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Második felsõ Oldalára hátrálsz

◆◆◆◆米軍再編と日米安保
<◆◆◆日米安保
<◆◆集団安保 目次
<◆日本 目次
東亜FAQ目次


(画像掲示板より引用)


 【link】


 【質問】
 アメリカが今後,日米安保に求めようとしているものは何か?

 【回答】
 HNSの増加や前方展開兵力の保全,ハブ基地としての機能強化もありますが,同時に従来の「日米間の役割と任務(ロール・アンド・ミッション)」見直しと,米英関係をモデルにした同盟の「パワー・シェアリング」化を求め, 集団的自衛権の解除は最終的に湾岸までの海自によるシーレーン防衛にまで至ることを目標としており,速急の要求ではないにせよ必ずしも「大物」を揃えることは対日要求外とは言えないようです.
 情報分野に関してもNATOレベルの協力・統合へ向かいたがっていますし.

 最近の米の求める日本への意図は,アーミテージ=ナイ・レポートやら,グリーン,クローニンの『日米同盟』(剄草書房)あたりを参照.

 特に前者は文章も短いし,全文邦訳もネットで読めるので要参照
http://www.sys-tems.co.jp/nexus/attntion/arm_0010.htm

 再定義の時代まで遡れば船橋洋一著『同盟漂流』の後段なんかも.

(名無し四等兵 ◆clHeRHeRHo他 in コヴァ板出張スレッド)


 【質問】
 米軍再編で自衛隊はどうなるんでしょうね?

 【回答】
 米軍再編で更に予算を削られてしまい,一尉が号泣.

■防衛予算が波乱要因に,2007年度予算編成
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20060720AT3S1901P19072006.html

 もし別枠で予算が取れなかった場合,戦力大幅減.

 JSF in mixi

 こういう時はですね・・・
 装備品の整備費が削られて,隊員が泣きながらやりくりするのですよ・・・
 当然装備の更新もお預け,古いもの(平成7年度の小型トラック,いわゆるジープとか)を騙し騙し使うのです.
 ひどいときは燃料費削られて,演習が減ったことがあったなぁ.

 Cpt.hige in mixi


 【質問】
 アメリカが日本に期待している貢献の中身は?

 【回答】
 肩を並べて戦ってほしいとは思っておらず,支援活動を行ってほしいと期待しているという.
 以下引用.

 〔米国は〕世界第一級の軍隊・軍事力を誇る国であり,それゆえ米国は,日米同盟協力と言っても国際協力分野においては(国家の生存が〔日本には〕かかっている場合は別としても),同盟国日本に戦闘行動に加わってもらって日米双方で戦いたい,そのような協力をしてほしい,とは考えておらず,米国が日本に協力してほしいのは,米国後方支援や情報・偵察・哨戒・警戒・監視などの作戦支援活動ならびに,人道復興支援・平和維持活動・安定化活動であったのです.

森本敏著「米軍再編と在日米軍」(文春新書,2006/9/20),p.191

 まあ,米軍と肩を並べて戦闘に参加できる国など,そうそういないわけだが.


 【珍説】
 米軍再編に対応するための自衛隊自身のトランスフォーメーションは,実際にはすでに進行している.
 (略)
 2004年12月,日本政府は「平成17年度以降に係る防衛計画の大綱」(新大綱)を発表した.
 1995年に現在の大綱が発表されて以来,冷戦後2度目の抜本的見直しであり,新大綱は明らかに米軍トランスフォーメーションに歩調を合わせたものである.
 2005年度で終了する予定であった中期防衛計画(中期防)を1年早く終了し,新しく2005〜09年度中期防衛計画(新中期防)を発足させたことからかも,そのことを窺うことができる.
 新大綱は,自衛隊の役割をがらりと変化させ,「新たな脅威や多様な事態への実効的な対応」をその役割の第一に掲げた.
 すなわち,米軍と同じように21世紀型の非正規戦闘を戦うことを中心に据え,次のような項目を掲げた.

 1.弾道ミサイル攻撃への対応
 2.ゲリラや特殊部隊による攻撃等への対応
 3.島嶼部に対する侵略への対応
 4.周辺海空域の警戒監視及び領空侵犯対処や武装工作船等への対応
 5.大規模・特殊災害等への対応

 これらは,直接的には日本領域内や周辺事態を念頭に置いたものだ.
 自衛隊の能力は,米軍と同様に転換され,世界中のどこにおいても米軍と協力できるものになる.

梅林宏道著「米軍再編」(岩波ブックレット,2006/5/30),p.43-44

 【事実】
 なってません.
 その説を成り立たせるためには,自衛隊の能力が世界中のどこへでも展開可能なものになっていなければなりませんが,現在,やっと新型輸送機の調達が計画されたばかりで,しかも予算不足の現状では遅々とした歩みでしかありません.

 また,新中期防がその根拠だそうですが,1〜5までを見ても,米軍再編が仮になかったとしても,現状でどれも日本にとって必要なものばかりです.
 むしろこれらへの対応を述べなかったら,そのほうこそ問題でしょう.
 新中期防への切り替えの早さですが,冷戦後の戦略転換という観点から見れば,むしろ遅いくらいでは?

 総じて,初めに結論ありきでものを見ると,そんな言説になるのではないかと.


 【珍説】
 現在のところ,これら〔民間港,民間空港まで含めた日米軍共同使用〕は武力攻撃事態やその予測事態に限定した合意である.
 しかし,再編と共に留めようもなくグローバルな日米軍事協力に拡大していく可能性がある.

梅林宏道著「米軍再編」 (岩波ブックレット,2006/5/30),p.46

 【事実】
 「可能性」だけを言うのなら,そりゃ,どんな可能性も全くのゼロではありません.
 しかし,心配に値するだけの高い可能性だというのであれば,その可能性の根拠を述べる必要があります.
 もちろん,本書にはそれはありません.


 【珍説】
 「対等な同盟」「権限の分担」と言いつつも,軍事的情報収集能力と分析能力では圧倒的に米国が優れている.
 米国が恣意的に取捨選択して流す情報に日本は従属せざるを得ない.
 つまり,日米合同司令部への道は,軍事的従属を深める道であると言える.

梅林宏道著「米軍再編」 (岩波ブックレット,2006/5/30),p.46

 【事実】
 それをもって従属と言うのなら,1945年以降,現在までずっとそうなのですから,合同司令部の有無とは関係ありません.
 むしろ近年は,独自の偵察衛星を持とうとする,独自の情報機関の設置の道を摸索するなど,情報上の従属を弱める方向に,日本は進んでいるのですが.

 ……で,たしか,梅林宏道率いる「ピース・デポ」は,そうした日本独自の情報収集能力の強化に反対していませんでしたかね?
 矛盾していますね.


 【珍説】
 現在のイラクと違って,日本は,「恥も矜持(きょうじ)も捨てて」米国に従属した.
 その「負けっぷりのよさ」は,少なくとも80年代半ばまでなら日本国民にとって勘定は合った.
 しかし,昨今の米国の日本に対する金融支配や,「米軍再編に協力をして戦争に付き合え」という要求を見ていると,どう考えても日本は損をさせられている.
 にもかかわらず,この国の指導者は,日米関係絶対視の隷従外交から抜け出せないでいる.

【天木直人 ニッポン外交の迷走】,2006年1月30日

 【事実】
 「恥も矜持(きょうじ)も捨て」るも何も,1945年8月のあの状況で,他に選択肢があるとは思えないのですが.

>金融支配

 陰謀論は月刊「ムー」でやっていただきたい.

>「米軍再編に協力をして戦争に付き合え」

 米軍再編と日米の軍事協力関係緊密化との間には,殆ど接点はありません.
 また,日米の軍事協力関係緊密化は主としてMDなど日本防衛に関する事項で進んでおり,自衛隊が外征型軍隊になる気配はどこにもありません.
 それどころか,毎年,軍縮一方でパン・パワーに不安が出ている状態です.
 国土防衛にすら不安が出ているというのに,どこにこれ以上,海外に出す余裕があるというのでしょうか.


 【珍説】
 非正規戦争を前提とした日米同盟のトランスフォーメーションは,このように日本社会の奥深くまで浸透しようとしている.

梅林宏道著「米軍再編」 (岩波ブックレット,2006/5/30),p.51

 【事実】
 これの根拠が,
・「定期的な多国間演習の実施」

・「民間空港や民間港の詳細な調査」を含む「米軍,自衛隊,自治体関係者が同席した演習」が将来的には立案・実行されるだろう流れ
だそうですが,それらはどれも,まともな軍隊ならやっていなけりゃならないはずのことで,トランスフォーメーションとは関係ありません.
 特に,太平洋戦争の沖縄戦において,住民避難の遅れがあれほどの民間人の犠牲を招いたことを考えれば,これまでそのような計画・演習をやってなかったこを問題視するのなら理解できますが,それをやることを問題視するというのは全く理解不能です.


 【珍説】
 日本に於ける今回の米軍再編の中で,実は最も重要なのは「日米一体化」であると言われています.

あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
 まずは根拠を示してください.
 いわれのない偏見的な妄言には不快感しか覚えません.

Cpt.hige in mixi

「米軍は『最前線』たる駐留各国から可能な限り退き,各国の安全保障は各国に任せる事によって国防負担を低減する」
というのがトランスフォーメーションの骨子では?
 その過程に在沖縄米軍基地移転問題と,各地への負担分散があるわけで.

 韓国軍のように在韓米軍が指揮権を掌握している訳でもなし,何を持ってして
「日本に於ける米軍再編の中でもっとも重要なのは日米一体化」
とされるのか.

 指揮権や命令系統の統一がない限り,一体化も女体化も猫耳化もありません.

 「脅威」トピックでは,
『無闇に脅威を煽ったり,また過小に評価しないで下さい』
との論旨でご注意頂きましたが,ミスリードや無根拠な『情報』は,『無闇に〜』に当てはまるのではないでしょうか.

ぉ拓 in mixi



 【珍説】
 あくまで指揮権にこだわる訳ですね?

あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
 というか,少なくとも各段階での指揮権が適切に移譲されない限り,『一体となって』戦略を策定したり,ドクトリンを構築したり,作戦を構想/実施したり,戦術を開発したり,戦闘を行なったり,兵站や補給を整える事は出来ない訳で,これは軍事の基本なのです.
 なので,僕がこだわるとすれば「指揮権の統一はあるのか,あるとするならどの段階なのか」な訳ですが,少なくとも平時に於いてそれは行なわれるとは一言も見ておりません.

ぉ拓 in mixi



 【珍説】
 日本の政治家やマスコミが「中間報告」と呼んでいる文書,『日米同盟:未来のための変革と再編』を読まれた事はありますか?
 〔略〕
 読んでみるとそこかしこに,「一体化」を思わせる文章があります.

 「一体化」というのは,概念ですので,実際に米軍と自衛隊がまったく同一の組織になるわけではありません.
 『日米同盟:未来のための変革と再編』を読んだ記者や評論家が,
「これは(いわば)日米の軍事一体化だ!」
と書いているのですから.

 〔略〕

 「日米一体化」について書かれてものは,検索すればいくらでも出てくると思いますが,まずはタイムリーなところで,本日の記事から紹介してさしあげましょう.

東京新聞
イラク居残り 空自の役割は
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060719/mng_____tokuho__000.shtml
------------------------------------------------------ここから引用----
 小泉首相は陸自撤収について「一発の弾も撃たず,一人の死傷者も出さず終えることができたのは大変うれしい」と自画自賛した.だから残留する空自も同様に犠牲を出さず,任務を全うできるだろうと言いたいようだが,政治評論家の森田実氏は「残留する空自が担う役割は,陸自とは全く違う」と指摘する.

 「陸自の派遣はブッシュ政権を世界の中で孤立させないためという政治的な狙いを持っていた.これに対し,空自は実質的に米軍と一体化し,軍事行動を行おうとしている」

 保坂展人衆院議員(社民)は残留する空自の役割を「空飛ぶトラック」と形容する.「サマワの陸自は限られた地域で,人道復興支援という枠組みにとどまったが,空自の役割は限定されていない.水や薬品だけを運ぶわけではないはずだ.米兵を輸送する任務を与えられれば,米国の戦争に巻き込まれることになる」と危ぐする.
-------------------------------------------------------中略---------
 恒久法制定は日本独自の判断で自衛隊を海外に派遣する「普通の国」に転換させるとされる.しかし森田氏は「現実には米国に追随することにしかならない」と喝破する.

 「自衛隊のイラク派遣も国連決議に基づくものではなく,米国の要請に応じただけのこと.このままでは自衛隊は米軍の下請け軍隊になってしまう.」
-------------------------------------------------------引用ここまで---

あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
 記事については,神浦氏に話を聞いている時点でもう,眉に唾してしまうで,特に感想はありません.

 特に最後の神浦氏のお話.
【 神浦氏は空自隊員の気持ちをこう代弁する.「そもそも,多国籍軍の輸送力で足りているのに,ブッシュ大統領から言われたから(空自を残す)というのが本当のところ.自衛隊員は,おかしいと思っても,自分が拒否すれば別の隊員が行かされるから,黙って行くしかない.そんな彼らの安全を,本当に保証できるのか.空自としては,たまらない話だろう」】

 この話も,私が現役自衛官の方から聞いた話とは全く違いますし.
 イラク行きの任務は希望者が大勢いて,むしろ,派遣隊員の選択に困っているほどだ,と聞きました.

ゆきかぜまる in mixi

 貴方に聞いているのであってGoogle先生に聞いてはおりませぬ.
 貴方自身はどう解釈するのですか?

 でまぁ,神浦氏と森田氏の論説では,どうにも評価出来ません.
 神浦氏はとかく飛ばしや妄言が多いですし,森田氏の論説に至っては,現実と正反対の事象が起こることで有名ですので.

ぉ拓 in mixi

 うーん,こういうのは解釈の問題だから,トピック主がどういう情報をどう解釈しているのかを説明しなければ.

消印所沢 in mixi



 【珍説】
 こういう見方もあります.ご参考までに.

週刊金曜日
イラク侵略日本軍の退却(本多勝一)
http://www.kinyobi.co.jp/pages/vol615/fusokukei
------------------------------------------------------ここから引用----
 ありもしない「大量破壊兵器」所持を口実にイラクを侵略したアメリカ合州国という名のアメリカ帝国.
 その米軍の傀儡兵として日本軍(自衛隊)を2年半前にイラクのサマワ地域へ送りこみ,侵略の下請けに荷担した小泉純一郎首相.

 右の記述は事実を遠慮なく表現しただけであって,誇張や虚偽はどこにもない.
 ところが日本のマスメディアたるNHKや大手日刊新聞は,たとえば明白な事実としての「侵略」という単語を,この2年半のあいだ絶対に使わなかった.
 戦前の大本営による統制時代と変わらない.かれらこそが今また事実を隠蔽しているのである.
-------------------------------------------------------中略---------
 だが,当のイラクの情況はどうなのか.小泉氏の記者会見を報じた同じ日の新聞紙面には,「テロ」または「ゲリラ」攻撃の記事も相変わらず続く.
 そんな中での「撤収」は,実質が退却と見られても仕方あるまい.
 それにこの退却さえも「ブシズミ」的なのだ.やはり同日の『朝日』は報ずる――「米軍は2千人を超す犠牲者を出しており,『兵力が消耗し,早く退きたがっている』(防衛庁幹部)」

 つまりご主人の侵略軍が退却したがっているのだから,その下請け傀儡兵たる日本軍の退却は当然きわまることになる.
 『赤旗』の先月21日紙面に全労連・坂内三夫事務局長の談話が出ている――「ブッシュ政権の先制攻撃戦略に組み込まれた対米追随姿勢を如実にしめすものである」

 この程度の談話は,かつてなら一般紙にも出たものだった.
 そして,戦後60年にして大規模な本格的海外派兵を断行し,憲法を粉砕した小泉という「ただの“良いインディアン”」以下の男(当時の本誌拙文から)が果たした「役割」は,日本人の今後の運命にも及ぶ――「自衛隊派遣で『米国の日本への期待値は大きく高まった』(ブッシュ米政権OB).
 次には今回と同等かそれ以上の貢献を米国は望むに違いない」(『日本経済』先月21日朝刊)
-------------------------------------------------------引用ここまで---

あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
 で,あつこばさんはどう解釈されていらっしゃるんですか,と.

ぉ拓 in mixi

>ありもしない「大量破壊兵器」所持を口実にイラクを侵略したアメリカ合州国という名のアメリカ帝国.

 一行目からして結果論.

 というか,今どき本多勝一がソースとして通用すると思っているなんて….
 カンボジア大虐殺の折の一件を見てもとうてい信頼できる人物ではないし,未だにリクルートから接待を受けたことを否定しているし(領収証があるのに),ペシャワール会の中村医師の妄言を真に受けていた一人だし….

 頼むからメディア・リテラシーをもっとしっかりやってください.
 「情報を集める」ということと,「ヨタ情報をべたべた貼り付ける」ということとは,似て非なるものです.

>侵略の下請けに荷担

 自衛隊のイラク派遣は,国際社会の要請によって行われ,国連も認めたものです.
「アメリカのやったことは別として,とりあえずイラクをなんとかしなきゃなんねーべ」
というのが,国際社会の要請ですよ.

>戦後60年にして大規模な本格的海外派兵を断行

 派遣と派兵の区別がつくようになってからにしましょうね,軍事問題を語るのは.

 以上,同コラムはトンデモだと断定して差し支えないかと存じます.

 最後に,この本多コラムにはどこにも「米軍再編」についての記述などありませんが.
 よって,
>「日本に於ける米軍再編の中でもっとも重要なのは日米一体化」
という主張の論拠には全くなりません.

消印所沢 in mixi・改



 【珍説】
 日本共産党参議院議員・小池晃さんのWebサイトです.

日本共産党再編で日米軍事一体化司会者も“そう思った” TBS系で小池氏発言
http://www.a-koike.gr.jp/tv/2006/tv20060507.html

2006年5月7日(日)「しんぶん赤旗」より転載だそうです.
------------------------------------------------------ここから引用----
 日本共産党の小池晃政策委員長は六日,TBS系「みのもんたのサタデーずばッと」に出演し各党代表らと外交・安全保障問題で議論しました.

 司会のみの氏が,米海兵隊のグアム移転の一方で神奈川県のキャンプ座間に米陸軍新司令部を創設する問題を提起.小池氏は「沖縄,グアム,ハワイをトライアングルにしていつでもどこでも極東へも東南アジアへも中東へも飛んでいけるように一体化する.グアム島に基地をつくるのはお金がかかるので,今回沖縄から出て行けば金を日本が出してくれるのは米国にとってもっけの幸いだった」と指摘しました.

 また,小池氏がキャンプ座間の米陸軍司令部の問題が「(日米安保強化の)シンボルというだけじゃなく実戦的意味は大きい.いままでの横須賀の海軍司令部に加え横田の空軍,座間の陸軍と陸海空の米軍と自衛隊が一緒になる」と発言したのに対し,みの氏が「米軍の傘下に入るみたいに僕らも思っちゃった」とのべ,小池氏も「まさに米軍と一体化するんですよ」と応じました.

 自民党の舛添要一参院議員も「(日本が)五十一番目の州じゃないけど軍事を単独ではやれない.同じことがやれるように効率化を求めるとこうなる」と,日米軍事一体化を認めました.
-------------------------------------------------------引用ここまで---

 小池議員によると,
「いつでもどこでも極東へも東南アジアへも中東へも飛んでいけるように一体化する.」
となっています.

 これは,司会者が
「米海兵隊のグアム移転の一方で神奈川県のキャンプ座間に米陸軍新司令部を創設する問題を提起」
した事を受けての発言のようです.

 さらに,
「いままでの横須賀の海軍司令部に加え横田の空軍,座間の陸軍と陸海空の米軍と自衛隊が一緒になる」
という事が
「まさに米軍と一体化する」のだそうです.

 という事で,ここでは特に【司令部の同居】を指して「日米一体化」と表現しているわけですね.

 舛添要一参院議員が「日米軍事一体化を認め」た,というのは,しんぶん赤旗の独特の言い回しでしょうから,今回は置いておきましょう.
 実際に,舛添議員が「日米一体化」とか「日米軍事一体化」とか言っているかどうかは,ここではわかりませんから.

 という事で,今回の結論.
---------------------------
日本共産党小池晃参議院議員によると,
【陸海空司令部の同居】が,まさに「日米一体化」である.

あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
 ・・・支社の事務室が同じフロアに入っていれば,どんな会社でも「一体化」になりますか?
 あまりにも程度の低い赤旗には落胆を禁じえません.

Cpt.hige in mixi

>【陸海空司令部の同居】が,まさに「日米一体化」である.
 
 共産党は数ある政党の中で軍事に詳しいほうだと考えていましたが.ダメそうですね.

>「米軍の傘下に入るみたいに僕らも思っちゃった」とのべ,
>小池氏も「まさに米軍と一体化するんですよ」と応じました.

 其処は国会議員として否定していただかないと.「傘下にはいる」なんて,指揮権委譲するみたいではないですか.
 

>同じことがやれるように効率化を求めるとこうなる

 おなじことがやれるようにすることと,傘下に入ることは全く別問題ですが.

ゆきかぜまる in mixi

 ところで.一体化の定義は?
 意味わからないのなら議論も出来ないのですが.

Cpt.hige in mixi

みのもんた
(画像掲示板より引用)



 【珍説】
 たしかに私も「日米一体化」って,なんだかヘンな表現だなあと思ってきました.
 そこで,「一体化」について書いているさまざまな文章を読んで,一体それらの文章では「日米一体化」という言葉をどのように使用しているのかを考えていきたいと思います.
という事です.

 第1弾として,日本共産党参議院議員小池晃さんのWebサイトを紹介しました.
 他にも紹介しますので,お待ちください.
 あっ,他の皆さんも,「一体化」について書かれている文章を見つけたら,ぜひご紹介してください.

 議論のきっかけになると思います.

あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
 トピック主自体が語義もわからないものについて議論しようと言うのはおかしくありませんか.

Cpt.hige in mixi



 【珍説】
 「日米一体化」という言葉を使った報道が,こんなに多いと思われますか?

あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
 なんとなく,意味も分からすに使っている用語では?
 どこかの報道機関でしっかりした定義が出たことがありましたか?

 日本のマスコミは全く軍事には疎いですから.
 つい最近も「80人乗りの戦艦」だのとかいう報道がありました.
 報道が全て正しいなんてお考えですか?

 この手の例は嫌になるほどありました.

ゆきかぜまる in mixi

>なぜ,「日米一体化」という言葉を使った報道が,こんなに多いと思われますか?

 問いたい.問いつめたい.小一時間問いつめたい.
 お前ら『日米一体化』とか言って反米意識煽りたいだけちゃうんか,と.

ぉ拓 in mixi



 【珍説】
 日米一体化については,正直言ってまだ分析が足りないのですが,ぉ拓さんが繰り返し「定義」を熱望されていらっしゃいますので,いちおう書いてみますね.

【日米一体化】とは?
 米軍再編に伴い,自衛隊と米軍との関係も変質していく事が予想される.
 報道などの文章では,司令部が同居する事や,米軍の作戦に自衛隊が参加する事,指令系統が融合する事などについて,「日米一体化」と表現する事が数多く見うけられる.
 「日米の軍事的融合」「日米の従属的一体化」などの表現もある.

あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
>指令系統が融合する事

 こんな報道がありましたか?
 〔本当に融合することになるのなら,〕大問題となるかと思いますが.

ゆきかぜまる in mixi

>【日米一体化】

 これほど恣意的に使われる言葉は無いでしょうね.
 そもそも,日米一体化は言葉としておかしい.
 「日米連携」の方が,しっくり来るのでは?

 韓国の場合なら,韓国軍に指揮権がないし,「米韓一体」でもおかしくないと思うけど.

葉月 in mixi

>熱望されるので

「○○が危惧される」
「○○って何よ.それを満たす条件は果たされないのに.」
「いやこういう事が危惧されると言われている訳だが」
「で,お前はどう思っとんよ」
「お前こそどうなんよ」
「いやだからそれが果たされるにはこれこれこういう条件が必要な訳だが」
「ふーん,そんな事にこだわるんだ」
「いやあのさwwwwww で,お前はどうなんよ,と」
「そんなに聞きたいなら聞かせてやるか」←今ようやくここ.

 法的な問題を扱う以上,上記のように法や制度の定義が伴わない,少なくとも議論参加者の片方がそんな状況では論理的な議論など一つとして出来ない訳で,有り体に言えば「お話しにならない」状況だった訳ですから,定義を明かすようお願いした訳です.
 それを熱望と表現されるのもまぁ無理はありませんが,

 まぁ,印象論でロジックを語れたら世話ァ無ェ訳で.
 論理というものを蔑ろにしては,法制度も物理も数学も科学も語れない訳で.

>報道など

 いや,そんなのどうでも良いんで.『あなたは』どう定義するんですか?,あつこばさん.
 受け売りだけなら小学生でも出来ますので.

>×司令部が同居する
 ○司令部が同居しているにも関わらず,米軍のSOSUS情報や衛星情報は国防省と市ヶ谷を通じないと入手出来ない護衛艦隊マジ情けなす(´・ω・`).
 こんなことでソヴィエトの大規模着上陸が阻止出来ると思っているのか!!,と,80年代末期にこう言われていた状況は未だに改善されていません.
 なので自前の偵察衛星打ち上げてみたり,自前の弾道弾監視網を構築しようとしている訳ですな,日本は.

>米軍の作戦に自衛隊が参加する

 規模と範囲によるでしょう.
 イラクやアフガニスタンに於いては,既に参加している,と言えなくもないですが,あれはあくまでも日本の予算で日本の法制度に基づき,日本の総理大臣が指揮権を持ち,日本の自衛隊が前線の指揮を掌握して行なっている活動ですから,少なくとも『指揮指令の一体化』がなされているとは言えません.

>指令系統が融合する

 そんなの日米の公式文書中で聞いた事ありません.
 そうだと思われる箇所があるなら提示して下さい.

>70:菜月さん

 もっとも,平時の指揮権は韓国に返還されているので,『有事に限っては作戦上の米韓一体化が行なわれる』とされるべきでしょうし,2008年乃至2012年には米軍の朝鮮半島からの撤退が完了するので,どこまで『一体化』されるのかは判りませんが.

ぉ拓 in mixi

 そもそもわが国の防衛システム,軍事力といってもいいかもしれませんがそれを考えたとき,「防衛力」「防衛のための戦力」はあるかもしれませんが,「攻撃力」「反撃のための戦力」は存在しておりません.法的にも形としてもです.

 その「攻撃力」はアメリカに依存するのが戦後のわが国の防衛戦略,つまりは専守防衛だったわけです.
 となれば,戦後の防衛政策そのものが〔あつこばの説明するところの〕「日米一体化」なるものだったわけで,いまさら騒ぐに値するものではありませんね.

:腹黒紳士 in mixi


 【珍説】
ジャーナリストの松尾高志さんが『法と民主主義』4月号に書いている文章によると,アメリカが世界的な規模で行っている米軍再編の狙いは「同盟国・友好国の役割分担を拡大させること」も織り込まれている,とあります.

11月15日 朝日新聞の記事の概要と解説が,軍事アナリスト 神浦元彰さんのWebサイトに掲載されています.http://www.kamiura.com/new11_2k5.html

これによると,いわゆる「中間報告」についてある防衛庁幹部は,これで両国の軍事面の一体化が進み,日米同盟の能力強化が図られ,「これは日米安保条約の改定に匹敵する」と指摘した,とされています.

小林アツシ

 【事実】
 別項にて述べられているように,松尾高志なる人物は確証バイアスの傾向の強い人物であり,それのみをもって論拠とするのは非常に危険である.
 しかもその主張傾向は,まるで小林アツシ自身のコピーでしかない(あるいは小林が松尾をコピーしているのか).
 最大限好意的に表現しても,「クロスチェックを要するようなデータ」と言うしかない.

 神浦元彰の評価については,言うまでもないだろう.

 偏見を引用しても,そこから導かれるものもまた偏見でしかない.


 【質問】
 以下のケビン・メア発言ですが,本当に矛盾しているの?

〔略〕
11月23日の琉球新報によると(概要),

------------------------------------------------
 アメリカ大使館のケビン・メア安全保障部長は「抑止力は“維持”でなく“向上”だ」と強調した.
 再編の目的の一つとして日本政府は従来,抑止力の「維持」と説明し,「強化」との見方を否定していたが,中間報告では「安全保障の(能力)強化」とうたっている.
 メア氏の見解は,日本側の説明の矛盾をあらためて示した.
------------------------------------------------
とあります.

もー,イヤになってきますね.

――――――小林アツシ「米軍再編ってどうよ?」,2006/4/30

 【回答】
 この場合,どのような文脈の中でメアが発言したかが問題でしょう.
 google検索をしてみましたが,該当の発言の前後が出ているらしきものは,以下のようなものくらいしか見つかりませんでした.

――――――
沖縄タイムス2006年7月1日(土) 朝刊 2面

 〔略〕

ミサイル防衛日本には必要/メア氏が理解求める

 在日米国大使館のケビン・メア安全保障部長は三十日,福岡市で講演し
「ミサイルが日本に飛来する脅威がある以上,対処できる防衛能力が必要」
と,地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を在日米軍施設に配備する計画に理解を求めた.
 配備する基地については明言せず
「日本政府と話し合っている.
 反対の声もあると認識しているが,基地はできるだけ機能を強化すべきだ」
とした.
 メア氏は在日米軍再編の目的を
「抑止力の向上と地元負担の軽減」
と強調.
「全体として沖縄には負担軽減になる.何でも反対するのは現実的ではない」
と指摘した.

 メア氏は安全保障部長として米軍再編協議にかかわり,七月に在沖縄総領事に就任する.
――――――

 どうもこれから推測するに,北韓のテポドン2発射実験を踏まえての発言のようです.
 つまり,北韓の攻撃力が増大したので,抑止力も向上する必要があるという主旨ではないかと愚考します.
 ただし上記記事も明確に前後の文脈が述べられているものではないので,あまり精度の高い推測とは言えません.

 一方,日本政府の言う「抑止力の維持」とは,在日米軍を引き続き受け入れることによって維持するという意味でしかないように思われます.
 したがって文脈の異なる発言の中の「維持」と「向上」とを,同じ俎上に並べ,「矛盾」であるかのように述べるのは信頼性を欠くのではないでしょうか.


 【珍説】
 日本の場合,在日米軍は強化されようとしています.
 もっと制約をかけるべきです.

あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
>ところが,日本の場合,在日米軍は強化されようとしています.

 海兵隊が相当数減少するのに「強化」ですか.
 嘘を言わないで下さい.

>もっと制約をかけるべきです.

 何故ですか?

JSF in mixi



 【珍説】
 全体から見れば強化です.

 強化の例としては,

●「普天間代替施設」とされる名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸での計画.
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=10096316&comm_id=1102122

●キャンプ座間への米陸軍第一軍団司令部の移駐

●横須賀基地への原子力空母の配備

●厚木基地から岩国基地への空母艦載機の移転に伴うNLP訓練施設の新設,そして厚木・岩国両基地の恒久使用
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=8962518&comm_id=1102122

●各地の自衛隊基地への訓練移転(拡散)

●ミサイル防衛関連の新たな配備

海兵隊が減少するかどうかについては,

「【続】負担軽減はホントか?」
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=8500875&comm_id=1102122
に書いています.

>何故ですか?

「事件・事故・基地被害!」トピック
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=6884310&comm_id=896211
などで何度も書いているように,米軍基地がある事による被害は甚大です.
 嘉手納基地の騒音問題や,普天間基地の危険性などは,今すぐに解決すべき問題です.

http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=10158470&comm_id=1102122
の 5: で書いたように,日本の国益のためにも,もっと米軍に制約をかけ,それがイヤならばという条件交渉を,せめてするべきなのです.

あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
>●「普天間代替施設」とされる名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸での計画.

 2800m級滑走路の普天間から移転先の1800m級滑走路に変更した場合,大型機の運用は出来なくなります.
 V字滑走路では並行型に比べ同時離発着は困難であり(空母の場合可能なのはカタパルトの存在があるため),運用能力の弱体化.

>●キャンプ座間への米陸軍第一軍団司令部の移駐

 指令部の前進は,戦力の強化にも基地負担の増加にも繋がりません.

>●横須賀基地への原子力空母の配備

 以前にも述べた通り,空母の攻撃力は艦載機にありますが,原子力空母リンカーンが来ても,載せる搭載機はキティホークに搭載していた第5空母航空団がそのまま母艦を移り変わってくるだけです.
 つまり攻撃力に変化がありません.
 これはインディペンデンスからキティホークに交代した時もそうでした.

>●厚木基地から岩国基地への空母艦載機の移転に伴うNLP訓練施設の新設,そして厚木・岩国両基地の恒久使用

 厚木の空母艦載機戦闘機は岩国に移転します.

>●各地の自衛隊基地への訓練移転(拡散)

 沖縄に集中したら問題だと言い,それでは各地で沖縄の負担を軽減すべく分担しようとしたらやはり文句をつける行為は,あまりにも不誠実です.

>●ミサイル防衛関連の新たな配備

 現実に弾道ミサイルの脅威が急激に増大している以上,当然の配備です.

JSF in mixi



 【珍説】
 在日米軍とセットで考えると,〔日本は〕軍拡になっていませんか?
 空母艦載機の岩国基地への移転も「普天間代替施設」など沖縄でも,軍拡そのものですね.

 〔略〕

 お金の話だけで見ただけでも,いわゆる「防衛費」を削っても米軍再編に付随する経費が増えたら,日本経済にとっては「軍拡」ですね.

 さらに,「軍拡」って,防衛予算を基準に語られる事が多いですが,防衛予算とか兵隊の数とか武器の数だけで判断できるものではないですよね.

 他国を攻撃する能力が強化されれば軍拡でしょう.

あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
 なんで「在日米軍とセットで考え」なきゃならんのか,の部分をまず説明してみなよ.説明できるものならな.
 「日米一体化」とやらを(定義付けもできなかったくせして)批判していた当人が,「日米一体」でモノを考え,アメリカが軍拡しているから日本はもっと軍縮しろ,とは,理屈に合わないにも程がある.

 【珍説】
消印所沢さんにお喜びいただくため〔もちろんイヤミ.引用者注〕に,ステキな新聞から米軍とも自衛隊とも関係のある記事を紹介しましょう.

なぜ「集団的自衛権行使」か解釈変更で共同作戦拡大
明文改憲で“血の同盟”へ安倍氏
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-09-14/2006091403_01_0.html
------------------------------------------------------ここから引用----
 「世界でもっと日本が役割を果たすため今のままの解釈でいいのか」(八日,NHKインタビュー).安倍晋三官房長官は自民党総裁選で,歴代政府が違憲としてきた「集団的自衛権」の行使について明文改憲とともに,その前にも憲法解釈を変更して可能にするよう主張しています.その狙いは何か.
-------------------------------------------------------中略---------
 「(日本国民は)海外での紛争に一緒に米国と肩を並べて武力行使をするという意識には至っていない」「(その前の段階で)集団的自衛権の行使をできると憲法解釈を変えることによって…日米が共同でいろんな対処もできる」

 つまり憲法改悪を通じ「米国と肩を並べた武力行使」を可能にする前にも,解釈変更によって海外を含めた米軍と自衛隊との共同作戦を最大限拡大しようというのです.

 安倍氏が解釈変更の検討対象に挙げている具体例も,(1)公海上での米艦船援護(2)イラクなどでの他国軍援護(3)「ミサイル防衛」での日米共同対処―などです(別項).いずれもこれまでの政府の憲法解釈や現行法に反するものです.
-------------------------------------------------------中略---------
米側も,安倍氏も「限定的行使」で満足してはいません.

 アーミテージ氏は「日本も公海でなら集団的自衛権を行使できるという見解」だけでは「十分だと思いません」とし「日本がアメリカと対等な同盟パートナー同士として共同活動をする」よう全面行使を求めています(『Voice』九月号).

 安倍氏は総裁選で「『世界とアジアのための日米同盟』を強化させ,日米双方が『ともに汗をかく』体制を確立」すると公約.「日米同盟の双務性を高めていく必要がある」と述べています.「軍事同盟というのは“血の同盟”」(『この国を守る決意』)というのが安倍氏の持論です.イラク戦争のような米国の無法な戦争で“ともに血を流す”体制をつくる―これが集団的自衛権の行使を容認する狙いであり,改憲の最大の目的です.
-------------------------------------------------------引用ここまで---

あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
 とりあえず,ギブ&テイクという言葉ぐらい覚えたほうがいいな.
 「テイク!テイク!テイク!」と要求していて,こちらから何も貢献することがない姿勢では,条約なんて簡単に空洞化するのだがな.

 …ああ,赤旗はそれが望みか.

 さて,集団的自衛権が可能になったとして,「米国の無法な戦争で“ともに血を流す”体制をつくる」になるのか?
 結論から言えば,まずありえない.

 一つは世論である.
 純然たる人助けであるカンボジアPKOすら,最初は異論があったくらいだ.
 世論が賛成しない限りは,法的に可能だからと言って内閣だってこれをゴリ押しすることはできない.
 統帥権が天皇にあった戦前とは違う.

 もう一つは装備・兵站の問題である.
 現在の自衛隊の装備は,「どこにでも出ていける」ようなものになっていない.
 輸送機一つとっても,長距離型の開発がやっと始まったばかりである.
 しかも,自衛隊は海外展開を可能にする海外拠点を一切持たない.
 つまり兵站が確保できない.

 そもそも,アメリカが“ともに血を流”してくれることを自衛隊に望んでいるかといえば,そうではない.
 森本敏によれば,アメリカが期待しているのは後方支援だと言われている.
 “ともに血を流す”というのは赤旗などの妄想以外に根拠が見当たらない.

消印所沢 in mixi・改


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