不可能なこと.
 一刻を争う迎撃戦の最中に,自力移動ができないために発生する手間は,運用効率を大きく損ねる.
 そこで,Me-163Cと並行し,通常の膠着装置を持った改良型の設計が,1942年に開始されることになった――.
 詳しくは『モデルアート臨時増刊 第2次大戦ドイツジェット機』(1990.3.31),p.38を参照されたし.

 よって現時点では,並行開発のほうに,より信憑性があると愚考する.

Me-263
http://www21.tok2.com/home/tokorozawa/faq/faq01m02me263.jpg
http://www21.tok2.com/home/tokorozawa/faq/faq01m02me263b.jpg

Me-263のコックピット

(画像掲示板より引用)


 【質問】
 史上初のジェット戦闘機であるMe-262は,格闘戦が苦手だったと言われていますが.それでも当時の連合軍機からすれば恐怖の的ですよね?

 【回答】
 当時のどの戦闘機より最高速で150km/hも優速でしたから,味方のレーダーの誘導で接敵するまえに充分に加速して,「一撃離脱」に徹すれば容易に連合国の護衛戦闘機を突破して,爆撃機を撃墜できました.
(侵攻側は通常爆撃機の速度に合わせて侵攻するし,当時はAWACSはなかったので,侵攻側は目視するまで加速せず,実質は250km/h近く速度差がある状態で戦うため)

 ドイツ側3機の損害で連合国爆撃機11機・戦闘機1機を撃墜しており,交換比は1対4でした.
(しかも四発爆撃機は戦闘機の数倍高価だった)

 ただし,理論的な推力は6tの機体で1.8tあり,上昇力も1分1000m前後あったのですが,低空低速時は実質は加速・上昇力とも弱く,それが「一旦,格闘戦をやって速度を失うと弱い」という評価に繋がっているようです.

 また,スロットルレスポンスが極端に悪く,着陸は非常に難しかったために,連合国側は着陸直前に襲う戦術を編み出して対抗しています.

 全般的に当時最強・最速の「迎撃」戦闘機ではあったけれど,加速が悪く,着陸も難しいのが泣き所と言うといったところ.

軍事板
青文字:加筆改修部分

Me-262
(画像掲示板より引用)


 【質問】
 メッサーシュミットMe-262は片肺飛行が出来たのでしょうか?
 出来る,出来ない,のどちらの記述も見たことがあるのですが・・

 【回答】
 1945年の米軍の記録(ドイツ空軍のパイロットから聴取したもの)がある
http://www.zenoswarbirdvideos.com/Images/Me262/ME262WendeL.pdf
が, 5ページの「11. Single Engine Flight」「12. Single Engine Landing」の項に,
「速度に応じてラダーを当てることで飛行でき,ぎりぎりまで脚を降ろさずに行けば着陸も可能」
とある.

 また,Wikipediaになるが,「Postwar history and flyable reproductions」の項に,
「1946年のテスト飛行中にエンジン不調のため,2回の "single-engine landing" が必要だった」
と書いてある.

 危険ではあるにせよ,必ず死亡フラグというものでもなかったらしい.
 テストパイロットに,故郷で待ってる許嫁,とか言い出さないだけのたしなみがあったんだろう.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 メッサーシュミットP.1101って何?

 【回答】
 まるで1950年代の実用戦闘機を思わせるような形状をした,ドイツの試作戦闘機.
 1944年初め頃から研究に着手したといわれており,Ta-183同様,機首のエア・ダクトとエンジンを含めた下部スペースの上に,操縦席と燃料タンクを収めた上部スペースを載せるという基本配置.
 80%完成の状態で米軍に鹵獲され,ベル社へ送られて,そっくりコピーした研究機ベルX-5となり,その後の米軍ジェット機設計に多大な貢献をしたと見られている.

 【参考ページ】
『モデルアート』1990年3月号臨時増刊・『第2次大戦ドイツジェット機』,p.161-163

【ぐんじさんぎょう】,待機稿

日記でそのフルスクラッチ製作を驚嘆させられたカニオさんのP1101戦闘機

 とても手製のバキュームフォーム器で絞ったとは思えないボディや,金属素材の違いを現したエンジン・パーツやインテーク奥のブレードまでしっかり再現してあって,いやもう脱帽です.

 ご本人も長身のナイスガイ.
 はるばるドイツからのご参加,お疲れ様でしたー!

よしぞうmaro' in mixi,2007年05月23日02:01


◆◆◆◆◆◆◆Bf109ファミリー


 【質問】
 メッサーシュミットBf109は,メッサーシュミット社の製品なのに,なぜ「Me」109ではないのか?

軍事板

 【回答】
 設計・製作がスタートしたとき,メッサーシュミット社はまだバイエルン航空機製作所(BFW)を名乗っていたから.
 でも実は,少なくともE型以降はMe109と呼んでも間違ってはいない,らしい.

***

 まず,飯沼一雄は次のように述べている.

------------
 本気がメッサーシュミット社の生産であるのに,その略号としてBfを使うのは,バイエルン航空機会社時代に開発されたからである.
 大戦中は意識的にメッサーシュミット社の名を挙げるためにMe109という呼称が用いられたことがあるが,現在では誤って用いられる以外は全てBf109と呼ばれることに統一されている.

------------『モデルアート』臨時増刊『MESSERSCHMITT Bf109』

 事実,1934年,ドイツ空軍は,He51とAr68に代わる,新型単葉戦闘機の開発を命じた.
 命じられたのが,アラド,フォッケウルフ,ハインケル,そしてバイエルン航空機製作所の4社だった.
 それを受けて試作1号機V1が完成したのは1935年9月のことだった.

 ところがそれとは別に,BFWは1935年時点でBf108B×32機の他,
Ar66練習機×90
Go145練習機×115
He45練習機×70
He50急降下爆撃機×35
を受注(いずれもライセンス生産)していた.
 どうみても仕事の受け過ぎ.
 弱小な新興会社には,ありがちのことだけど.

 そのため案の定,アウグスブルクのBFWの工場では,製造設備が不足するようになった.

 そこで1936/7/24,BFWの経営権をすでに握っていたヴィリー・メッサーシュミットは,メッサーシュミット株式会社を設立,レーゲンスブルクに土地を取得して新工場を建てることになった.
(アウグスブルク工場ももちろん拡張)
 そのせいで,バイエルン航空機製造所の名前はなくなってしまったわけだけれど,メッサーシュミットBf109には「Bf」という,いわば名残りが残ってしまったんだね.

 もっとも,「別にMe109と呼んでも構わない」という意見の人もいる.
 以下にそうした意見を引いてみる.

------------
 MeかBfか,ということについては,本号に執筆してくれた中山雅洋氏は次のように言っています.

 ☆以前よりMe109はBf109と呼ばれるようになり,これは大戦中ドイツ空軍文書がBf109と書いていたからとの理由です.
 しかし実戦部隊では日本やフィンランドも含めMe109と呼ばれており,落とされたドイツのJGの捕虜も自分の乗機はMe109だと答えています.
 メッサーシュミット社の刊行した小冊子では,D型までがBf109でE型以降全てMe109と印刷していることから,大戦中の呼称はMe109が正しく,あえてBf109とする必要はないと思います.
 (中略)
 戸籍上の夏目金之助氏が作家夏目漱石として活躍したように,空軍の発注文書ではBf109でも,空中で活躍した機体はMe109と呼ばれていたという事実の認識は,今後必要と考えております.

------------『丸メカニックNo.39 メッサーシュミットBf109』(潮書房,1983/3/10),p.80

 そんなわけで,Me109と呼んだ人がいたからといって,その人を目くじら立てて糾弾しちゃいけないよ.

 【参考文献】
上掲『丸メカニックNo.39 メッサーシュミットBf109』
および
『世界の傑作機no.139 特集・メッサーシュミットBf109B/E』(文林堂,1983/9/10)

消印所沢

昭和16年,日本の雑誌に載った,メッサーシュミット新型機の想像図
……何これ?


 【質問】
 Bf109が採用されてHe112が採用されなかったのは,政治的な理由以外にどんなことがあったのでしょうか?
 Bf109が優れていた点など教えて下さい.

 【回答】
 He-112の基本的な考え方として,従来の空戦形態からの延長線上で,格闘戦重視(複葉機並みの機動性を狙った)としたため,翼面積をBf-109の30%増しとしました.
 このため,重量もBf-109の18%増しとなってしまいました.
 この結果,確かに翼面荷重はHe-112が約10%軽く出来ましたが,馬力過重はBf-109に比べ,非常に悪い値となってしまい,これが選定の際に命取りになっています.

 試作機の試験では,上昇性能が勝っているだけで,構造の複雑さと重量の過大が指摘され,V3以降は技術主任ヘルテルによって改造が加えられましたが,Bf-109の性能を凌駕する程ではなく,Heinkelは輸出用戦闘機として活路を見いだすことになります.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2005/08/23(火)
青文字:加筆改修部分

Bf-109
(画像掲示板より引用)


 【質問】
 ドイツ空軍は航空兵力の航続距離が短すぎ,ロンドン空襲でもそれが災いして結局は敗北の憂き目を見ているようですね.
 素人目には追加のタンクをつければいいだけではないのか?日本やアメリカの足の長い戦闘機とは根本的に何が違うのか?というのは大きな疑問です.
 いくら大陸国で航続距離が短くてもいいとはいえ,実際にそれがネックになって苦戦しているんだから,改造すればいいと思うんですけどね.高馬力のエンジンを作れるのに,何で航続距離を延ばせないんですかね?

 【回答】
 当時の主力戦闘機メッサーシュミットBf109について言えば,「バトル・オブ・ブリテンが始まった1940年8月には,E-4と基本的に同じだが,胴体下に300リットル増槽をつけられるようにしたBf109E-7の引き渡しが始められていたが,用意された増槽が燃料漏れを起こし,パイロットが携行を好まなかったため,この戦いの間には十分に活用されずに終わってしまった」(「Bf109各型の変遷」藤田勝啓,from 「丸メカニック No.39 メッサーシュミットBf109」潮書房)
 それ以前は,どうやら航続距離の短さが弱点とは認識されていなかったらしい.
「その足の短さが戦いを不利にしたことは間違いないが,これは当時のヨーロッパの戦闘機に共通していたことで,スピットファイアにしても似たような航続力しか持っていなかった」(同)

 なお,燃料漏れの原因は,「試作した落下タンクのパッキンが上手くいかなかった」ことにあるらしい.


 【質問】
「BF109はF型まではいいがその後はだめ」
「Bf109は後継機に恵まれなかった」
「Bf109KやGはムリのある設計」
という話をよく聞きますが,スペック上は速度も武装も強化されているように見えるので,Bf109KやGがなんでそれまでのEやFより悪く書かれているのか分かりません.
 スペック上には現れない弱点があったんですか?

 【回答】
 まず,機体重量が大きくなりすぎ,操縦性,特に離着陸性能に問題があったかと.
 また,過給器の配置が悪く,高高度性能や加速性などに問題があったのではないかと思われます.
 あくまで連合国の兵器と比較してですが.

 もう一つ,レシプロ機はエンジンを強化するにつれ,安定性の確保が大問題になってきます.
 カタログ性能の最高速度が速くても,安定不良でその速度域では運用できない,なんて言うのでは困ってしまいますが.
 どうもメ社はそこら辺を研究するには至ってなかったみたいですね.

 なお,カタログ上の最高速度は,かなり無理して空気抵抗の小さい高高度へ上がって,ゆるゆると時間をかけて加速して初めて記録出来る数字の場合があるので,速くなったのは高高度で安定飛行出来るようになった(空力的な仕上げでも変化する)だけで,加速や上昇性能のアップに直結しない場合があります.

軍事板,2009/12/05(土)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 そもそもメッサーシュミットMe155は,どんな飛行機だったの?

 【回答】
 本機は1942年からメッサーシュミット社において,空母「グラーフ・ツェッペリン」のための艦上戦闘機として開発された.

 同艦には最初,Bf109Tという艦載機が開発されていたのだが,空母の建造が遅れているうちに,Bf109の開発はお流れになってしまった.

 そこで,その後継と位置付けられたのが,このMe155.
 Bf109TがBf109Eから派生したように,Me155はBf109Gから派生しており,早急な開発および生産が求められていたため,部品がBf109とできるだけ共用化されていた.
 なので外観はMe155Bまでは,Bf109とはさほど変わってはいない.
 もちろん,艦上機として必要な折りたたみ式主翼や着艦フックの装備,主脚の強化,カタパルト発進への対応はなされていた.
 エンジンは1475馬力のDB605Aを予定し,速度は推定648km/h.
 武装は20mm機銃3,13mm機銃2という重武装だった.

 ところが1943年になって,空母建造自体が中止.
 艦上戦闘機開発計画も頓挫してしまい,ここから本計画の迷走が始まることになる.

 【参考ページ】
http://skyandsea.a.la9.jp/RECIPROCAL-1/BV155B_V-1.htm
http://ktymtskz.my.coocan.jp/E/EU5/ashu11.htm
http://fiches.fra.free.fr/


 【質問】
 スペインで使われたメッサーシュミットBf109派生型には,どんな種類があるのか?

 【回答】
 以下の各型がある.

HA1109J-1-L イスパノ12-Z-89装備の最初の改造機.失敗作.
HA1109K-1-L 12-Z-17エンジンに換装した機体.何とか成功.
HA1110K-1-L 非武装の複座練習機.
HA1111K-1-L 試作練習機.ウイングチップタンクが特徴.
HA1112K-1-L 20mm翼内装備の新設計主翼.「アフリカの星」出演.
HA1109M-1-L マーリン搭載型試作機
HA1112M-1-L マーリン搭載型量産機.映画「空軍大戦略」出演.
HA1112M-4-L マーリン搭載型複座練習機.二機のみHA1110K-1-Lより改造.

 詳細は
http://www.warbirds.jp/truth/latin.html
を参照されたし.


 【質問】
 スペイン空軍は,1960年代後半までレシプロ・プロペラ戦闘機のメッサーシュミットBf109系を使用していたそうですが,これの後継機って何だったんですか?

 【回答】
 Bf-109J(HA.1109/1110/1112)は既に1950年代末には練習機扱いでした.
 主力戦闘機という意味なら,1950年代半ばにF-86Fが導入されていますし,1965年以降はF-104Gが導入されています.
 練習機としてなら,HA-100(これもMesserschmitt博士の設計),更に後継機としてのHA-200/220,1950年代半ばなら,米国供与のT-6/SNJ,T-33Aが導入されています.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2005/07/29(金)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 Me-209,Me-309の計画(理想)スペックはどのくらいだったんでしょうか?

 【回答】
http://www.simviation.com/fsdcbainme209.htm
によると・・・

●Me-209
 ヒトラーが戦闘機の速度記録で威張るために作らせた.
 エンジンは,ごく短時間だが大出力に耐える設計だった.
 1939年,めでたく時速755kmの記録を樹立した.
 ただ,対外宣伝のため,実用機Bf-109の記録と報道された.

 もともと実用を目指した機ではなかったし,レーサーを戦闘機にするのは無理があった.
 速度以外の全ての性能で問題が出た.
 戦闘機型Me-209V4はエンジン出力を半分に落したらしい.
 んで,Bf-109よりも低性能になっちゃって意味無し,と.

 V5からなら性能は結構まともだったんだけど,Fw-190Dの方がコストがかからずに作れたから,これも意味無し,と.

Engine: Daimler-Benz DB 601ARJ
Dimensions: Span 30 ft 5 3/4 in [9,29 m]
Wing area 119.16 sq ft [11,07 m2]
Performance: Maximum speed 755.136 km/h (469mph)

●Me-309

http://www.strange-mecha.com/german/luftvaffe/me/Me.htm
による性能諸元は・・・
Length : 9.46m,Wing Span : 11.04m,Hight : 3.90m,Wing Area : 16.60 Square Meter
All-Up Weight : 4,250Kg,Empty Weight : 3,530Kg,Engine : DB603G X 1
Max Speed : 733Km/h,Max Range : 1.100Km,Service Ceiling : 12,000m
Crew : 1,Armament : MG151 15mm X 2, MG131 13mm X 3

 Bf-109の高速型後継機として開発されたが,作ってみたら前輪式降着装置にしたのが祟って,真っ直ぐ走る(飛ぶじゃないぞ)ことすらおぼつかない物ができてしまった.
 しかも大した性能向上も期待できないことが分かって,FW-190Dの方が優先されて終わった.

●Me-409

 2機のMe-209IIを主翼部で接合する構造の双子機.
 MK 108 機関砲4基と30mmMK 103 機関砲1基という重武装,かつ,最高速度756 km/hを目指した.
 Me-209が没になったため,必然的にMe-409も没に.

●Me-509

 Me-309を元に,エンジン配置をコックピットの後ろに改めたもの.
 というのも,Me-309では着陸試験での主脚破損が多発したため.
 もし実機が製作されていれば,主脚が破損することは少なくなっただろうが,エンジンのオーバーヒートや振動問題が代わりに起こっただろう.

●Me-609

 2機のMe-309を主翼部で接合する構造の双子機.
 Me-309が没になったため,必然的にMe-609も没に.
 というか,なんでここまで双子機に拘った?

軍事板,2005/04/05(火)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 Me209,Me309の実用化失敗の理由って何ですか?

 【回答】
 戦闘機型Me209V4はエンジン出力を半分に落したらしい.
 んで,Me109よりも低性能になっちゃって,意味無し,と.
 まともな方のMe209なら(V5から),Fw190Dの方が,コストがかからずに作れたから.
 性能は,結構まともだったんだけどね.

 Me309はMe109の高速型後継機として開発されたが,作ってみたら, 真っ直ぐ走る(飛ぶじゃないぞ)ことすらおぼつかない物ができてしまって,没.


 【質問】
 Me109にジェット・エンジン積んでジェット機化しようとした計画があったってホント?

 【回答】
 あったらしい.
 以下のサイト参照.
http://www.unrealaircraft.com/hybrid/pages/H109_tl.php

 ただ,Me109にジェット積んで高速化したときに,機体構造が耐えられるのだろうか…?

Bf109ジェット化案
http://www21.tok2.com/home/tokorozawa/faq/faq01m08d.jpg
http://www21.tok2.com/home/tokorozawa/faq/faq01m08d02.jpg
(こちらより引用)


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